取り外したフロントディレイラ(FD)。よく見るとインナープレートにメッキ剥がれが・・・。
SONY NEX-5N + E30mm
あまりの猛暑で走る気が無く,衝動的に始めてしまったフルメンテ作業。
すでに一報をお知らせしていましたが,実際にやってみると大小さまざまな不具合を発見することができています。
まだバラしただけで,何も組み立てていないのですが,とりあえずは,発見した不具合の内容を紹介してみます。
【不具合1】フロントディレイラ(FD)のガイドプレート破損
不具合の状態
今回のフルメンテの中で(現時点で判明している中ですが)一番大きな不具合がこれ。
インナープレートの,チェーンがあたる部分のメッキが剥がれています。
SONY NEX-5N + E30mm
なんと,FDのインナーガイドプレートの一部,チェーンが擦る部分のメッキが剥離していました。
FDを交換したのは2011年10月(クランクと一緒に交換)ですから,ちょうど10ヶ月で破損してしまったことになります。
いつのことかは思い出せないのですが,チェーンが噛み込んでしまい,クランクを踏んだら復帰したことがあります。
思い当たるのはこれくらいしかないのですが,「なんらかの馬鹿でかい力」が加わったのかなぁ・・・?
ただ,見た目の派手さ(?)にも関わらず,変速性能に特に変化は無く,また,プレートとチェーンの不要な擦れも感じませんでした。
まぁ,そんなだから,フルメンテまで気が付かなかったのですが・・・。
修理方針
修理方法として考えたのは以下の3案。
方針 | 具体的方法 |
---|---|
【案1】 メッキを切り落として知らんぷり(笑) |
潔く剥がれかけたメッキを切り取り,後は気にしないことにする |
【案2】 接着剤で直す |
瞬間接着剤を流し込んで,とりあえずはメッキを元位置に戻す |
【案3】 FDを交換する |
楽天/Amazon/Wiggleでお買い物カゴに入れてチェックアウトするだけ |
一番簡単で,かつ,信頼性が高いのは案3なのですが,FD-7900は定価で9,582円もします。
一応はちゃんと稼動しているFDを1万円近くも出して修理するのはもったいなくてできません・・・。
そこで案1または2を選ぶことになるのですが,案2は強度的にとても持つとは思えず,すぐこの状態(剥がれかけ)に戻ることが予想されます。
そこで,残念ではありますが,潔くメッキ部分を切り落とす案1で行くことにしました。
耐久性には若干の「?」が付きますが,まぁ,大丈夫だとは思います・・・。
少しは軽量化するし(笑)
【不具合2】シフトワイヤーの素線切れ
不具合の状況
今回,すべてのワイヤー(FD,RD,前後ブレーキ)を交換のために外したのですが,RDのワイヤに素線切れが発見されました。
素線切れが発見されたのは,RD用ワイヤのSTI側,いわゆる「たいこ」の部分です。
タイコ部分で素線切れ(1本) 擦れて切れたのかなぁ・・・。
SONY NEX-5N + E30mm
RDですから(FDに比べれば)そんなに高いテンションではないと思いますが,動作回数は比較にならない多さです。
それにしても,ワイヤの付け根で切れてしまうというのはちょっと不思議な気もします。
修理方針
もともとワイヤーはインナー・アウターもろとも全交換の予定ですので,新品になってしまえば特に問題は無いと思います。
が,「たいこ」部分で切れるというのが気になります。
エンドキャップをお手製加工しているのがひょっとしたら原因なのかもしれません。あぁ,可能性高そう。
インナーワイヤとの接触を滑らかにするため,ちょっとだけ面取りしてみました。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8
組み立て時にはどこかに擦っていないか注意してみることにします。
【不具合3】ネオモルフェの化粧カーボン剥離(微小)
不具合の状況
これはとても小さな不具合でよく見ないと分からないと思います。
