TOPEAKのマルチツール,『HEXUS II』

16もの機能がありますが,一番大事なのは,もちろんこの機能(^^)

16もの機能がありますが,一番大事なのは,もちろんこの機能(^^)

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

以前,「人生とは自転車用灯火の増える過程である」という,太宰治の言葉(うそ)を紹介したことがあります。

それ以降,ライト以外にも,ホイールやフレームやカメラ,三脚に至るまで,不思議なことに身の回りの色々なものが単調増加関数を示していました。

そして今回は,ある悲しい事件で増えることになった,自転車用のマルチツールである,TOPEAK社の『HEXUS II』を紹介しましょう。

増やしたくて増やしたんじゃないんですけどね・・・。



『HEXUS II』購入の経緯・・・

ひょんなことから,どうしてもチェーンツール(チェーンカッターとも)が必要になり,桜木町のワイズロードでTOPEAK社の『HEXUS II』を購入しました。

超コンパクトなマルチツールである同社の『MINI 6』は携帯していましたし,家に帰ればチェーンツール(lifu)はありますので,格安の単機能チェーンツールでも買っていこうかと思ったのですが,単機能のチェーンツールは2000~2500円程度と意外に高価で,とてももったいなくて買えませんでした。

一方,チェーンツール以外にもたくさんのアーレンキーや±ドライバーが付いているマルチツールは2500~3000円程度であり,機能数や携帯性を考えたら随分とお買い得感が漂っていました。

これが無かったら,帰れなかったのです。アリガタヤ~

これが無かったら,帰れなかったのです。アリガタヤ~

SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9

そこで,「どうせなら・・・」という思いから,もう少しお金を追加してTOPEAK社の『HEXUS II』を3000円で購入したのでした。

なんだか,同社の思惑通りのような気もしますが・・・。

いつの間にか増えちゃうんだなぁ・・・(^^;

いつの間にか増えちゃうんだなぁ・・・(^^;

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

『HEXUS II』とはどんなツールなの?

TOPEAK社のラインナップ紹介ページを見ればわかりますが,マルチツールは,要するに「何個の機能があるか」でだいたいの仕様が決まります

おいらの手持ちでは,『MINI 6』は6機能,『X-Tool』は10機能で,ほぼ機能数に応じたサイズ・重量になっています。

それに比べて,今回登場した『HEXUS II』は16機能ということで,ちょうど両者を足した数になっています。

典型的な,「たくさんの機能がついてますヨ♪」な写真(^^)

典型的な,「たくさんの機能がついてますヨ♪」な写真(^^)

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

もちろん,おいらにとってのメイン機能は「チェーンツール」なのですが,それ以外の機能の有無を表で比較してみましょう。

ツール名 HEXUS II X-Tool MINI6 尾行備考
重量 167g 115g 58g
機能数 16 10 6
六角8mm × ペダル着脱
六角6mm
六角5mm インナーワイヤ固定,ブレーキ・RD固定
六角4mm 2本 2本 ブレーキシューホルダ,ステム,FD,ケージ
六角3mm LOOKのクリート
六角2.5mm × GARMINのマウント
六角2mm ブレーキシューの脱落防止
トルクス25 ×
プラス(+) スピードセンサーの角度調整
マイナス(-) × × いらん?
チェーンツール × × RD自爆事故時
チェーンフック × × いらん?
タイヤレバー 2本 × × パンク修理
スポークレンチ15g × × 出先でやるか!?
スポークレンチ14g × ×

使い勝手は・・・,でかいことはいいことだ!?

幸か不幸か(いや,明らかに不幸だ),出先ではまだ一回しか出番はないですが,マルチツールにしては使いやすいと感じました。

今まで使っていた『MINI 6』が極小サイズで,さすがに「握り」が辛い時もあったのですが,『HEXUS II』はボディの長さも2倍以上ありますから,握りやすいしトルクをかけやすいです。

また,『X-Tool』に比べると,工具としての剛性が高いような気がします。

太さはもちろん同じですが,全体的にとても頑丈に作られています。

太さはもちろん同じですが,全体的にとても頑丈に作られています。

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

MINI6は携帯性は最高ですが,いくらなんでも小さい。最近は,ロングバージョンも登場した模様。

MINI6は携帯性は最高ですが,いくらなんでも小さい。最近は,ロングバージョンも登場した模様。

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

手持ちのチェーンカッターはLIFU社の超格安工具なのですが,正直言って,携帯用の『HEXUS II』の方が安心して使うことができます。

ただし,これだけ多機能,大型であると,必然的に重くなってしまうところは,「軽さ命」のロード乗りとしては最大の欠点。

カタログ値より1gだけ軽かったですが,やっぱり,重たいな・・・。

カタログ値より1gだけ軽かったですが,やっぱり,重たいな・・・。

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

HEXUS II』は167gもあり,我が家最軽量の『MINI 6』の3倍近い重量です。

今,595号で使っているステムである『EASTON EA-90』(124g)よりもはるかに重いのです。

EASTON EA90ステム登場

まぁ,重量については,う○こ一発で解消できる(?)としても,ちょっと困るのがそのサイズ。

普段のライドでは,工具類はツールボトルの中に入れているのですが,もともと『MINI 6』でもギリギリのスペースだったところに,その3倍もでかいツールを入れるとなるとなかなかキツキツです。

