そうそう,こういう写真。ちょっとマンネリ化している気もするけど・・・(^^)
Nikon D70 + Nikkor 35mm F2D, f3.5+1/60s, +2/3EV, SB800
いよいよ,「D90とスピードライトSB-800」シリーズの最終回です。
- 第1回:近接撮影時の改善
- 第2回:コンデジでもやってみよう!
今回は,「フォトポタ日記」に多数寄せられる質問である,「どうやって自転車パーツ撮ってるの?」についてご紹介します。
まぁ,そんなにたいしたことやってないので,紹介するほどの内容じゃないんですが・・・。
フォトポタ日記には,自転車パーツや日常の小物を撮った写真があふれかえっています。
俗に商品撮影のことを「ブツ撮り」と言いますが,まじめにやろうとするとブツ撮りはものすごく難しく,おいらの場合もD70を買った頃,好きだったカメラやレンズを撮ってみましたが,びっくりするくらいうまく撮れなくてがっかりしてしまいました。
D70を買って最初の頃の作品(?) お気に入りのレンズを移してみますが,う~む,かっちょ悪い・・・。
Nikon D70 + DX17-80mm
このころは,幼かったチビ達を撮ることに夢中になっていて,小物撮りには興味がなく,なんの勉強も工夫もしていなかったので,こんなもんでした。
しかし,それから3年ほど後。
スポーツバイクをやり始めてすぐ,どの自転車パーツもとてもシンプルで美しいことに気がつきました。必要最小限の機能と磨き上げられた金属パーツ。コレを撮らないわけにはいきません。また,ちょうどそのころから,このブログに自転車コーナーができ,パーツを紹介するためにも撮る必要がでてきました。(このころは,カメラ&本&家のブログだったんだっけ・・・)
PD-M324。ごっついペダルですが,それでもキレイだなぁ,と思います。
Nikon D70 + TAMRON 17-50mm F2.8
で,いろいろ勉強してみた結果,ほんのちょっと工夫して撮れば,そこそこの写真になることが分かりました。まぁ,どれも,どの本にでも載っているコツばかりですが,大事な順に紹介してみます。
寄れるレンズで撮る
入門デジ一眼についてくる,比較的安価なキットレンズでブツ撮りをするのはかなり難しいです。開放F値が暗いので「ボケ」が美しくないのも一つですが,「近くに寄れないこと」が大きな欠点です。
自転車パーツの場合,クランクやハンドルなんかは別として,たいていは小さなパーツが多いです。ブレーキ,ステム,ライト,ペダル,,,みんな手のひらサイズです。
こういった物を撮るには,やっぱり近くまで寄れるレンズが活躍します。
おいらの場合,ほぼ100%,下の二つのレンズのどちらかで撮っています。
- Nikkor AF35mm F2D(最短撮影距離25cm)
- SIGMA 50mm F2.8 MACRO(最短撮影距離19cm)
マクロレンズであれば寄れるのは当たり前ですが,意外とイケルのが,35mm F2Dです。とてもおやすい値段(おいらは中古で19800円)ですし,びっくりするくらい近くまで寄れます。また,APSサイズだと50mm前後の画角になりますから,小物撮影に限らず,一年中付けっぱなしでスナップから風景までこなしてくれます(おいらがズボラなだけどいうウワサもありますが・・・)
ニコンならこのレンズがオススメです♪
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f4.5+1/15s
また,マクロレンズの方は,焦点距離にかかわらず,どのレンズでも顕微鏡で見たみたいになるまで近づくことができますが,屋内の小物撮りには50mmが最適と思います。
室内で自転車パーツを撮るときは,たいてい5~10cmくらいの距離で撮るとちょうどいい感じになります。なので,ちょっとした台やテーブルに載せれば,すぐ手前で肘をついて撮ることができます。
これが,90mmや100mmマクロだと,30~50cmも離れて撮ることになりますし,手ぶれもピンぼけも心配になるので,どうしても三脚の出番となってしまいます。
というわけで,自転車パーツの撮影には,焦点距離50mm以下で,最短撮影距離が20cm以下のレンズがお勧めです(安いですし♪)
外付けスピードライトがあった方が絶対に楽ちん
ちょっとした入門書なんかを読むと,「自然光を活かして撮りましょう」なんて書かれています。確かにその通りです。おいらも,できるときには,窓際なんかで撮るときもあります。
窓際で撮ったXTRブレーキシュー。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f2.8+1/500s
確かに自然光で撮った方が,その場の雰囲気なんかも写り込むのできれいなことは確かです。でも,自転車パーツを撮るだけであれば,スピードライトで撮っちゃった方が圧倒的に楽ちんです。
正直言って,「作品」というほどの写真を撮るわけではないので,自然光の柔らかさも魅力ではありますが,スピードライトの照明でも十分に伝わる写真が撮れると思います。
左側の白い壁に照射してバウンスで撮影。ただそれだけ・・・。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f2.81/60s
スピードライトの使い方のコツとしては,基本的に「バウンス」で撮るのがいいかと思います。小物に直接照射すると,どうしても真っ白&真っ平らに写ってしまいます(第1回参照)。
デジタルカメラですから,いろいろやってみて最適な方向を探せばいいのですが,おいらの場合は,たいていは右または左の壁に向けて発光し,そのバウンス光で撮影しています。
左上方の壁にバウンスです。
Nikon D70 + Nikkor 35mm F2D, f2.8+1/60s
光を反射する「レフ板」を使うのがいいかもしれませんが,普通の白い壁であればどこでもいいと思います。天井へのバウンスもいいかと思いますが,おいらは左右からのバウンスの方が,立体感が出て好きです。
撮影する場所
いっっっつも,キッチンです(笑)
