実験会場の七里ガ浜駐車場。のどか~(^^)
SONY DSC-RX100m3 + CarlZeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
長く続いた、自転車盗難アラーム装置記事の最終回、実際に自転車に付けてのテストです。
電子回路実験、3Dプリンティング、回路実装、プログラミングなどなど、2カ月もかかってしまいましたが、無事に稼働開始しました!
この装置のおかげで、LOOK595号も今のところ盗難知らずです(^^)
無事に盗難警報発動!@七里ガ浜
晴れた日曜日、七里ガ浜海岸の駐車場で世紀の大実験(笑)が行われました。
三脚が無くて操作は片手なのでスマホ操作など全部は撮れませんが、一連の流れを試してみました。
(↓グレーのセルは手動操作、白いセルはシステムの動き)
手順 | 動作 (色セルは人間の操作) |
補足 |
---|---|---|
1 | スマホのテザリングをON | 意外と面倒 |
2 | 盗難アラーム装置の電源ON | |
3 | ボトルと合体させる | 合体させてケージにセット |
4 | WiFiを探して、手持ちのスマホと接続完了 | 事前にSSIDを与えてある中で、一番強い電波と接続 |
5 | 1分間待機する | 自転車に装着したりするための猶予時間 |
6 | LINEに監視開始の通知 | 「自転車の監視を開始しました」 |
7 | 自転車を揺らしてみる | |
8 | 振動キャッチ、各種動作開始 | 8~11は一瞬 |
9 | 上部LEDに警告表示 | 「×」「泣き顔」など |
10 | 音声警告 | 「盗まないでください」など |
11 | LINEに盗難注意通知 | 「自転車が盗まれそうです。早く確認してください」的な文面 |
12 | スマホで警報停止操作 | この操作をしないと永久に騒ぎ続ける |
13 | 実験終了、祝杯 |
文字で書いてもよくわからないと思いますが、上記の流れの一部を動画で取ってみたのがこれ(↓)
バイクを揺らそうと近づいて少し触れただけで警報が発動していて、敏感すぎる気もしますが、おおむねちゃんと動いているようです。
音量が小さいのではないかと心配しましたが、2Wのデジタルアンプで十分な音量でした。
ただ、LEDマトリクスの表示は直射日光下ではほとんど見えないですね(TT)
この日は本当に人が少なく、観客?はハトくらいでした。
SONY DSC-RX100m3 + CarlZeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
今後の改良点
おおむね計画通りの動きとなってくれましたが、いくつか改良点も見つかりました。
- 装置がデカイ(高さ6cm)
-
プログラムをするためにはマイコンをパソコンとUSB接続する必要があるため、装置全体をキャップ内部から引っ張り出さなくてはなりません。そのため、装置着脱時に各種ワイヤが断線しないように内部空間を大きめに確保しています。
その後の勉強で、いちいちパソコンとUSB接続しなくても、WiFi経由でプログラム転送ができる(装置の着脱が不要!)ことが分かったので、あと1cmくらいは背を低くできそうです。
頑張れば改造前(左端)と同じサイズに収められると思います
SONY DSC-RX100m3 + CarlZeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
- 装置が重い(140g)
-
3Dプリンタで造形する際、物体内部をどこまで詰めて印刷するかを選択できます(内部充填率)。
今回は高強度にしようとして充填率=100%にしたため、ボディ(=キャップ)がかなり重くなってしまいました。
たぶん、30%程度の充填率でも十分な強度があると思いますので、次はもっと軽くできるかと思います。
- テザリングが面倒くさい
-
スマホ~装置間の通信としてWiFiを使っているので、出先だとスマホのテザリングに頼ることになります。
自分のスマホは一定時間使ってないとテザリングがオフになるので、盗難防止アラームを使うときはいちいちテザリングをオンにしてやるのが面倒くさいです。
この手のデバイスならBluetoothでやるべきだと思いますが、単に作者が勉強不足でBluetoothの通信方法がわからんのです・・・
ハードウェア的には実装されていて、プログラミングだけの問題なので、落ち着いたら猛勉強して実装してみましょう。
- LED表示が全然見えない
-
屋外の直射日光下では、LEDマトリクスによる状態表示が全然見えませんでした(><)
次回は、可能であれば「電子ペーパー」を使って、昼間でもくっきり見えるようにしてみようかな。(逆に、夜は全く見えませんが・・・)
日陰ならよく見えるんだけなぁ~
SONY DSC-RX100m3 + CarlZeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
こんな感じで、どれも試作段階なので許してもらえそうなミス(?)ばかりですので、2号機ではもっと洗練されることでしょう。
できあがってみれば簡単な装置なのですが、「盗難防止に役立つもの作ってみようかな~?」といいう適当&あいまいな発想から、一つのシステムを作るまでは試行錯誤(ほとんどが机上ですが)の数々。
- マイコン+振動センサでお知らせするシステムにしよう
- ボトルのキャップ内部に実装しよう
- WiFiで通知できるようにしよう
- せっかくなので、音声&LED表示を付けよう
- サーバ機能を付けて、スマホ側からも操作できるようにしよう
などなど、まぁ、いろいろ考えたものです(^^)
試行錯誤の歴史。だいたい、いつもこんな感じです(^^)
そのほかの要改良点としては、音声警告は以下の4つのランダム再生になっていますが、イマイチ、パンチにかけている気がします。
- 何しているんですか?
- 盗まないでくださいね
- 持ち主のLINEに通知しました
- 盗難は刑法235条により10年以下の懲役または50万円以下の罰金です
4個目は論外として(長すぎて何言ってるのか聞き取れない)、もう少し、盗難者が「面倒くさそうだから、コノ自転車はやめよう」と思うセリフにしたいところですね。
【例】
- セキュリティシステムが作動しました!
- いつも見てるぞ
- かつ丼食べるか? 田舎のおふくろさんが泣いてるぞ など
とりあえず、初号機は次男坊(←扱いが乱暴)に使わせて耐久試験を実施し、問題ないようであれば、上記の課題を解消した2号機を作ってみることにしましょう。
その間、お父さんは次なる壮大な電子工作に取り組むことにしましょう。
現在、すべてのヒルクライマーが一度は夢見た(?)電子工作を計画中です。お楽しみに!
次回工作の主役。にしても、汚ねぇ・・・!
SONY DSC-RX100m3 + CarlZeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
Shiroさん:
いやー、日本がスペインに勝利しましたね、早起きしてみた甲斐が有りました!
電子工作完成、おめでとうございます。
更なる小型化、ブルートゥース接続など、もう少し洗練されたらぜひ量産品を売ってください(笑)
P.S. 自動車用の古いダイナモで何をなさるのでしょうか???