山岳スプリット区間の始まり。「もがけ!」と言われても脚はもう残っていない・・・。
SONY アクションカム
前回は,前日エントリー~大会当日朝までのバタバタした様子をお伝えしました。
今回は,いよいよレース本番の紹介です。
レース直前
今年は去年の反省(到着遅すぎ)を生かし,余裕を見て北麓公園を早めに出たので,6時15分には会場に入ることができました。
とりあえず,自分のスタート枠(4000番台)の最後尾あたりに自転車を並べてホッとしていると,何人もの方から「フォトポタ日記のShiroさんですよね!」と声をかけていただきました。
はるか遠く,神戸から参加されていた3姉妹パパさん(MV32Tのフロントは,頂いたRecordですよ!)に会うこともできましたし,FHC2009以来のTOMMYさんにもお会いして検討を誓い合うことができました。また,荷物預かりではayumiさんにもお会いできました。
いよいよ,スタート位置に集合。緊張してきた~(心拍90bpm)
SONY DSC-TX10
そうこうするうちに,スタート時刻(7時25分)が近づいてきたので,保温のために羽織っていたウィンドブレーカー,レッグウォーマーをウェストバッグに入れて「会場荷物預かり」に預けます(これが数時間後にポカにつながりますが・・・)
さて,いよいよです。
スタート! →すぐにピットイン・・・
エリート選手がスタートすると,その後は,女子,男子3000番台に続き,すぐに自分たち4000番台の出走順です。
ここで,いつものようにポカをしてしまわないように,ファイナルチェック。
- シューズストラップをきつく締める(ヤビツで定番のポカ)
- Edge705のバーチャルトレーナーを,自己ベスト(FHC2012)にセット
- ウェアラブルカメラ(SONYアクションカム)にバッテリー装着
- ドリンクをよくシェイクしておく(今年もCCDの500ml)
しかし,なんだかおなかの調子がよろしくありません。いまさらトイレに行くのも無理なので,よろよろとスタートしたのですが,ひと漕ぎごとに危険な状態に・・・。
いろいろポカありますが,とにかくスタートです!(^^)
SONY アクションカム
無事に5合目にたどり着くのは不可能と判断し,スタートして100mほどでコース脇の体育館のトイレに駆け込みです。
激混みだった大会会場のトイレとは違い,ガラガラのトイレでホッと一息(^^)
すぐにコースに戻りましたが,去年に引き続き,自分の出走枠よりも1つ後ろの枠(5000番台)でのスタートとなりました。同じ目に遭っている人も多々目撃,やはり,トイレは早めに行っておかないとイカンですねぇ。
序盤は超控えめに!
過去3回のFHCでは,周りの雰囲気に呑まれてしまい序盤に飛ばしすぎていて,最初は220W程度(by お手製簡易パワー分析)を出しているものの,あとは単調減少関数となって,ちょうど半分の12km付近で200Wを切ってしまっていました。
今年は左脚の調子があまりよくないので(後で「あまり」どころじゃないことが分かりますが),序盤の過負荷で燃え尽きてしまわないように,はやる気持ちを抑えて,周囲にあわせてゆっくりと走り出しました。
が,家に帰ってデータ整理してみると,自分では「抑えていた」と思っていたのですが,実際にはラップ2以外は去年(FHC2012)を大きく上回るオーバーペースで走っていたのでした。ありゃ~
動画で見ても,結構追い抜いてますよね・・・(笑)
げはぇ~,黄金スプロケットが!
