いつもように、Fusion 360で設計中・・・(^^)
Autodesk Fusion 360
自転車盗難アラーム装置の製作の2回目です。
初回で、システム全体のおおよその構成(子機で検出~スマホに通知)が固まったので、今回は子機の形状をデザインしてみましょう。
何を搭載する必要があるの?
自転車盗難アラームの子機の仕事は、振動を検出して、光や音で警告し、スマホへ通知を発信することです。
このために用意したパーツは以下の通り。
カテゴリ | 部品名 | 備考 |
---|---|---|
マイコン | ESPr Developer32 | SwitchScience社 |
表示装置 | 8×8 Matrix LED | Adafruit社 |
電源 | LiPo電池 400mAh | もっと小さくてもいいかも |
レギュレータ | Lipo Charger/Booster | SparkFun社 |
音声合成IC | ATP3012 | AQUEST社 |
アンプ | PAM8012 | D級2W |
セラロック | 16MHz | 音声用 |
振動センサー | VBS030600 | とりあえず振動SWで |
スピーカー | 2cmくらいの | 鳴ればいい |
可変抵抗 | 10kΩくらい | 音量調整なので、無くてもいい |
電源LED | なんでもいい | 無くてもいい |
抵抗 | 適量 | 適量 |
電源SW | なんでもいい | あればいい |
表の後半に行くに従いいい加減になっていますが、ほとんどは家の電子工作部品庫に眠っていた子たちで、新規購入したのはMatrix LED(1200円)と振動センサー(100円)くらいです。
今まで作ってきた電子工作に比べれば、比較的、物量が少ないのでコンパクトに作れるのでは?と期待しています。
どこに収納しようかな?
ロードバイクで困るのは、収納力がほぼゼロ、ということ。
ママチャリが、ママ+子供2人+荷物を積んでいる世の中で、おっさん+パンク修理キット+ボトルくらいしか運べない乗り物ってなんなんでしょうね(笑)しかも値段は何倍もするし・・・(><)
このプアな積載能力のどこに子機を収めるか、いろいろ悩んでみました。
LOOK号。本当に荷物詰めないですよねぇ・・・。
SONY DSC-RX100m3 + CarlZeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
【案1】ハンドルバーやシートチューブの中→廃案
TOPEAK社の「Ninja」ツールシリーズのように超スリムに作って、ハンドルバーやシートチューブの中にこっそり潜まるという案。
忍者シリーズの携帯工具。ハンドルバー内蔵(!)
「まさかそんなところに!」というのが犯罪者にとっても意外だし、自転車の美観も損ねないので良いのではないかと考えますが、以下の問題があり、早々に廃案。
- 充電や電源入切などの操作が大変そう
- 大きめの部品(マイコン、LiPo、マトリクスLEDなど)が入らない
- そもそも、そんなに小さく作れる技術がない(>o<)
【案2】サドルバッグの中→廃案
そもそも、自分はサドルバッグを使わないので、検討するまでもなく廃案(合掌)
【案3】ステムの上(または下)→廃案
以前実験したホイール撮影用サーモカメラのように、ステムの上に載せたり、下にぶら下げるという案。
形状的には実績もありますし、サイズの制約も少なさそうなので、割と簡単に作れそうです。
前回、ヤビツのダウンヒルで、カーボンホイールの熱画像撮影に挑戦した話を紹介しました。
予想以上に面白い結果が得られてよかったのですが、次回、アルミホイールで試してみるには大きな課題がありました。
しかし、走行時にまったく役に立たないブツ(駐輪時のためですから)を、常にライダーの目前の特等席に置いておく不条理さが気になり、ギリギリ廃案。
【案4】ツールボトルの中→採用!