やっぱり,でかいなぁ・・・(^^;)

やっぱり,でかいなぁ・・・(^^;)

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

こうなってくると,「軽い割には体積を食う」選手代表の予備チューブはバックポケットに入れるなどして,『HEXUS II』さまが安心して御同行していただけるように,配慮するしかないですね。

なんせ,人里離れた山奥でRDが脱落したら,『HEXUS II』さま無しに帰ってくることは,おそらく不可能でしょうから・・・。

まとめ

まぁ,買う前,使う前からわかっていたことではありますが,マルチツールは「機能数」と「重量・サイズ」がトレードオフの関係です。

左から,6機能,10機能,16機能。どんどんデカくなる・・・。

左から,6機能,10機能,16機能。どんどんデカくなる・・・。

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

2~3機能しか無いようであればとても軽いけど,出先でのトラブルには対応しきれないでしょう。

逆に,100機能くらいのスーパーツール(フェイシングツールや振れ取台も付いているような)なら,それ一つで自転車屋さんを開業できるかもしれませんが,重量が半端なくなって家から出られないでしょう。

16機能もある『HEXUS II』ですが,本音でいうと,もうちょっと機能が少なくてもいいと思います。

トラブル対応だけなら,2~5mmのアーレンプラス(+)チェーンツールだけで十分であり,出先でニップルを回すことは・・・,たぶん,一生ないと思います。

最初,この切り欠きがなんだかわからなかったのですが,ニップルレンチなんですね(!)

最初,この切り欠きがなんだかわからなかったのですが,ニップルレンチなんですね(!)

Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8

カッター付きで10機能」くらいのツールがあると助かるんだけどなぁ・・・。

おしまい。

【おまけ】すごいやつ発見!!!

先日,ディレイラハンガーを探しに行った「ワイズロード上野アサゾー店」で,またもやTOPEAK社の『NINJA C』なる凄いツールを発見しました。

ものすごく細いデザインのチェーンカッターなのですが,そのまま,ハンドルバーの中に収納できてしまうのです!!!

確かに,使用頻度がすごく低い(人によりけりか?)チェーンカッターですから,多少,取り出しにくいところに収納してもいいのかもしれませんね。

あ,いかん,また欲しくなってきてしまった・・・。

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頼りになります! でかいけど・・・(リンクは後継機種のHEXUS X)

コメント

  1. 名前:586乗り 投稿日:2016/02/23(火) 21:09:53 ID:4fa871ee8 返信

    shiroさん

    こんばんは。

    純正ディレイラーハンガーですが、DTCD/0262275で検索すれば購入できそうなショップを見つけることができると思いますよ。

    海外であれば、送料を入れても国内で購入するより安そうです。
    参考までに幾つか紹介しておきます。

    http://www.xxcycle.com/hanger-look-586-595,,en.php
    http://www.amazon.co.uk/Look-Rear-Derailleur-Hanger-0262275/dp/B004QCG6LU

    • 名前:Shiro 投稿日:2016/02/24(水) 20:32:29 ID:7f91d7ee6 返信

      おぉぉぉぉ~,普通に売っている!!!
      しかも,in stockになっているし!

      あるところには,あるもんですね~
      貴重な情報,ありがとうございます!(しかし,amazonとは・・・)

      おいらはスイスのBellatiに頼んだことがあるのですが,あっさりと「在庫ないよ」でキャンセル扱いになった苦い思い出があります。

      密林なら大丈夫そうですね。さっそく100個!(いや,2~3個)

  2. 名前:異邦人 投稿日:2016/02/22(月) 22:48:40 ID:26efbd2dc 返信

    こんにちは初めて投稿させていただきます
    マルチツールの軽量化ですが、、、
    1.マルチツール本体のボルトを外しバラバラに
    2.必要ない工具(スポークレンチ等)を間引きする
    3.間引きしたスペースは座金を入れて調節する
    これだけでも少しは軽量化できるかも知れません
    えっ?体積の問題が解決していない?
    えーっと、、、あ、バイトの時間だ!
    それでは失礼いたします!

    • 名前:Shiro 投稿日:2016/02/22(月) 23:18:26 ID:3120c3f0e 返信

      初めまして~!(^^)

      む! 確かにそんな軽量化策があるかも!