序盤は比較的きつい勾配(7~8%)が続くのですが,そのうち,4~5%程度の緩い斜面が現れるようになります。
いつものように,緩斜面ではパワーを下げて休むことのないよう,むしろタイムを稼ぐつもりでギアを上げてダンシングをしようとしたのですが・・・。
ギャリギャリー,ガッコン,ガッコン・・・
そう,今日の595号は7速以上は使えない,「6速仕様DURA-ACE」だったのでした。
緩斜面での加速ダンシングになって初めて分かりましたが,6速(15T)では軽すぎてお話になりません。
やむを得ず,面倒ですがフロントをアウターに切り替え,リアをダウンさせて適正なギアを探します。・・・なんてことをしているうちに,短い緩斜面は終わってしまうので,またインナーに戻します。
この,「緩斜面のたびにフロント変速」という馬鹿馬鹿しいシフト操作はゴールまで続くことになりました。とほほ~
しかし,人間とはすごいもので(?)この面倒くさい変速操作も,5kmも走っていると慣れてきました。
急斜面の終わる直前にリアを6速まで上げ,緩斜面に入ると同時に足の力を抜いてアウターに切り替え,リアは2速くらいに下げ,あとは全力疾走。
多少面倒くさい&ロス大ですが,慣れればなんとかなるもんです。昔のツールの偉人たちは変速無しでアルプスを越えていたんですから・・・。
左脚がやっぱりだめかも!
10kmを過ぎたあたりから,今まで気が付かないフリをしていた左脚の痛みが少しずつ増してきました。
疲労によって太ももの筋肉が痛くなるのではなく,ガングリオン手術痕の左膝が猛烈に痛くなってきたのです。もともと,左膝に爆弾(ピンポン玉2個分の油の塊)を内蔵しているので,あまり負荷をかけると神経を圧迫して痛みがひどくなります。
ここまで脚の筋肉や心肺機能は良く耐えてくれたと思うのですが,左膝の爆弾はどうにもなりません。11kmを過ぎたあたりから,左膝をかばうような走りになり,ずるずるとパワーダウンしていくのでありました・・・(涙)
本当にきつい4合目から先
参加者の多くの方が,4合目の「大沢駐車場」から先のキツさ(肉体的&精神的)を感じているのではないでしょうか。
ここまで20km近く(大沢駐車場で17km)も上ってきて疲労がピークに近づきつつあるのに,ここから勾配が急になるのだからたまらんものがあります。山岳スプリット区間が設定されているくらいですから,やっぱり,FHCのハイライト部分ですね。
カーブを曲がるたびに「まだあるのかよ~!」という思いを強くするのですが,幸い,今回は試走時に録画した全線動画で4合目から先のコースを良く見ていたので,精神的には落ち着いて走ることができました(^^)
が,脚にはかなり堪えました。パワーグラフでも,スプリット区間(19~20km)で一時的に頑張ったものの,21~23km区間ではブラックマンデーのような大暴落を見せています。
21km以降の落ち込みがすごいです(涙)
極楽浄土では抜きつ抜かれつ
きつかった4合目区間を終えると,急に勾配が緩くなります。
実際には緩やかな上りなのですが,そこまでがきつかっただけに,感覚的には「平地」または「下り坂」に感じてしまうこの区間を,おいらは勝手に「極楽浄土」と名づけています。
この区間では頑張れば40km/hくらいまで飛ばすことができるのですが,それには,以下の条件が必要です。
- 向かい風でないこと
- 40km/hの列車に乗れること
FHC2011では2条件とも揃ってかなり飛ばせましたが,FHC2012では飛び出しが早すぎて列車の先頭になりイマイチ速度に乗れませんでした。
今年は幸か不幸か,脚が疲労しきっていて前には出られなかったので,集団の中に飲み込まれながら走ることになりました。
集団内の距離は非常に近い(数10cm~数cm)なので,ぶつからないように気をつけて走るのが精一杯で,風がどっち向きだったかははっきり覚えていませんが,今年FHC2013では最高で35.5km/hだったので,追い風ではなかったようです。
過去3回と比較するとこんな感じの「極楽浄土」区間でした。
大会 | FHC2013 | FHC2012 | FHC2011 | FHC2009 |
---|---|---|---|---|
極楽浄土速度(km/h) | 35.5 | 38.2 | 44.1 | 35.8 |
抜かれ放題の中,ゴール!
