今回の主役(?)こいつのおかげで、16000円儲かりました。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
最近、電子工作の腕がメキメキ上がってきた気がします(当社比)。
自分の中の電子工作ブームだった中学生のころから四半世紀以上が過ぎ、いろいろ思い出してきて、楽しくてしょうがないです(^^)
それとは関係ないと思いますが、身の回りの修理対応が増えてきていて、これまた楽しい限りです。
色々壊れていろいろ治す
冒頭に書いた通り、最近、身の回りのいろいろなモノが壊れました。
「技術力が上がった」とか浮かれている自分への挑戦なのか、様々なモノが壊れます。
その都度、「こりゃだめか?」と思いながらも、ハンダゴテと吸い取り器(ハンダしゅっ太郎)の出番です。
最近一カ月に壊れて治したものは、こんな調子です。
壊れたモノ | 症状 |
---|---|
パソコン (LarkBox PRO) |
ある日全く起動しなくなる(TT) |
ポケコン周辺機器 (SHARP CE125S) |
ニコイチしようとしたのだけど・・・ |
水槽用温度計 | 完全に死亡 |
一気に紹介するとネタ切れになる記事が長くなるので、今回は1.の「超小型パソコン LarkBox Pro」の修理を紹介します。
超小型パソコン、LarkBox Pro
1年ほど前に在宅勤務用に増設した、超小型パソコンLarkBox Pro。
マウスと変わらないサイズで邪魔にならないため、メインPCでは仕事をやりながら、TVを見たり、YouTubeを見たり、リモート会議をやったり、TVを見たり、YouTubeを見たり、TVを見たりしていました(全然、仕事に使っていない)。
こんな風に遊んで仕事に活用していたある日、突然電源が落ちて二度と入らなくなってしまいました。
BIOSでもUEFIでも、なんならUSBブートでもいいのですが、とにかく電源が入らないことには手も足も出ません・・・。
このPCは保証期間(1年)が設定されているのですが、1年と3カ月この事態。
かつて、国内某SON●社が同じようなタイミングで壊れる製品が多くて「●ONYタイマー」と揶揄されたことがありますが、このような正確な製品寿命コントロールが中国メーカーでもできるようになってきたということでしょうか。恐るべしです(違うか・・・)
購入価格が16,000円ですので有償修理は諦めて買い換えようとも思ったのですが、せっかくなので(?)ダメもとで故障原因を探してみることにしました。
置き場(青い本たちの右横の黒い物体)にも問題があるような気はしますが・・・。
SONY α7II + TAMRON 28-75mm F2.8
購入直後に一回バラしている(基本です)ので内部構造は理解しているつもりですが、いかんせん、小さいです・・・。
普通に使っていたパソコンの電源が突然落ちた(しかも再投入できない)となれば、疑わしきは電源スイッチか、電源回りのコンデンサでしょうか。
さすがに1年で大元の電源のデカイコンデンサ(電解コンデンサ)は壊れないと思いますが、基板上に無数に配置されたバイパスコンデンサ(パスコン)はトラブルの温床なので、こちらを疑ってみましょう。
■パスコン
パスコンとは?(テキトーな説明)
パスコンは各ICチップの近傍の電源ライン(+-間)にたくさん付いています。
最近のPCはかなり高速に動作するので、電子ですら1クロックで数cmしか移動できず、各ICが急に電力を要求しても電子の移動時間が間に合わずに落ちてしまうことがあり、それを防止するために、そこら中に超小型のセラミックコンデンサを設置して備えています。
ダムからの水で間に合わないので、各所に溜池を作っているイメージです(雑ですが・・・)
コンデンサは直流は通さない(過渡領域では通しますが)ので、テスターで導通をあたると高い抵抗値が出るはずなのですが、代表で1個計測してみるとまさかの「0Ω」、ビンゴです。
無数に並列配置されているパスコンのどれかが短絡モードでぶっ壊れて、電源のプラス・マイナス間をショートさせてしまって電源が入らなくなっていると思われます(電源スイッチやソフトウェア的なトラブルではない)。
テスターの針がでかくて、なかなか大変。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
で、ここからが大変ですが、並列接続された素子の不具合を見つけるためには、各素子を外してチェックするしかないので、定石通り(なのか?)、米粒より小さいコンデンサを片っ端から外して犯人を突き止めます。
少しでも楽がしたくて、比較的大きなコンデンサ(それでも1.6mm×0.8mm。通称1608)を10個ほど外してみましたが、症状は変わらず(短絡状態のまま・起動せず)
(役に立たないマメ知識)
超小型チップ(コンデンサ、抵抗)を外すときは、両手に2本の半田ごてを持って、部品の両足のはんだを同時に溶かすのがコツです。覚えておくと、一生で1回くらい役に立つしれません・・・
次に、もう少し小さなコンデンサ(1.0mm×0.5mm、通称1005)に着手して2個目で、完全短絡しているコンデンサを発見!!
こいつを取り除いたところ、電源の短絡状態は解消され、試しに電源ボタンを押すと無事に起動してくれました(^^)
お父さん、頑張ったよ!
犯人発見!(斜めになってるヤツ)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
パスコンは「念のため」「信頼性向上のため」についている部品なので、撤去しても当面は問題ありません。
ただ、このまま使い続けるのも仕事に影響があったら困る(ほどじゃないけど)ので、秋月電子で同型のチップ型コンデンサ(1608・1005サイズの22μF)を新品を20個ほど購入して元通りに治してあげました(熱を加えたコンデンサはあまり再利用したくないので)。
念のため、新品に購入しておきましょう!パスコン20個で220円ナリ。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
この写真内で、5個のコンデンサをはんだ付けしています。目が痛い・・・。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
交換したセラコン達。目が痛い・・・。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
つづく
というわけで、色々修理シリーズ第1回目は、16,000円のパソコンを220円で治したというお話でした(^^)
当初は、Made in Chinaに圧倒的に多い「はんだ不良」も疑ったのですが、まさかの、コンデンサそのものの不良で、少してこずりましたが無事に修理できました。
おかげで、今まで同様、在宅勤務中にYouT・・・いや、業務支援ツールとして大活躍してくれています。
次回は、よりマイナーなポケコン修理のお話です(自転車ネタはどこに・・・?)
仮組状態で電源を入れると、LED点灯!(^^)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
はじめまして。こちらの記事と同じ症状なのですが、購入したコンデンサの型番を教えていただくことは可能でしょうか。