システムキッチンのカウンタートップが,真っ白の人造大理石でできているので,背景をほとんど気にしないで撮ることができるからです。家が狭い&散らかっているのですが,キッチンのカウンタートップだけはきれいにしているから,というのも大きな理由だったりします(^^)
たいてい,こんな風に撮っています。だから,いつも背景が白いのです・・・。
Nikon D70 + Nikkor 35mm F2D, f2+1/400s, ISO=800
下に何も敷かないで撮影しても,背景は真っ白くなってきれいですし,適当なテーブルクロスを敷いて撮ってもOKです。
基本的に寄っての接写ですから,背景はほとんど写る余地はありません。ですので,そんなに広い場所を用意しなくても,1m×1mくらいの場所があれば十分だと思います。
いつも真っ白背景だと飽きるので(笑),たまにテーブルクロスを敷いたりします。
Nikon D70 + Nikkor 35mm F2D, f4.5+1/60s
ただ,ツマがいるときにやると場所取りでけんかになるので,たいていは,みんなが寝静まった夜中に,パーツとカメラを持ち出してきてパシャパシャやっています(異様かもしれない・・・)
撮影アングル
根性が曲がっている(?)せいか,たいていはナナメから撮っています。
まっすぐ撮った方がいい被写体もあるのですが,たいていは,ナナメから撮った方が,構造や奥行き,サイズなんかが分かっていい感じに撮れます。
また,「まっすぐ撮る」というのは,簡単なようで実はものすご~~~~く大変です。ズームレンズなんかを使ったら歪みが目立っちゃいますし,直線があるパーツだったら,水平・垂直をきちんと出すために三脚は欠かせません。
こういう風に正面から撮るのには,すんごく手間がかかるのであまりやりません・・・。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f4.5+1/20s
まっすぐに撮ろうとして中途半端に曲がってしまった写真は,とてもヘボく見えてしまうので,だったら,安いレンズしか持っていないし,三脚も使いたくないおいらは,たいていナナメ撮りです。
ピント
また,写真を撮る前に,パーツをよーく眺めてみて,一番カッコイイ部分を探してみるといいと思います。まぁ,ブレーキパーツのようにどこらへんがカッコイイのか分かりかねる場合(一般の人には,自転車パーツ全般がそうでしょうけど・・・)には,SHIMANOとか105とかの「ロゴ」にピントを合わせて撮るのがよろしいかと思います。
悩んだときは,ロゴに合わせておけば大丈夫です。よく見ると合ってないけど・・・。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f2.8+1/60s, +1/3EV
また,ピントの深さ(被写界深度)は,たいてい浅めで撮っています。というか,ほとんど開放に近い状態で撮っています。これは,完全に個人の好みだと思いますが,おいらは,「ここだ!」と自分で思ったカッコイイ部分を目立たせるため,そのほかの部分は,アウトフォーカスしてボカしてしまっています。
サイズが分かる物とご一緒に
単品で自転車パーツを写した場合,クランクのように巨大なブツはいいのですが,小物の場合には寂しい場合があります。また,サイズがわかりにくいので,見慣れないパーツの場合は困ることもあります。
たいていはレゴ人形と一緒に撮っています♪
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f4+1/60s
そこで,撮りたいパーツのほかにも,なんか,みんなが見慣れている物を一緒に撮るといいかと思います。
おいらはたばこを吸わないので,身近にあるものとして,レゴ人形,時計,携帯電話,ミカン,なんかと一緒に撮ることが多いです。
おわりに
え~,それだけかよ~,という感じですが,こんなもんなんです・・・。ゴミンナサイ。
逆に言うと,たったこれだけの工夫でも,驚くほど見栄えが良くなるはずです。「作品」として撮るにはこんなではダメダメでしょうけど,パーツ紹介なんかで撮る写真はこれで十分と思います。
冒頭と同じレンズを撮ってみました。少しは進歩した?(^^)
Nikon D90 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f7.1+1/60s
さぁ,寄れるレンズとスピードライトを用意して,キッチンで,ピントを浅くして,自転車パーツを撮りまくりましょう! あ,あともう一つあった。食事の写真と同じで,手を付けてしまう(装着してしまう)前に,まだ綺麗なうちに一枚撮っておきましょう。そして,できれば装着後の様子も。
というわけで,さんざん期待させた(してないか・・・)割にはたいして珍しいことも紹介できなかったのですが,フォトポタ日記のブツ撮りについての紹介でした。
それにしても,すっかりカメラブログになってしまっています。明日あたりから,自転車モードに戻らないといかんなぁ,フォトポタ日記。
おしまい (^^)
これからも,こんな小物撮影を続けていきます。でも,新パーツ買ってないな・・・。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f3.4+1/60s
>コウジさん
こんばんは~!
あんまりたいしたネタではないのですが,
自転車パーツ撮りに限れば役に立つかもしれないので,
お気に召したらご参考に~(^^)
SIGMA 50mmマクロはいいですよ~!
おいらは,マクロはこのレンズが初めてでしたが,
あまりのおもしろさに,しばらく夢中になりました。
AFスピードの遅さだけがタマに傷ですが・・・。
>小隊長さん
写真って,意外と(じゃないか・・・)難しいですよね。
学校で工作や絵は教えてくれるのに,
写真をやる皆無ですね。
これだって,勉強する価値はあると思うのですが・・・?
フォトポタ日記の写真の欠点は,
見た目重視で撮っているので,
気が付いたら,「どんな被写体なのか良く分からない」
ということがおうおうにしてあることです。
たまには真っ正面から撮る訓練もしないと・・・。