極楽浄土区間の最後に8%の急勾配があり,その上がゴール地点になっています。今年は4合目あたりから左脚が限界でしたから,最後の上りはいつも以上にきつい。
大会スタッフが沿道で「写真撮っていますからがんばって!」と声を張り上げていましたが,そんな理由で120%の力は出ません~(FHC2011ではVサインを出しながらゴールしていたので,思えばずいぶん余裕があったんだなぁ・・・)
それでも,最後のほんの20mくらいをダンシングで加速してゴール。既報ですが,公式タイムは
1時間23分
ということで,去年より2分ほど遅いタイム・成績となりました。
過去3回の結果と比較するとこんな感じになります。
項目 | FHC2013 | FHC2012 | FHC2011 | FHC2009 |
---|---|---|---|---|
天候 | 超快晴 | 曇り・雨 | 曇り | 晴れ |
タイム(分) | 83 | 81 | 82 | 89 |
走行距離(km) | 24.01 | 24.22 | 24.3 | 24.50 |
平均心拍(bpm) | 176 | 176 | 181 | 180 |
最大心拍(bpm) | 186 | 186 | 190 | 190 |
平均ケイデンス (rpm) |
78 | 82 | 77 | 74 |
消費エネルギー (kcal) |
1866 | 1487 | 1451 | 1446 |
賞品 | ブロンズ (リング) |
ブロンズ (リング) |
ブロンズ (シール) |
ブロンズ (リング) |
多少の計測誤差はあるのかもしれませんが,過去3大会に比べて300kcalも消費エネルギーが多いのが謎です・・・。
あと,年々,心臓が回らなくなっている気もします。
それにしても,4回連続「ブロンズ」というのも,進歩がないなぁ・・・。
ゴール直後の様子
ヤビツとおんなじ写真(笑) 今年も無事に(?)上りきったぞ~
SONY NEX-5N + E18-55mm
今年は左脚が痛くてあまりパワーが出せなかったため,心肺機能の方は超余裕があって「燃え尽きた~」という状態ではなかったので,ゴール後の様子は比較的正確に覚えています。
- 右脚:太ももが少し痛いけど,まだイケル感じ
- 左脚:全損(笑)1週間経った今も歩行困難
- 心肺:まったく心配ない(おやじギャグ)
- ドリンク:500ccのうち,200ccくらい余っている
- 黄金ギア:7速以上未使用
- 動画撮影:バッテリーは余裕で全線録画完了(^^)
懸案だった,アクションカムでの動画撮影は最高画質(1920×1080,60p)で全線録画することができて大満足。
スタート直前までバッテリーを装着しなかったのが良かったようです。
次回は,プチ大事故になってしまった下山編です・・・。
★なんか,編集作業で間違えたのか,動画の画質がイマイチです。
近々調整して再掲載してみます~
>ayumiさん
こんばんは~
お疲れさまでした! もう1週間経ったのですねぇ(早)
今年も多くの方にお声をかけていただき,
本当に感謝感謝です(^^)
自転車が割りと目立つ(素朴なLOOK)なので見つけやすいのですが,
素で歩いていても見つけられてしまうとは!
今年の走りは駄目駄目でしたねぇ・・・。
ギアが駄目だったのが大きいですが,
ちょっと直前の練習やりすぎで疲労が残っていたみたい。
いつも以上に,ごまかしダンシングが多かったです(^^;)
今年のFHCは,あちこちに看板があって笑ってしまいました。
「もがけ!」とか,無理ですよね。
あと,コーナーで「速度落とせ」というのも良く見かけ,
「もう,落ちてるよ」と毒づいていました(笑)
極楽浄土は,毎年のことですが,いい列車に乗れるかどうかでだいぶ違いますよね。
女性だと,べらぼうに速いおっさん特急に乗るのは難しいかもですが,
昨年のFHC2012では,おいらの真後ろは小柄な女性でした。
まぁ,おいらが「べらぼうに速いおっさん」ではないからですが・・・。
次の下山編はこまごまと事故が書かれていますので,お楽しみに~!