2015年9月~10月の読書記録

久しぶりの,月間読書紹介です。自転車,カメラ,ガッカリミステリ,ユーモアミステリ,ヘンテコ科学本。

相変わらず,偏った読書傾向ですが・・・(^^;)



2015年9月~10月の読書記録

9,10月の主な読書はこんな本でした。

著者 プチ感想
しっかり!まとまった!文章を書く
『しっかり!まとまった!
文章を書く』

前田 安正

評価:★★★

これは,自分用というより,子ども(高校&中学)のために購入しました。

他人に思いを伝えるためには,ある程度の分量の文章を書く必要がありますが,今の若者達はなかなかこれができない。

普段,「あの映画見たよ。ヤベェよ」「マジかよ! パネェな」みたいな会話をしているのに,急に,ちゃんと文章を書けと言われても,そりゃあ,無理というものです。

本書では,「ヤベェよ」や「ご飯食べました。おいしかったです♪」みたいな文章(?)を例に,5W1Hを的確に伝えられる,ちゃんとした文章になるまで添削していきます。

いきなり正解例を示すのではなく,徐々に徐々に直していく過程が面白く,また,(当然ながら)読みやすい文章ですから,子ども達もあっという間に読みきっていました。

原稿用紙1枚書くことができない,という人にはうってつけの文書作成入門書だと思います。

逆に,「どうでもいいことを,原稿用紙何十枚分も書いてしまうダメブログの管理人」には,コレを読んで,もっと簡潔に書けるよう,学んでもらいたいものです(笑)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
『葉桜の季節に
君を想うということ』

歌野 晶午

評価:なし

なんて,美しいタイトルなんでしょう。フリーマーケットで,タイトルの美しさに惹かれて購入しました。

・・・が,かつて無いほどのガッカリ本。

一応,ミステリなんだと思いますが,最後の最後に「大どんでん返し」があり,これがこの小説のウリになっているようです。

しかし,いくらなんでも強引過ぎるどんでん返しに,それまでの数百ページを楽しく読んできた時間が,一気に無駄時間になりました(涙)

そんなにまでして,強引にどんでん返さなくていいよ,普通に書いて普通に終わってくれよ,という思いでいっぱいです。

宮部みゆきの『ペテロの葬列』とタメをはるほどの,余計なエンディングでした。

読み終わった後に調べてみたら,案の定,「このミス」受賞作。「本屋大賞」と並んで,いつもアテにならないのよねぇ・・・。

おいらがひねくれているだけか?(笑)

土井雪広の世界で戦うためのロードバイク・トレーニング
『土井雪広の世界で戦うための
ロードバイク・トレーニング』

土井 雪広

評価:★★★

これは,先日紹介したとおり,とても面白く,読み応えのあるロードバイクトレーニングの本でした。

後半に多少具体的なトレーニング方法(というより,トレーニングの管理方法)が書かれていますが,それが本書の目的ではないと思います。

ロードバイクと人との関わり方,トレーニングとはどういう行為なのか,そういう根源的な考え方が書かれています。

「この本さえ読めば速くなれる♪」ということは絶対に無いので,そういう期待をしてしまうとガッカリだと思いますが,ローラー台で,ヒルクライムで,インターバルで,「なんで,こんなクソ苦しいことを・・・」と思ったときには,励みになる本だと思います。

より速く、より遠くへ! ロードバイク完全レッスン  現役トップアスリートが教える市民サイクリストのトレーニング法 (ソフトバンク新書)
『より速く,より遠くへ!
ロードバイク完全レッスン』

西 加南子

評価:★☆

こちらは,土井さんとは正反対で,トレーニングやライディングの細かいことがいろいろと書かれています。

特に「おぉ,知らなかった!」ということは無く,大抵は雑誌の「トレーニング特集」で紹介されているようなことばかりですが,このコンパクトな本に詰め込まれているので,通勤電車などで読めるのでその点はとても便利です。

