右端できらりと光る「実質2%値下げ」の文字。
世に溢れる様々な広告などで、「実質」という文字があったら、たいていは怪しいのでは?と思っています。
実質0円(=0円ではない)、実質減税(=減税ではない)、実質半額(=半額ではない)、富士ヒル実質シルバー(=たぶんブロンズ)、そして、実質2%引き。
しかし、これはいくら何でも稚拙な気が・・・。
NHKによる「実質2%値引き」アピールは?
10月から消費税が8→10%に上がりました(25%の増税ですね)。
NHKでは、受信料を9月以前の金額のまま据え置くとしています。
受信料は電気・ガス・水道などの公共料金と同じ扱いで軽減税率対象ではないのですが、9月以前の料金で据え置くので、実質2%の値下げと、HPやTVで盛んに宣伝しています。
ニュース・朝ドラ・チャリダー、ほとんどNHKしか見ないし高いと思ったこともないのに、さらにお値段据え置きとはすばらしい事とは思うのですが、「実質」がアヤシイ・・・。
もともとのお値段(本体価格)をx円とすれば、
=(1.10x – 1.08x) ÷ 1.10x
= 0.02÷1.10
≒ 0.018 (1.8%)
ですね。(まぁ、110円のものを108円で売るんだから、2÷110≒0.018ですよね)
正しい値引き率は約1.8%ですから、広告では0.2ポイントほど盛ってますね(^^)
いくら何でも、こんな小学生でもできる計算はNHK様も気付いているでしょうから、そのうしろめたさを隠す「実質」なんでしょうね。
消費者が「10%-8%=2%だからかな?」と、善意で誤解することを期待する表記はあまりよろしくないですね。
せめて書くなら、「約2%」かな?
やっぱり、「実質」はいつもアヤシイ・・・(笑)
「ここは『実質」でいきましょう。バレっこないですよ♪」
「なるほどな・・・」
おまけ
以前、会社内で健康度調査なるものがあり、各部署の平均体重が調査されました。
その結果から社員全体の平均体重を出すのに、「(総務部平均体重+技術部平均体重)÷2」で計算していてビックリしました。(平均の平均を出している!!)
総務部50人に対し、技術部が5人しかいなくでみんな100kgだったら、超重量フォワードな会社になるよ。
・・・と指摘しても納得してもらえないどころか、最後は逆切れされてしまいました。
ここまでくると、このあたりからやり直した方がいいかと・・・