「ヤッタ~! 1万人だ♪!」と喜んでいる参加選手は一人もいないと思いますが・・・。
大会当日の速報から始まった富士ヒル参戦記も今回で最後。
最終回は,あちこちで炎上している模様の,大会運営の様子についてです。
おいらは8回目の参加でしが,多くの参加選手が感じているように,運営面では最も危ない感じがした大会でした。
来年は,大丈夫かなぁ・・・?
色々ありましたが,こんな感じです
- 下山荷物預けが大混乱して危険な感じ
- 荷物を預け損ねた人は,寒い5合目で何時間も待たされることに
- アナウンス・表示が無いので選手が混乱
- 相変わらずのトイレ不足
- どう考えても10000人は多すぎ・・・
- 来年は・・・,たぶん,出ない
荷物預け入れがすごいことに・・・
富士ヒルでは選手がスタートする前に,全員の下山用荷物をトラックでゴール地点まで運搬してくれます。
今年は公式発表で10,800人の参加者ですから,10,800個という,尋常じゃない数の荷物です。
仮に一人3kgだとしたら約30トンにもなりますので,20台のトラックに分散して5合目まで運搬するのですが,今年は会場のレイアウトがとても悪く,通路のような狭いスペースに多数のトラックが並べられていました。
スタート場所(左端)に1台,残る19台のトラックは右端の野球場付近に集結。
狭いエリアに1万人規模の選手が,自分に割り当てられたトラックを探して右往左往するので,会場に入る前から選手の大渋滞が発生してしまい,エリアに近づくだけで20分以上かかってしまいました。
ようやく,荷物預けエリアに辿り着いた後も,狭い場所に選手とバイクがひしめき合って思うように動けず,自分のトラックが見つからないで焦っているうちに,人ごみをかき分けるようにしてトラックが出発し始めます。
写真はここまで。この先ぐんぐん選手密度が上がり身動きも厳しくなりますが,そこをトラックが順次出発していきます(怖)
XPERIA Z4
あちこちで不満の怒号が上がる中,不安定なロードシューズで歩きながら「誰か倒れたら将棋倒しになるかも・・・」と少し怖さを感じているときに,奇跡的にNoguさんと出会い(混雑の中,はぐれていました),トラックの場所を教えてもらって,ようやく無事に下山用荷物を預けることができました。
選手1万人,バイク1万台,荷物1万個を狭いエリアに短時間に押し込めば,こうなることは予想できると思うのですが・・・。
初めて参加した時(まだ5000人規模でした)から思っていますが,なんで,前日預けができないのか不思議です。
遥かに大きなバイクは体育館に預けられるのだから,下山荷物もぜひやってもらいたいんけだどなぁ・・・。
下山用荷物の引き渡しはもっと大変なことに・・・?
スタート前の荷物預けは,上に書いたように,大変な思いをしました。
そうなると,5合目での荷物受け取りも大変なことになるのではないかと危惧したのですが,多数のボランティアさんの活躍(メットの番号を見て,荷物を探してくれる!嬉!)のおかげでとてもスムーズでした(^^)
・・・が! おいらたちが下山した後の5合目では,大変なことになっていたそうです。
朝の荷物預けの混沌の中,割り当てられたトラックに荷物を預けられなかった多数の選手は,救済用に用意された別便のトラックで下山用荷物を運び上げてもらったようです。
通常は,荷物預け→荷物出発→選手出発の順番なので,荷物は選手より先に5合目に到着しています。
しかし,今回の救済トラックは全ての選手が出た後の出発なので,最後尾の選手の,さらに後を走って5合目まで運ぶことになりました。
そのため,5合目にゴールしても自分の荷物は届いておらず,選手によっては4時間くらい荷物を待たされたとのことです。
膨大な荷物の山を探し回り,それでも自分の荷物が見つからず,3時間以上待ったそうです・・・。
SONY NEX-5T + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZA
今年の5合目はかなり寒かったので,登りで汗だくになり,防寒着なしの4時間は地獄のような寒さだったと思います。
下山用の荷物の中に,スマホや小銭を入れていた選手は,もう,完全な手ぶらで,何の補給もすることができないまま,5合目で震え続けたようです。
第9回大会(2012年)のように雨だったら,とんでもない惨事になっていたのではないかと・・・
第9回大会のゴール付近の様子。
左車線を選手が走り,右車線で荷物を受け取り着替えますが狭くて思うようにいかず,雨で寒くて寒くて・・・(T_T)
SONY DSC-TX10
会場の選手動線が強烈に悪く,アナウンスも不足気味
会場入り前から荷物渋滞で,バイクを降りて歩きましたが,荷物預けが終わってもやたらと歩きました。
トイレに行ったり,クロークへ荷物を置きに行こうとすると,結構な距離を歩くことになるのですが,各地で選手があふれかえっていて,道ではない林や植え込み,崖みたいなところを歩き始める選手が多発。
道なき道を進んだ挙句行き止まりで,後ろからついてくる他の選手たちに,「この先行き止まり!戻って~!」と声をかけたり,やけくそで(?)段差から飛び降りる選手が居たり,ここでもカオスでした。
案内看板やアナウンス,交通整理もほとんど無いので,「何の列なのか分からないけど並んでいる」みたいな状況も多々見られました。
降ろしたてのクリートが・・・(涙) ま,軽量化できましたが。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
そんなこんなで,走り出す前から相当に歩くことになり,今回初使用のゴム無しクリートは摩耗しまくり,だいぶ軽量化できました(笑)
もう,いいかげんに,トイレはなんとかしましょう
富士ヒルでは,多くの選手がスタート前にトイレに並ぶ,長い行列ができます(通称,大便行列)
行列は年々長くなり,場所によっては100m以上の長~い大便,いや,行列ができます。
10年後くらいには,長くなった大便行列が5合目まで届くのでは?と危惧しています(んな,アホな)
今年のおいらは奇跡的にホテルで軽量化完了してきたので困りませんでしたが,トイレの中から,「げっ,紙がないじゃん!!」という悲痛な叫びを上げて,すごすごと出てくる選手を見かけたときは,この世の哀れを感じてしまいました。
1万円払って,30分並んで,紙が無い。おぉ,神よ!
