M6補強型シンクロエクステンダー。これで,ステージ優勝は間違いなしだ!
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
先日,Panaracerの『シンクロエクステンダー』の強度不足問題について,補強策を検討していることを紹介しました。
エクステンダーの薄い基部(アルミ製)が使用時の応力で簡単に変形したり,破損してしまうことの対策です。
おいらの低開発能力では,手近にあったワッシャを嵌めるくらいしか思いつかなかったのですが,それを見かねた,なかよしさんによって,画期的な対策パーツを作っていただきました。
フォトポタ日記,始まって以来初の他力本願DIT(Do It Tariki)です。
開発された補強策は,勝手ながら『M6補強型シンクロエクステンダー』と命名しました。
なんか,格好いい~!
『M6補強型シンクロエクステンダー』開発の経緯
元記事を見ていただけると分かるのですが,シンクロエクステンダーの基部補強策として,おいらはワッシャやハンダくらいしか思いつけませんでした。
記事の最後では「もし(適当な対策を)ご存知でしたら,是非一報を!」と他力本願でまとめていました。
その悲痛な叫び(?)に,なかよしさんが反応いただき,対策部品を作っていただきフォトポタ研究所まで送り届けていただきました(超感謝!)
作っていただいたのは,以下の3点。
- 内径5.5mmまで削ったM6ナット
- 内径5.7mmまで削ったM6ナット
- TG溶接して4枚合体させた,内径5.5mmのワッシャ
左から,①②③の各補強パーツ。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
おいらがエクステンダの外径を測った結果が「5.47mm」だったために,2バージョンのサイズを作ってくださいました。
しか~し!(チャリダー風),とってもゴメンナサイなのですが,計測時にゼロ調整(リセット)をやっていなくて,正しく測りなおしてみたら0.6mmほど太い「6.05mm」であることが判明。
その結果,①②③のどの部品もはまらないことが判明(涙)
正しく測りなおしてみたら,なんと「6.05mm」でした・・・。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
②(5.7mm)だとギリギリ入りそうなのですが,本当にギリギリ入らないくらい状態でした(0.3mm足りない)
そこで,②の内部をほんの少しヤスリで削って対応することにしました。
100円のバイスで固定して,100円のヤスリで削る。恐ろしくローコストなフォトポタ製作所。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
フォトポタ再削除指定100円均一ショップDAISOで,1年ほど前に購入したけど使い道が全くなかったミニバイスでナットを固定し,世界のDAISOで購入した棒ヤスリで擦ること5分。
ほんの少しだけ広くなった穴に,シンクロエクステンダーを通してみると・・・,
おぉ~,ばっちり嵌った!! (右側ね)
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
お~,素晴らしい! 完璧に嵌まっています!
さらに,不用意にずれてしまわないよう,隙間(ほとんど無いですが)に瞬間接着剤を注入して固定。
なかよしさん,おいら,DAISO,コニシボンドの4社コラボによって,世界初(だと思う)のシンクロエクステンダー補強パーツが完成です(^^)
『M6補強型シンクロエクステンダー』の使い勝手
見た目はアレな状態になってしまった,シンクロエクステンダー。
ちょっと,バルブエクステンダーとしては,ヘンテコな形状に・・・?
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
言いだしっぺの割には,「こんなで大丈夫か!?」と,若干,不安になってきました・・・
しかし,実際に使ってみると,予想を遥かに上回る使い勝手の工場向上を実感できました!!
まったくガタが無い!
これは予想外でした。
タイヤのバルブ(元バルブ)に,シンクロエクステンダーを取り付け,さらにポンプヘッドを差し込むと,全体は5cmくらいの高さになるので,ちょっとした左右のブレでエクステンダーの基部に大きな力が加わります。
しかし,M6改良型は,この部分の強度が無限大(?)になっているので,まったくブレなくなりました。
こんなに高さが増しますが,ものすごく強固で安定しています!!
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
今までは,ポンプヘッドの着脱時には左右にかなり動いていたのですが,それは,基部が変形してしまっていたことが改めて分かりました。
バルブが長いタイヤ(ロングバルブ)と全く同じ感じで使うことができ,精神衛生上もとてもいい感じです(^^)
エクステンダーの着脱が簡単に!
これはもっと予想外(^^)
エクステンダーはとても細い金属パーツですので,着脱時に手が滑りやすいという難点があります。
緩いとエアが漏れてしまうので強く締め付ける必要があるのですが,特に夏場なんかは汗で滑ってなかなか難しいのです。
M6強化版では,基部にナットが付いていますから,ココをつまんで簡単に回すことができるのです。
こうやって・・・
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
こうやって締め付けます。ナット形状なので,手締めしやすい~(^^)
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
これは完全に副産物,思いもよらない効果でした(^^)
さすがにレンチで締めたらぶっ壊れるでしょうけど,手締めするには最適なサイズ・形状です。
この点を考慮すると,丸いワッシャより,6角形のナットの方が適しています。
もちろん,耐久性が向上しているはず
最後になってしまいましたが,もちろん,当初の目的である「エクステンダー基部を補強して長持ちさせる」も,M6最強型(ネーミングが・・・)では達成できていると思います。
なんせ,変形・破損しやすい基部の周囲を,ガッチリとナットで包んでしまったので,変形・破損しようがないです。
なんか,ボルトで連結しているようにも見えますが(^^)
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
まとめ
元記事の段階では,「壊れやすいから,なんかいい補強策ないかな~」程度のユルい発想だったのですが,出来上がってみると,「なんで,Panaracerは最初からこの形状にしないのか?ケシカラン!」と提言したいくらい,素晴らしいカイゼンでした。
エクステンダーの着脱が容易になり,ポンプヘッド着脱時に全くブレず,使用による劣化も確実に抑えられています。
こんなに丁度よく嵌ってくれるとは(^^)
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
フォトポタ日記・フォトポタ研究所では,過去に色々なしょぼい開発(?)をしていますが,今回の『M6補強型シンクロエクステンダー』は,一連のマグネット工作シリーズや,アクションカムマウントと並ぶ,メーカーでは絶対に作らないだろうけど,役に立つ自信作になりました。
完全に自画自賛状態ですが(笑),なかよしさん,本当にありがとうございました~!!
おまけ
予想外に使いやすい『M6補強型』。
家で使うのだけでなく,出先でも使いたくなるのが人情(?)
今回はパーツ番号②(内径5.7mm)を,さらに少し削って無事にはめることができましたが,もう1個,パーツ番号①(5.5mm)も使えるようになるまで削ってみました。
こちらは,かな~り長く,30分も削り続けてようやく目的のサイズになりました。
30分削って,ようやく2個目完成!
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
というわけで,最初から全部ヤスリで削り続けるのはかなり大変かもです・・・。
HPの更新ができていなくて、てっきり使えてないとおもってました。
妙なTELしてすいませんでした。
追加の品は予備にでもしてください。(笑)