本日,村上春樹『アフターダーク』読み終わりました。
これから何日かすると,感想は変ってくるのかもしれないけれど,とりあえずは,読み終わり直後の感想を。
まずは,文体がだいぶ変った気がします。『海辺のカフカ』や『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』のように,2つの物語(場面)が交互に織りなされていくのですが,いまいち,「冒険」や「ファンタジー」さが感じられませんでした。
せっかく,「夜明けまでの6時間」と時間を区切った設定なんだけど,「早く夜が明けてくれ!」とか「あと,何時間」といった,せっぱ詰まった感じはありません。
「人間の記憶」や,「普段の暮らしの,ほんのすぐ横には暗い闇がある」という,『ねじまき鳥クロニクル』のころから書き続けているテーマは今回も共通ですが,なんというか,ちょっと拍子抜けした感じです。
分量はとても控えめなので,また,来週あたり読み直してみようかなぁ…。