日本人の平均寿命はだいたい85歳くらいですが、世界平均は何歳くらいでしょう? 北朝鮮は? タンザニアは?
それぞれ、70歳、71歳、66歳。
では、平均寿命が50歳未満の国は何か国・・・?
こたえはゼロ。平均寿命が50歳未満の国はありません。(55歳未満はレソトと中央アフリカ共和国の2か国のみ)
日々接するネガティブに偏向したニュース、ステレオタイプな分類、とっくに古びてしまった知識、錯覚、誤認、いろんな「思い込み」によって、世界を必要以上に悪くとらえてはいないか?
データに基づいてちゃんと世界を見れば、決してすべての課題が解決されたわけではないけど、ほとんどあらゆる面で100年前より確実に良くなっている。
すでに、多くの人が気が付いていると思いますが、現代は人類史上最も平和、健康で、安全な世の中。
日本だけではなく、東南アジアも、アフリカも、南米も。
なぜ、人間はこうも誤った認識で世界をとらえてしてしまうのか、10の視点から分析しています。
- 分断本能:世界は分断されている、という思い込み
- ネガティブ本能:世界はどんどん悪くなっている、という思い込み
- 直線本能:世界の人口はひたすら増え続ける、という思い込み
- 恐怖本能:危険ではいことを、おそろしいと考えてしまう思い込み
- 過大視本能:目の前の数字が一番重要だ、という思い込み
- パターン化本能:一つの例がすべてに当てはまる、という思い込み
- 宿命本能:すべてはあらかじめ決まっている、という思い込み
- 単純化本能:世界は一つの切り口で理解できる、という思い込み
- 犯人捜し本能:誰かを責めれば物事は解決する、という思い込み
- 焦り本能:今すぐ手を打たないと大変なことになる、という思い込み
こういうテーマの本は他にもありますが、たいていは、「ネガティブ情報ばかり流すマスメディアがすべて悪い!」ということで共通していて、なぜメディアがそういう情報を流し、なぜ我々は無批判に受け入れてしまうのか、というところまで踏み込んだものは少ないと思います。
メディア問題を別にしても(大きな要素ですが)、世界を誤って理解してしまう、われわれに備わっている様々な本能の功罪について、データを用いて紹介しているのはためになります。
他人の会話やはインタビューなどで「こんな時代だから・・・」という言葉を聞いたら、「『こんな時代』って言うのは、人類史史上、最も平和で健康で安全。巨大災害が起きたら世界中から応援が集まり、飛行機事故はほとんど起きず、90%の乳幼児が予防接種を受け、深刻な貧困や乳幼児死亡率が激減し、ほとんどの人が他人に殺されない、この時代のことですか?」と聞き返しましょう(^^;
そんなに悪い時代じゃないですよ、と思える良書。
旧先進国の医学生よりインドの医学生の方が豊富に勉強しているご時世ですから、キーボード製品も優秀なんでしょう。
あれ、別の記事と混じってる?