ただ,具体的にどのような人(ヒルクライム?エンデューロ?クリテ?入門者?)をターゲットに書かれているのかが見えないので,どこまでやったらいいのかが分かりにくいのが残念。(竹谷さんの『バイシクル・トレーニング・ブック』みたいに,種目別に書かれているととてもありがたいのですが)

初めてトレーニング本を読む人にはオススメ。他にも読んだことがあるのなら,あえて必要は無いかな?という感じでした。

密室の鍵貸します (光文社文庫)
『密室の鍵貸します』


密室に向かって撃て! (光文社文庫)
『密室に向かって撃て!』


完全犯罪に猫は何匹必要か? (光文社文庫)
『密室の鍵貸します
密室に向かって撃て!
完全犯罪に猫は何匹必要か?』

東川 篤哉

評価:★★

『葉桜・・・』でガッカリ感をたっぷり味わったので,その苦味を消すために,3冊連続で東川篤哉を読みました。

作者はあまり有名ではない(?)かもしれませんが,『謎解きはディナーのあとで』の作者と言えば,「あぁ,あのふざけた推理小説家ネ」と思い当たるのではないでしょうか(←それでいいのか?)

今回の3冊は,著者初期作なのですが,後の『謎解きは・・・』に通じるギャグのセンスが面白い上,もうちょっと,本格ミステリー色が濃い推理小説となっています。

「千葉の東,神奈川の西」にあるらしい,烏賊川市(いかがわし)という街を舞台におきる殺人事件を,名探偵とその弟子,とぼけた刑事コンビなどが一緒になって解決していきます(烏賊川市シリーズ,と呼ばれているそうです)。

ミステリトリックの仕組みは,某コナン君並に「ちょっと無理では?」みたいな強引さもありますが,細かいギャグがおいらのツボにはまって楽しく読むことができました。

全編にわたって小さなギャグがちりばめられているのですが,中でも烏賊川市をネタにしたギャグが好きです。

烏賊川信用金庫(←全然信用できない)とか,「動くな! いかがわしい警察だ!」とか。お気楽に気を抜きたいときには最高です(^^)

ホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるか
『ホワット・イフ?』

Randall Munroe

評価:★★

世界中の人が一箇所に集まってジャンプしたらどうなるか」「月に向かって超強力なレーザーを当てたらどうなるか」など,小中学生が思いつきそうな,しょうもない疑問に,科学的(?)に回答する「科学読み物」。

日本でも『空想科学読本』なんて本がありました(何冊か読みました)が,それの英語版といった趣です。

最初に読んで面白かったのは「光速の90%で野球のボールを投げたらどうなるか」です。

受け取ったキャッチャーが大変になるんだろうな,くらいは予想していましたが,そんなものではすみません。

ボールの前面では空気の分子がボールを避ける暇がなくて無限に圧縮されていき,核融合反応が起きて,窮状もろともど~ん!みたいな回答になっています。

その道の専門家達からは「計算式が違う!」とか突っ込まれることもありそうですが,とにかく面白い。

ちょっと残念なのは,もともとアメリカ人が書いたものなので,ちょっとしたギャグなどが日本人には「?」なことがあって,もったいないところもあります。

これもまた,仕事で頭が疲れたときや,『葉桜の・・・』で読書がイヤになった時(←しつこい?)なんかには,うってつけの脱力本です。

読んで楽しかったのは,『しっかり!まとまった!文章を書く』と『土井雪広の世界で戦うためのロードバイク・トレーニング』。

どちらも,フォトポタ日記の基本(?)である,文書の書き方とロードバイクのトレーニングに関する本です。

読んでからだいぶ時間が経つのに,いずれも効果が全く現れていませんが(笑),長~い目で見てやってください(^^)

来月以降

見た目には分かりにくいと思いますが,フォトポタ日記の大改造は水面下でまだまだ続いています。

もう,PHPのコードにはすっかり慣れました(というか,見るのもイヤになりました)。

あと1ヶ月ほど頑張れば,安定した運用ができるようになり,読書やトレーニングにも身が入るようになるでしょう。

ついに,リビングルームにローラー台を常設! あとはやるだけか・・・。

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