CCCFの大会事務局から届いた文書。決して,「今すぐ滞納金を振り込んでください」的なアヤシイものではありません。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
速報や参戦記でも少し触れていたのですが,サイクルチャレンジカップ藤沢(CCCF2015)では,大会事務局の不手際によって「全員のゴールタイムを計測できなかった」という,ちょっとした,いや,結構大変なトラブルが起きていました。
おいらみたいに,「参加することに意義がある」派の人は,「へ~,そうなの? ま,いいけど(^^)」というノリなんですが,シリアスなレーサーにとっては,まさに大変なトラブルだったようです・・・。
いったい,何が起きたの?
CCCFは3時間の耐久レースですので,「3時間で一番長い距離を走った人(or チーム)の勝ち」です。
しかし,「3時間ジャストで鐘を鳴らし,全員がその場(路上)でストップして順位をつける」というのは現実的ではないので,多くの耐久レースと同じように,周回数とゴールタイムによって順位を付けるようになっています。
まず,レースの最終盤ではこのような走り方になります。
- 終了10分前(2時間50分)以降,新たに周回を重ねることはできない
- 終了10分前を過ぎたら,別に設けられたゴールコースへ向かう
- ゴールラインを通過したら,レース終了
なので,人によっては2時間51分くらいで終わっちゃう人もいるし,3時間5分くらい走る人もいます。
そして,レースの走りを終えた選手たちは,以下のようにして順位を決定されます。
- 周回数が多い人が上位
- 同一周回数なら,ゴールタイムが早い人が上位
トップレベルの選手たちだと3時間で28周くらいするのですが,その中での順位は「何位でゴールしたか」によって決まるため,結局最後は激しいゴールスプリントになるようです。
さて,CCCF2015では何が怒って,いや,起こってしまったのでしょうか?
CCCF2015,痛恨のゴール場所誤り!!
CCCF2015のゴールは周回コースの最終コーナーを曲がらず直進し,かなりの急坂を登り,慶応大学構内を走り,大きなゴールゲートをくぐった地点になります。
ところが,この急坂を登りきった場所に大会係員が待機していて,「はい,ここでおしまい♪ みんな,計測チップ返してね~♪」と,レースを止めてしまっていたのです。
しかし,計測チップ回収の列があまりにも列が長くなってきたので,今度は係員の方が「ゴール通過した後で回収してもいいよ~♪」と言い始めました。
おいらも含む選手たちは,「はぁ? なんだか分からん!」と騒然としながらも,チップ返却をあきらめ,ゴールゲートまで走って,そこで待機していた別の係員の方にチップを返却して,無事に(ぜんぜん無事じゃないんだけど)レースが終了したのでした。
こりゃぁ,あとで揉めますよね・・・。
事務局裁定結果は「最終周回は無効」!
レースが終了すると表彰式に移るのですが,なんだか,すごく揉めているとの情報が。
なんでも,トップクラスの選手たちでは「1位でゴールしたのに2位」や,その逆とか,とんでもない事態になってしまっているとの話が聞こえてきます。
レースが終わっても,なかなか表彰式が始まらない。説明や謝罪に追われていた模様です・・・。
SONY α7ii + SONY FE 28-70mm F3.5-5.6
この時点ではよく分かっていなかった(アナウンスはない)のですが,やはり,正規のゴールは大学内のゴールゲートであり,急坂ポイントで計測チップを回収してしまったのは,単純に大会係員の勘違い,ポカであったとのこと。
これによって,
- 係員指示に従って停止した選手(ゴール記録が存在しない)
- 無視してゴールまで突っ走った選手
- 「なんか変だよね~♪」と言いながら,ちんたらゴールまで徐行した選手(おいら)
という3種類の選手ができてしまったのです。
それに対して大会事務局が決定した処理は,「最終周回は無効として,ひとつ前の周回のタイムをもってレース順位とする」というもの。
おいらたちには全く影響がない(最終周回は超へばっていたので,むしろ無効になってありがたいくらい。笑)のですが,トップクラスで争っていた選手たちが納得するわけがありません。
後方でずっと脚を温存しておいて,最終周回(のさらに最終ポイント)で,一気にゴールスプリントを決めて,1位でゴール通過したのに「最終周回は無効だよ。あんたは3位ネ」となったら,それは怒るでしょう。
ゴール手前300mから化け物のようなパワーと嗅覚でゴールスプリントを決めたカベンディッシュに対して,「残念~♪ 時計壊れていたから,今日のゴールタイムは途中の山岳地点になったの。あんたは最下位ね」となったら,温厚な(どこが!)カベンディッシュも発狂するでしょう。
いやはや,大変なことになりました・・・。
こんなことにまで発展・・・!