トイレ1個レンタルに2万くらいだとしても,1億800万円もの参加費を集めているのですから,なんとかならないもんでしょうかねぇ・・・?
まとめ
とにかく,選手が多すぎです。
100人では少なすぎですが,100万人だと多すぎることは馬鹿でも分かります。
適正人数はその間にあると思いますが,8回参加した感覚・経験からすると,1つの会場に収まりきっていた,5000人くらいが限界ではないか,と思います。
開会式も見られない遥か遠くの野球場に集合させてまで,一つの大会としてやる意義はよくわからなくなってきました。
スタート前の待機場所は野球場。ここから600mほど先で,富士ヒルクライム大会をやっているらしい。
XPERIA Z4
富士ヒル運営の特徴(?)ですが,施設が使えなくなった時の対策があまりにマズいです。
上にも書きましたが,2012年の雨大会の時は,5合目駐車場が工事中で使えず,ずぶ濡れで登ってきた選手たちは,狭い路上に転がっている荷物を探し,自転車が行きかう路上エリアで着替えることに大変な労力を要しました(救急車も来ていました)
今回の混乱の要因の一つには,スタート地点横の陸上競技場が使えなかったことが挙げられていますが,その対策は十分に練られたものだったのか,疑問に感じます。
今回は,たまたま晴れていた(でも寒かった)からマシでしたが,仮に雨天だったとしたら,数時間にわたって,気温一桁の5合目で立たされたのでは,もっと深刻なことになっていたと思われます。
「5合目で凍える」というのも,ある意味,特別な体験ですが・・・。
狭いエリアに押し寄せる選手,その中を強引に発車する荷物トラック,寒い5合目で放置される選手たち,あまりの混雑に右側を登る選手と,先導車無しで下ってくる下山の自転車・・・
選手の安全を軽視している気がしてならないです。
まともな主催者なら,年々,大会運営がうまくいかなくなりつつあることは分かっているはずです。
参加選手のレポートを掲載しているRunnetのページには,400人近い参加者からの「運営が最悪」「最低のイベント」「寒くて死ぬかと思った」というコメントが寄せられていて,能天気に「過去最大の1万人♪」と浮かれている場合ではないと思います。
10000人は凄いですが,選手にとっては特にメリットは無い。
どちらかというと,「10000人も集めちゃってゴメンネ」では・・・?
400人といったら,小さなヒルクライム大会の全参加人数に匹敵するほどの人数であり,これだけ多くの人が不満や危険を感じたということを,もっと真剣に受け止めた方が良いと思うのです。
大会参加費が高いという意見もよく聞きますが,おいらは,Runnetのコメントにあった「金もらっても出ない」というコメントの通り,お値段の問題ではないと思います。
参加費が5000円だろうと,5万円だろうと,将棋倒しになって怪我したり,5合目で低体温症になるリスクは勘弁です。
このまま何も改善される様子が無かったら,おいらも,来年以降はパスだなぁ・・・。
金を払って,危険を冒してまで参加しなくても,往復200円でスバルラインは走れますから(^^)
なんとなく,後味が悪いですが(笑),次回からは新しいシリーズを始める予定です。
大会後,激混みのうどんに並ぶ気も起らず,贔屓にしているうどん屋さんに。おいしかった~(^^)
SONY NEX-5T + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZA
こんにちは、大~変ご無沙汰しております。
私も富士ヒルは2015を最後にしました。
その時の定員は8500名。 それでも荷物預けが間に合わない、トイレの超長蛇の列、前日の受付会場までの大渋滞、etc.
しかもコース中盤辺りの人数の多さによる危険な走行などでレース終了後はこんな大会はもう懲り懲り、と。
でも、きっとこの問題を真摯に受け止めて来年はまた定員を6000人に戻すのでは、
と淡い期待をしていましたが、去年もダメ。
そしてなんと今年は1万人なんですね!!!
やはり富士山はプライベートで登ります。それが一番のようで。
それでは失礼します。