今回はワイヤもSTIも外しますので,当然,バーテープも巻きなおしになります。
そこで,すべてのパーツ(バーテープ,ワイヤ,STI,サイコンホルダ,ステム)を外した後,ハンドルバー(ネオモルフェ)の掃除に取り掛かりました。
その際に,ワイヤがハンドルバー内部に入っていく箇所で,微小ですが化粧カーボンの剥離を発見しました。
ケーブルが入っていく部分で,カーボンの微小剥離を発見。
SONY NEX-5N + E30mm
ネオモルフェはハンドルバー内部をワイヤが通る構造になっていますが,実際は,普通の形状のハンドルバーの外側にもう一枚,薄いカバーを貼りつけてその隙間を通しているにすぎません。
こんな風にワイヤが通っています。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
そのカバーにあたる部分(前から見て「Cinelli」のロゴ部分)は力がかかる場所ではないので,とても薄いカーボンでできていて,その縁の部分でアウターワイヤと擦れて,表面の樹脂が剥がれ,さらにカーボンもごく一部剥がれたものです。
修理方針
「剥がれた~!(涙)」と騒いではいますが,縁の1mmくらいにヒビが入っただけです(笑)
しかし,ネオモルフェは,595号に取り付けているパーツの中で一番のお気に入りパーツ。
これ以上傷が進行しないように,とりあえずは瞬間接着剤を縁に塗って修理します。
また,内部をワイヤが通るという構造上,どうしても縁の部分でアウターワイヤと擦れることになりますので,この部分を補強しておくことにしました。
何を貼るかまだ分かりませんが,いつもの3Mの「表面保護テープ」か,同じく3Mのプラスチックテープのどちらかで対応しようかな,と思っています(プラスチックテープの方が表面の摩擦係数が小さいので適していそう)
バラしてみての感想
おいら史上,初のフルメンテ(まだバラしただけ)ですが,まずは「やってみてよかった」というのが正直な感想です。
595号を組上げてから2年半が経過しましたが,普段思っている以上に,いろんな部位が痛んでいたり,汚れたりしていました。
現在,気が付いているだけでも,
- FDアウターガイドプレートのメッキが剥離(既述)
- RDワイヤの素線切れ(既述)
- ネオモルフェのカーボンが微小剥離(既述)
- BB塗布のグリスが完全に固形化
- STIのカラーカバーの一部が破れていた
- ブレーキキャリパーのセンタリング調整ボルト付近が異常なくらいゴミ満載だった
- RD内部のスプリング部分もものすごいゴミ溜まりだった
といった,大小さまざまな気づきがありました。
BB(TOKEN TK877TBT)はグリスが固化していました
Nikon D90 + SIGMA 50mm MACRO F2.8
また,過去に気が付いて早期に手を打っていた不具合は,特に経過に問題がありませんでした。
- フロントチェーン脱落で付いたBB付近の傷
- フレームへのワイヤ挿入口の微小なクラック
- ワイヤが擦れるヘッドチューブの保護
人間の体もそうですが,定期的に身体検査をやって,何事も「早期発見」「早期治療」が大事なようです。
さぁ,組み立てを開始するとしますか。
1週間くらいかかるかな・・・?(^^)
>きのっぴさん
はじめまして。
コメントありがとうございます!(^^)
なななんと,586ですか!
あぁ,超うらやましい・・・。
やっぱり,坂好きのヒルクライマー(勝手に決め付けている)は,
LOOK史上最強のヒルクライムフレーム,586ですよね。
また,RSPという選択もいいですね。
最近,ふと思うのですが,これから50年595に乗り続けようとした場合,
ISPのような特殊部品は数年で入手できなくなると思うのです。
今のうちから買い占めたい気持ちもありますが,
ISPだけで4万円くらいするのでとても無理(涙)
すなおに,RSPにしたほうが良いような気がします・・・。
いずれにせよ,購入おめでとうございます。
ようこそ,ヒルクライムワールドへ!(^^)