大会(3月6日)から2週間以上たった現在(3月22日)でも,CCCF2015におけるレース記録は「暫定」扱いです。
上記のような,「1位で入ったのに3位」とか,そういう状況になってしまった選手(or チーム)が納得しないからだと思われます。
そこで,困った事務局は,大会運営の不手際を謝罪し,その代償を「どうしたらいいでしょう?」というお伺いを立てる事態になっています。
文面上,直してあげたいところも多々ありますが,とにかく平謝りの事務局さん。大変だ・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
しかし,タイムマシンでも開発しない限り,済んでしまったことはどうにもならないので,基本的には「大会参加費のうち希望額の返却」という対応をしようとしているようです。
この手紙を見たおいらは,一瞬,希望金額欄に「LOOK695SR,電動DURA9000,Lightweight一式相当額」と書こうかと思ったのですが,そもそも大会参加費を大幅に超過していたため,3分ほど熟慮に熟慮を重ね,こんな風に返事しています。
希望金額はもちろん「ゼロ円」。お願い事項は,「間違えたおじさんを怒らないであげて~!」
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
質問事項 | おいらの回答 |
---|---|
(1)ご意見 | ○個人的には「仲間と楽しく走るイベント」なので,順位は気にしていませんが,シリアスレーサーには悔しい思いをしている方もいると思います
○全体的に,ウェブ・郵送共にアナウンスが遅いので,速めの周知で選手の側にも,コース・ゴールを分からせあげるのも策かと思います ○組織運営上の問題ですので,誤ってタグ回収をしたスタッフ(おっちゃん)を,おこらないであげてください(^^) |
(2)来年の開催 | 希望する |
その理由 | よりよくなっていく大会が楽しみだから |
(3)希望返金金額 | ゼロ円 |
その理由 | 十分楽しかったですよ。大丈夫! |
(4)面会での説明 | 希望しない |
こんな風に,いつになく寛容でいられるのは,
- おいら自身が一年中ポカだらけなので,他人ごとに思えない(笑)
- 実は,タイム・順位ともにほとんど気にしていない
- 仲間と走って,十分に楽しめた(^^)
からです。
そう,ポカを量産する人は,他人のポカに寛容なんです(^^)
ポカも,少しは世の中のためになるんです(違うか・・・)
人はポカをするもの。でも気を付けてね~!(^^)
今回のトラブルでは,おいらは(そして自転車仲間も),「いかにもCCCFだねぇ♪」「最終周回はコンビニ寄ればよかったよ」とか,みんな寛容でした。
今年の参加賞は,まさかの野菜(ホウレンソウ)。
でも,毎年同じ色のスペーサー(FHC)よりも,妻は確実に喜んでいました(笑)
SONY α7ii + SONY FE 28-70mm F3.5-5.6
しかし,トップクラスの人たちは,綿密なレース戦略を立てたり,チームで共同したり,一生懸命頑張った結果が否定されてしまったわけですから,なかなか収まりがつかないことでしょう。
CCCF(やCPFでも)なら全然文句はありませんが,仮に,富士ヒルクライムで「計測ミスで,今年は3合目通過タイムとさせていただきます。ごめんね♪」とアナウンスされたら,おいらもfunride編集部を焼き討ちするかもしれません(^^;)
耐久レースの場合,参加者の多くは,普段よりも早く走れることを楽しむ,仲間と走れることを楽しむ,といった感じだと思いますが,それでも,「レース」である以上,ちゃんと運営管理しないと(安全面もそうですが)大変なことになる,ということだと思います。
ポカだらけのおいらが言っても説得力ゼロですが,CCCF大会事務局さん,気を付けてね~。
そして,来年も絶対に開催してね~!
世界最小(たぶん)の完走証は今年も健在です。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
Shiroさん:
そんな結末だったんですねぇ・・・
そりゃトップクラスの人達は面白くはないでしょう。
でも一般の参加者は大方Shiroさんのような対応をするんでしょうね。
○○レースで○着!なんて肩書きが欲しくて参加している訳ではないですからね。
お疲れ様でした。