サドルバッグは使わない代わりにツールボトルを使っているので、この中に入れてしまおう、という案です。
ツールボトルは直径70~80mmくらいありますから、十分なスペースがあると思います。
幸い(?)、愛用しているEliteのツールボトルのキャップが車に粉砕されて3Dプリンタで再生したばかりですから、このキャップを都合の良い形状に作り直して、その内部に収納してしまうというアイデアです。
3Dプリンタを使い始めてからちょうど1年が経ちました。
趣味の電子工作や日用品を中心に、しょうもないモノを大量生産してきましたが、ようやく最近になって、自転車用のアイテムもチラホラと作ってみるようになりましたので、最近作ったものを紹介です。
大したものは無いですが・・・(^^;
これだと、超簡単に着脱できる(脱落もしやすいですが・・・)のでメンテが簡単ですし、ワイヤーロックはツールボトルに入れているので、駐輪してワイヤーロックを出す際に、自然な流れで電源SWをオンにするなど、操作も忘れにくいというメリットがあります。
案3もいけそうですが、まずはコレでいってみましょう!
とりあえず、作ってみました!
ツールボトルは比較的大きいのでスペースは余裕がありそうですが、丸い筒の中に四角い部品たちを押し込んでいくので頭がこんがらがりそうなので、まずは、いつものFusion 360(3Dキャド)で簡単な試作をしてみます。
ボトル本体には手を加えることなく、ボトルキャップの中だけに収納することにします。
ボトルのキャップを2重構造にして、そこに部品を押し込みます。
Autodesk Fusion 360
絵だとわかりにくいかもしれませんが、ボトルキャップの中を上下2重構造にして、その上段に電子部品を押し込み、下半分は通常のボトルキャップとして働いてもらいます。
工作方法としては、電子部品は丸い蓋の上に構築し、この蓋を、キャップ上部の内側に彫ったネジ山にはめ込んで固定します。
この二重底(?)構造、なかなか面白いアイデアだと自負しております(^^)
キャップの内径とネジピッチさえ合わせれば、通常の飲用ボトルにも応用できる汎用性もありますし。
マトリクスLED表示は悩んだのですが、むき出しだと防水がアウトなので、キャップを付けるで解決です。見た目的にもボトルそのものだし(笑)
こんな感じで、ボトルの頂上にLEDを付けてキャップで開閉することにします。
Autodesk Fusion 360
まずは使用予定部品をモデリング(これが楽しい)
Autodesk Fusion 360
スイッチ。こんな地味なモノまで作る(^^)
Autodesk Fusion 360
全部の部品を載せてみます。意外といけそう!
Autodesk Fusion 360
下から見たところ。
Autodesk Fusion 360
外側については、握りやすくする、色を変える、何か描く、などあるかもしれませんが、内部の基板構造はこれで良いでしょう。
試作は続くよ、どこまでも
左が今回のキャップ。背が高くなった部分に電子回路が収納されます(たぶん)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
とりあえず、試作段階ですが、3Dプリンタで印刷をしてみました。
いつものように勘合部などで試行錯誤させられましたが、3回ほど印刷して、ほぼ希望通りの物体が出来上がりました。
(70mmくらいのデカイ山は、オスとメスで1mmくらい余裕を持たせた直径を変えるとよさそうです)
内部はまだ何も作っていませんが、とりあえず、二重構造キャップだけを試作して、土日に走ってみましたが特段異常なく帰ってくることができました。
印刷してみました。とりあえず試作品。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
こんな風に、システム土台はキャップの内側にねじ込みます。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
で、全体をボトルに合体させるとこんな感じ。ちとデカいかな?(^^
SONY DSC-RX100m3 + CarlZeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
頭頂部のキャップを外すと、表示用のLEDマトリクスが出てきます。
SONY DSC-RX100m3 + CarlZeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
ボトルの内部にネジ山を切って、円盤をはめ込んで、2重構造にする。
今後、いろんなシステムを作って車載する際に応用できそうです(^^)
とりあえず、作りたい物の形状は決まりましたので、次回は、電子回路的にうまく動くのか実験をしてみましょう(普通はこっちが先か?)
つづく。
回路実験中。うまくいくかな~?(^^)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G