めったにお目にかけられない、三枚におろしたEdge810Jのお姿。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
2013年から使い続けている、GARMINサイコンのEdge 810Jがお亡くなりになってしまいました。
最近では自分がPioneerのSGX-CA600を使っているため、Edge810Jは次男坊が使っていたのですが、電源ボタンが凹んだままで押せなくなり、電源が入らなくなってしまいました・・・。
もう6年も使って保証もないし、修理代は高いだろうし、残念ながらあきらめ・・・るわけはないのである。
まずは分解、、、できぬ!
この手のボタンの構造は、内部基板に直付けされたマイクロスイッチを、ボディのゴムカバーの凸部で押すような、簡単なものだと想定されます。
で、この凸部が折れたり、マイクロスイッチの半田付けが甘いなどの、小さなトラブルで機能しなくなっているだけではないかと想定されます。
いずれにせよ、分解しないと話にならないのですが、Edge 810Jのボディをよく見ると、6本ほどの小さなネジで固定されています。
ホットボンド等で接着されてるようなデバイスだと非常に難儀するのですが、ネジ固定であれば、ネジを外せばいいだけなので簡単です(^^)
・・・が、なんじゃ、この小さな特殊ネジ。
ち、小さい! 凸の無いタイプの星形かな・・・?
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
いたずら防止用として広く使われている(←そろそろ意味なくなってきている気も)星形ネジで、我が家にもいくつかのサイズのドライバーがあるのですが、これはいくら何でも小さくてお手上げ。
この程度で諦めるには惜しいデバイス(当時は5万円くらいしたような)ですので、Amazonで特殊ネジ工具セットを仕入れることにしました。
だいたい1500円くらいで多数メーカーから出ていますが、今回購入したのがTREKOO社の98本セット(←多すぎ!)
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実に、いろんなビットが用意されています。どれが合うんだ・・・?
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
星形、四角、三角、五角、ツノ(?)などの特殊形状ビットが、サイズも豊富に98個も入っていて、1500円。
もちろん、ドライバーのハンドルのほか、ピンセットやフレキシブルジョイントなども入っていて、とても充実しています。
この膨大なビットの中から、10個近く、いろいろ試してみてようやく合致するものを見つけました。
色々試して、ようやく合うビットを発見!(トルクスの5番だったかな・・・?)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
こんな調子ですから、1本1本買っていたら正解にたどり着くまでに破産しそうですが、98本も入っているからどこかに正解があり、安心です。
今度こそ分解成功!
適切なビットがあればネジを外すのは簡単で、ボディ6か所+USB端子部2か所のネジを全部外します。
たいていのデジタルデバイスは、ここから先が未知の世界で、分解手順さえ知っていれば何の苦労もないのですが、構造&手順が未知の状態で「こうか?」「こっち?違う?」と、試行錯誤しながらそお~っと開いていくのが大変かつ醍醐味です(^^)
ねじを外すと、こういう状態になります。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
Edge 810Jの場合、画面側にある2つのボタン(スタート・ラップ)~本体基板間、ボディ~本体基板間の2か所のフラットケーブルが邪魔でしたが、よ~く見たら、基板側が微小なコネクタになっていて着脱できることが分かり、これを外したらあっさりと基板だけを取り出すことができました。
コネクタが邪魔ですが・・・
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
簡単に着脱できるタイプなので、外しちゃいましょう。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
三枚におろされたEdge810J。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
最初から知っていれば一瞬でできる作業なんですが、おっかなびっくりなので、30分くらいかかっちゃいました。
予想通りの壊れぶり&修理完了!
問題となっているスイッチ部分を見ると、やっぱり、基板上のマイクロスイッチを、ボディ側のゴムボタンが押す構造。
で、よく見ると、ゴムボタンの一部が欠けていて、マイクロスイッチまで届いていないことが判明。
基板直付けの電源スイッチ。これをボディ側のゴムボタンで押す構造。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
ボディ側のゴムボタン(の裏側)。あ! ゴムの欠片発見!
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
直し方は色々あるとは思うのですが、最初は、基板上のスイッチに適当なでっぱりを付けてみることにしました。
手近にあった、タイラップの切れ端を瞬間接着剤で付けてみようとしたのですが、あまりにもスイッチ側の面積が小さすぎて、とても強度が出ません。
そこで、反対側、ボディ側のゴムボタンの方に、タイラップの切れ端を付けてみたら、うまく強度が保てるくらい、ちゃんと接着できました。
手ごろなモノが無かったので、タイラップの切れ端を使ってみます。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
スイッチ側に着けてみたのですが、面積が小さすぎて接着は困難。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
ボディ側のボタン(の裏側)に貼ってみました。見栄えは悪いけど強度は十分。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
この状態でボディ内に基板を戻して、ボタンを押してみると、基板上のスイッチもカチカチと連動していることが確認できましたので、とりあえず、これで様子を見ることにしましょう。
組み立ての方は、特に難しいことはなく、外したコネクタを元通りに接続して、画面を取り付けて、最後はいたずら防止ねじを締め付ければ完成。
充電ケーブルを接続して、電源ボタンを押してみると・・・
おぉぉ、起動した!(^^)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
無事に修理完了!(^^)
適当に接着剤でくっつけたインチキ部品(タイラップの欠片)でいつまで持つか怪しいですが、モノがサイコンですので、命にかかわることはないですから、これで良しとしましょう。
メーカー修理がどれくらいかかるか分からないですが、今回の修理費用は、特殊ねじ工具セット(1500円)+タイラップ欠片(1円未満)ですので、修理費用としてはお安いのではないかと。
ゴムが破けてます。防水の問題もあるし、直しておきたいなぁ・・・。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
よ~く見ると、ゴムボタンが劣化して破れてしまっていることが気になりますが、こちらも、何らかの方法で修理しておきましょう。
シリコン系接着剤か・・・な?
つづく(^^)
Shiroさん:
長いと思っていた夏休みも、残りあと二日、あっと言う間でした。
さて、とりあえずは直って良かったですね、そのセットが有れば大抵のネジは外せるでしょう。
Shiroさんが言っているように、最近トルクスはあまり意味がなくなり、自動車では「スタープラスまたはペンタローブ」と呼ばれる5本足のトルクスみたいなのを採用するメーカーが増えてきていますね。