三代目に進化したサーモカメラ。ほぼサイコン的な見栄えに(?)
SONY DSC-RX100m3 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
前回、ヤビツのダウンヒルで、カーボンホイールの熱画像撮影に挑戦した話を紹介しました。
予想以上に面白い結果が得られてよかったのですが、次回、アルミホイールで試してみるには大きな課題がありました。
それは・・・?
見た目が怪しすぎる!
初代に比べると、だいぶコンパクトになった、二代目サーモカメラ。
超小型マイコン(Raspberry Pi Zero)を使うことで、液晶画面やバッテリーを含めてもだいぶコンパクトになりました。
しかし、それでも、そこそこ背丈があるせいか、ステムに乗せて走ると怪しい感じがしてしまいます。
二代目サーモカメラ。「なんか怪しい」感は否めない・・・。
SONY DSC-RX100m3 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
色々積み上げて、高さ38mm。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
もう少し背が低ければ、「ちょっと変なサイコン」と思ってもらえると思うのですが、高さは38mmもあるので結構目立ってしまうのです。
湘南の田舎ならまだしも、東京の繁華街を走れば職務質問されかねない(?)スタイルです。
そこで、背丈をコンパクトにすべく、チト改造してみました。
大幅に高さダウン!
二代目サーモカメラで使っている画面は、1.3インチの超小型カラー液晶です。
スマートウォッチ普及のおかげか、この手の超小型液晶はとても安く(1000円くらい)で入手することができ、とにかく小さいPCが好きな身としては素晴らしい世の中です。
二代目カメラでは単機能の液晶画面を使いましたが、もっと部品密度を向上するため、複数のボタンが付いた、たぶんゲーム用と思われる画面キットを使ってみました。
1.3インチ(240×240)液晶、ボタン3つ、ジョイスティック付きで1700円。安い・・・。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
この「キー付き液晶画面」を採用することで、二代目は4階建てだった構造を、三代目では3階建てに減らすことができ、かなり背を低くすることができました(38mm→22mm)
また、そのほかの各種部品の積載方法を見直すことで、バッテリーも大きめのものを載せることができました(600mAh→1000mAh)。
二代目。高さ38mm。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
三代目。22mmとロープロファイルなので、多分タイムも向上するはず(笑
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
二代目と三代目の基板の階層構造の違いはこんな感じです。
階層 | 二代目 | 三代目 |
---|---|---|
4階 | 液晶画面 | ― |
3階 | スイッチ類 | 液晶画面・スイッチ |
2階 | マイコン | マイコン 充放電回路 |
1階 | バッテリー 充放電回路 |
バッテリー |
そのほか、せっかく、キーがたくさんついている(3ボタン+ジョイスティック)ので、自由な方向に画面を回転させたり、気に入った熱画像(どんなやねん?)を1ショットできる機能なども付けてみました。
項目 | 初代試作品 | 二代目 | 三代目 | 備考 |
---|---|---|---|---|
マイコン | Raspberry Pi 4 | Raspberry Pi Zero | 処理能力は1/4だけど、超低消費電力 | |
電源 | モバイルバッテリー | 内蔵LiPo電池 (600mAh) |
内蔵LiPo電池 (1000mAh) |
最大6時間程度 |
画面表示 | なし | 1.3インチ液晶 | 液晶画面は同サイズ | |
センサーケーブル | LANケーブル | ロボットケーブル | ||
操作SW | なし | 電源・記録・リセット | 電源・記録・リセット 画面回転・1ショット |
ボタンが増えたので機能が多い(^^) |
画面回転 | × | × | 〇 | 取り付け方向に合わせて回転 |
1ショット | × | × | 〇 | 1枚だけ撮影、ができる |
撮影前プレビュー | × | 〇 | ||
記録開始 | 電源投入と同時 | 録画SW | ||
記録 | 静止画 | 撮像生データ | ||
記録間隔 | 10秒 | 1秒 | ||
車載方法 | なし。バッグなどに入れる | 専用マウントで固定 |
取り付け方向に合わせて、画面も回転できます。相変わらず見やすい画面。
SONY DSC-RX100m3 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
また、安全を重視してかなりデカイマウント(ゴムバンド×2)としているのですが、ステムと同じ真っ白なプラ材料を使って印刷し直してみました(そのほか、微妙に形状変更してます)
左が三代目、右が二代目マウント。色だけが違うように見えますが・・・。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
三代目は、基板裏にも配線が通せるよう、微妙に基板を浮かせています。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
まとめ
高さ削減&マウント色変更によって、三代目サーモカメラの車載状態は、こんな感じになりました。
かなり、普通のサイコン風になったんではないでしょうか?
まぁ、結局、怪しいんですけどね(^^;
SONY DSC-RX100m3 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
もちろん、ロープロファイル化によって空気抵抗も大幅に減少していますから、ヤビツやスバルラインでも自己ベストを更新できる可能性が飛躍的に向上しています(個人の感想です)
まぁ、自己満足レベルなので、やっぱり職務質問スタイルかもですが・・・(^^;
また、型化したバッテリーのおかげで、最大6時間まで録画できるようになったったので、200kmのスーパーロングダウンヒルまで対応できます(どこにあんねん?)
次回は、いよいよアルミホイールでの計測結果紹介です!(^^)
つづく
小さくても、ディスプレイやマウスをつなげばLinuxパソコンです(^^)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
無塗装アルミと非接触温度計の組み合わせは放射率的に厳しそうですね