GX100はちょっと変わったデジカメです。
24mmからの超広角ズーム,1:1のスクウェアフォーマットなど,そのヘンテコぶりが評価されて2007年の色んな賞(こんなのとか,こんなの)を受賞していたりするのですが,中でも多くの人達から評価されているのが,着脱式のエレクトリックビューファインダー(EVF)です。
普段,一眼レフを使っていると,コンデジの「液晶モニターで見ながら撮る」という撮影スタイルにはどうしても馴染めません(他にも「片手で撮る」というものすごい技にも馴染めませんが……)
最近のコンデジは光学ファインダーを持たない機種が主流です。もはや「持つところがないのでは?」とも思えるほど巨大化した液晶モニターを付けるくらいなら,その分のコストで,光学ファインダーくらい付けられそうなものですが,今度はコンパクト化が壁になってくるのでしょうか,光学ファインダー付きの機種はほとんど見かけません。
で,GX100。
こいつもやっぱり光学ファインダーはありません。そもそも,先代(と言っていいのでしょうけど)のGR Digitalも内蔵の光学ファインダーは無く,オプションで外付け光学ファインダーが用意されていました。GRの場合,単焦点レンズなので外付け光学ファインダーが可能であり,あれはあれで結構評価されていました(かっこいい)
GX100の場合,ズームレンズのため,外付けで「光学」にするのは難しい(と言うか無理?)ので,やむなく出てきたのが「電子式」,つまりEVFなのです。そして,どういう市場調査をしたのか不明ですが,このちょっとマニアックな装置であるEVFがなぜか「標準装備」なのです。
EVFは,デジタルビデオや一部のデジカメではおなじみではありますが,正直言ってそんなに使いやすいものではありません。どちらかというと,「EVFで撮った方が電池の持ちがイイ」とか「日差しが強いと液晶モニタが見えないので,代わりにEVF」といった感じで,どちらかというと消極的に使われてきたような気がします。
その理由としては,解像度が低かったり,リフレッシュレートが低かったりする,というのが主なところではないでしょうか。
ところがGX100のEVFは妙に気合いが入っていて,リフレッシュレートが60fps(!)もあって画面の追従性は十分だし,解像度も20万画素を確保して,内蔵液晶モニタと同じ表示を見ることができます。さらには,接眼レンズは3群4枚構成と無駄に(?)リッチに作られていて,視度調節までできます。
さらに,一眼レフの定番アクセサリーである,アングルファインダーのように接眼部が90度までチルトすることができます。おいらは,子どもや花を撮るときにD70でアングルファインダーを使っていたので,GX100でも同じような写真を撮ることができるのはとてもうれしい。
と,いいことばかりのようなEVFですが,イマイチ不出来な点が一つあります。接眼部が小さすぎて,遮光性がとても低いのです。特にメガネをかけている場合には,周りからの光がガンガン入ってきて,中がとても見にくくなってしまいます。
そこで,家中のいろんなカメラのアイカップを外してEVFに付けてみようとトライしたのですが,どれもダメ。そんな折り,何気なく寄ったヨドバシカメラでちょうどイイ大きさのアイカップを発見しました!
それはPENTAX 6X7用のアイカップで,かなり大きなサイズで遮光性は十分。接合部はちょうどEVFと同じサイズで,なんの工夫も加工もなくそのまま取り付けることができます。しかもお値段は,300円ほど。
PENTAXのアイカップを装着した効果は絶大で,完全に遮光されます。もうEVF以外の光はいっさい入って来ません。長年(ウソ,2ヶ月だけ)悩んでいた遮光性問題が一気に解決です。もはや,これも一緒に標準装備して欲しいくらいです(PENTAXのOEMで)。
GX100の液晶モニタは非常に高性能で,視野角はものすごく広いし,直射日光でもほとんど困ることがありません。EVFの機能面での良さは書いたとおりなのですが,実はほとんどの場合,液晶モニタでも同じように撮ることができてしまいます。
でも,それでもやっぱり,電子式であってもファインダーを「覗く」のはやっぱりカメラの楽しさの基本であると信じています。なので,我が家のチビ達には良くカメラを貸してあげるのですが,必ずファインダーで撮ることを約束にしています。
もっとも,約束するまでもなく,ファインダーを覗いて撮る楽しさを知っているのは,本人達のようです。
(^^)
自転車も楽しいけど,カメラも楽しい。