おぉ~,ちょっと洗っただけで完全オイルレス! ビューティフル!(だめだけど)
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
今年2回目のBBのグリスアップ作業をやりました。
つい先日,「地獄のヤビツライドの後にやったばかりなのに,もう?」と思われる方も多いでしょう。
そう,たった3ヶ月で,クランク分解→BB取り外し→ベアリング分解→グリス除去→グリス塗りこみ,という作業をまたやりました。
なんでまた・・・?
ざっくり言うと
- シマノのフリーハブグリスを塗りこんだら,あっさりと流出した
- FINISH LINEのテフロングリスを塗りこんだ
- 静止状態は重いけど,走り出すとちゃんと回る(^^)
- なんか分からないけど,スペーサーが余った
ミッシング・グリス・再び
なんとなく,もうネタバレしているんじゃないか?という気がしないでもないですが,気にせず進行しましょう(笑)
前回のグリスアップ作業では,未曾有の雨中走行によってグリスが枯渇しかけたことによって,異様に良く回るクランク(以下,IYM®クランク)という危険信号が発せられていました。
どんなグリスにも一定の粘性があり,そのグリスがほぼ完全に流出してしまったことで,非常に軽い回転となっていました。
回転が軽いのは大変結構なのですが,油無しのベアリングでは早々に傷んでしまうところでした。気が付いてよかったです。ホッ(^^)
シマノのフリーハブグリス(サラサラ)を使ったのが間違いでした・・・。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
ところが,新たに塗りこんだグリスは,シマノの「フリーハブグリス」という,非常に粘度の低い(=サラサラした)グリス。
作業直後から,「そんなサラサラグリスじゃ,すぐに流出しちゃうんじゃないの?」という声が世界各地から(うそ)寄せられていました。
世界中から寄せられた心配の声は的中し,グリスアップからわずか1ヵ月後のサイクル・チャレンジ・カップ・藤沢(CCCF)の頃には,再び,IYM®クランクとなってしまいました(涙)
すぐに,ちゃんとしたグリスで塗りなおし作業をやるべきだったのですが,初めての平地・高速レースでのIYM®クランクの魅力(?)に勝てず,そのまま使ってしまいました。
ようやく,メンテナンスに時間をかけられる季節(=寒くて乗らない)になったので,BBを分解してみると,こんな感じでした。
いやぁ,実に良く回る! 典型的なIYM®クランクです。
さらに,クランクを外してBB単品にしてみると,ガスタービンのような高い金属音でキーンと回り続けます。
いったい,どこに消えたんだ,シマノフリーハブグリスちゃんは・・・。
やっぱり,サラサラグリスではあっという間に流出してしまうのですね。
だめねぇ・・・。テヘッ
今度は,FINISHLINEのテフロングリス!
まさか,同じグリスをぶち込むほどバカではありませんが,じゃぁ,どのグリスを塗りこむか?ということでひと悩み。
いつもなら,DURA-ACEグリス(通称,ヅラグリス)を塗るところですが,コイツには以下の問題があります。
- グリスガンを持ってないので塗りにくい&手が汚れる(笑)
- 手持の残量が少ない・・・
という,理由になってるのか,なってないのか,良く分からない理由で断念。
そのほかには,FINISH LINEの『プレミアムテフロングリス』というグリス(長いのでPちゃん)があるので,こいつを使うことを検討。
Pちゃんの特徴は,
- まだたっぷり残っている
- グリスガンを持っているので塗りやすい!
- 手が汚れないので,カメラを持ちやすい!
- 製造元が「BBに適している」と豪語している
なんだか,検討の優先順位に問題があるような気もしますが,4番目の「適している」というのは,Pちゃんの製品ラベルに書いてある文面を見れば分かります。
デュポン社のテフロンで強化されたグリースは,あらゆる状況でベアリングが機能するために働きます。
極小のテフロン微粒子がボールベアリングのボールとレースを保護し,極度の高圧力でも摩耗と変形を防ぎます。
(中略)
BB,ヘッド,ハブなどのベアリングなどにたっぷり塗りつけてください。
ベアリングへの塗りこみに最高!みたいなことが書いてあります。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
まぁ,「最適」であるかどうかは分からんですけど,ボトムブラケット(BB)に使えることは間違い無さそうです。
で,塗りこみ作業。
前述のように,Pちゃん用のグリスガンを持っているので,作業はすごく楽ちん。
TOKENのBBは表側からしかアクセスできないようなのですが,そんなのお構いなく,表側からグイグイと圧力をかけて注入するだけです。
グリスガンでグイグイ塗りこもう(^^)
SONY NEX-5N + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZA
ちと塗りすぎたか? 余ってたもんで・・・。
SONY NEX-5N + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZA
クランク分解,BB分解,洗浄,グリス塗りこみ,BB組み立て,クランク組立,という気の遠くなるような(オーバー)作業は約2時間で終了。
作業後のクランクの様子は以下の通り。
重っ! 納豆のような粘り気!
これでいいのか,イマイチ良く分からないですが,回りだせばそれなりに軽くなります。
実は,この作業を終えてからの走行は1回(40分・12km)のみなのですが,走り出せば滑らかに回ってくれていますし,100rpmくらい回した直後に手でつつくと,そこそこ軽く空転してくれていました。
静止状態だと高めの粘度で回転は重いけど,回り始めれば大丈夫そうです(^^)
作業終了から3週間もたって,まだ1回しか乗れていないという根本的な問題もありますが,とりあえずは,次のフルメンテ(来年3月予定)までは,この状態で行ってみましょう。
次回は,ちゃんと残ってるかな~? Pちゃん。
おしまい。
作業終了後,厚さ1mmのスペーサーがなぜか1枚あまる。いったいどこのパーツなのだ・・・?
SONY NEX-5N + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZA
>Noguさん
おぉ,Noguさんもプレミアムテフロンでしたか。
歯磨き粉みたいなチューブで使い勝手もいいんですよね。
もちろん,グリースガンも(^^)
最後のワッシャー(スペーサー)は,おそらくTOKENのBBについてきたヤツですが,今まで不要に左右で3枚挟んでいたものと思われます。
(説明書を読むと,左右に1枚ずつでいいとのこと)
なんだか,不安になる写真ですよね。
パーツが余る作業って(笑)