      超ウルトラ古典的な自転車軽量化技として,フロントのアウターギアを外しちゃうというのがあります。
      それだけではなく,リアのスプロケの重い方を外すツワモノもいるようです。
      とうぜん,幅が足りなくなるので,スペーサーをたくさん挟んで調整するとか・・・。

      さすがに,工具は聞いたことないですが,必要な工具だけ集めて持ち運べるようになるとなおいいですねぇ!

  3. 名前:うめ吉 投稿日:2016/02/22(月) 12:36:37 ID:ea42a332d 返信

    表の備考が尾行しています(^^)

    • 名前:Shiro 投稿日:2016/02/22(月) 19:12:20 ID:e47432a0c 返信

      あはは~,なんてこったい!
      マルチツールを尾行してどうすんねん,ってえ感じですね。

      パソコンをVAIO→ASUSに乗り換えた際に辞書をまったく移行していないので,こんなのが多発しそうです。

      にしてもですが,一般的に,「尾行」よりも「備考」の方が使用頻度は高いと思うですが,どうなんでしょう>ビル・ゲイツ様

      鼻孔よりも低いと思います(^^)

  4. 名前:Otty 投稿日:2016/02/22(月) 11:44:58 ID:5da8a9ce5 返信

    ごぶさたしております^^

    ニップル回しですが、スポーク1本破断して大きく振れちゃった時に、緊急的にリムとブレーキシューが干渉しない程度まで振れ取りして走るために必要ですね。
    といっても、コレが使えるのは32本とかの手組に限られるかもしれませんが‥‥。
    そうなると、Shiroさんのホイール環境ではニップル回しは確かに余計かもしれませんね(笑)

    • 名前:Shiro 投稿日:2016/02/22(月) 19:08:58 ID:e47432a0c 返信

      ご無沙汰です~(^^)

      そうか,出先でテンション調整が必要になるときもあるんですね!(だからこそ,携帯ツールなんでしょうけど)

      おいらの場合,普段履きのSHAMALは21本,FFWDでも24本。
      折れたらダメかもですね・・・。

      FFWDはまだしも,Reynoldsに至ってはニップルはリム内だったりするので,タイヤをはがさないと調整できません(ひぇ~)

      というか,まだ一度も調整をしたことがないので,偉そうなことは言えないんですが(^^;)

  5. 名前:kimi 投稿日:2016/02/20(土) 23:33:25 ID:7d366d2c7 返信

    数年前から欠かさず楽しく拝見させていただいております!初めてコメントさせていただきます。私はパンク以外のトラブルの経験はありませんがチェーンカッター付きのマルチ工具導入を真剣に考えた次第です。RDのトラブル対策として「エマージェンシーリペアーハンガー」なる部品があることを最近知りました、おひとついかがでしょうか?

    • 名前:Shiro 投稿日:2016/02/21(日) 23:11:08 ID:635b4ca00 返信

      長年のご愛読,ありがとうございます~(^^)
      パンク以外のトラブルが無い,なんて! うらやましい~!
      いやいや,おいらも,そんなにいろんなトラブルにぶち当たっているわけではなく,1個1個が面白いだけなんです(笑)

      で,エマージェンシーハンガーですよね!
      先日,セオサイクルで発見しました(1500円くらいかな?)
      本当は,本物(純正)のハンガーを1個忍ばせておけばいいのですが,なかなか入手できなさそうなので,エマージェンシー買っちゃおうかなぁ?

  6. 名前:キナバルの★ 投稿日:2016/02/20(土) 14:04:34 ID:7b418d176 返信

    shiro様

    多分自分も、貴サイクル研究所が今回導入した最大重量の工具(か近いモデル)を使ってると思います。やはり種類が多いのが気に入りまして・・

    さてチェーンフックなのですが、これってチェーンを繋ぐときに両端を引っ張って仮止めする針金みたいな奴ですよね。貴サイクル研究所から「不要では?」とのコメントがありました。最初は自分も何に使うんだろうと思いましたが、やはりあれば便利だと思います。これ無しだと両手でチェーンを引っ張ってきて、えいや!と一瞬で繋がないとならないんです。また両手がチェーンのオイルで真っ黒になるし・・あ、貴サイクル研究所推奨の特殊油脂は、真っ黒とかならないんでしたっけ?

    今後も色々なネタで、我々読者を楽しませてください。

    • 名前:Shiro 投稿日:2016/02/20(土) 15:39:23 ID:c9f934f62 返信

      そう,機能を求めていくと,最後にはこんなにでかくなっちゃうんですよね・・・。
      そのうち,原点回帰でMINI2とかMINI1なんて工具が出てきたりして(^^)

      チェーンフックについては,ミッシングリンクを使うまでは便利だなぁ,と思っていました。
      特に,このTOPEAKのチェーンツールのような形状だと,左右のチェーンを引き留める機構がないので,「切断」はまだしも「接続(アンプル打ち込み)」は大変だと思います。

      ミッシングリンクだと,両手でつかんで接続するだけなので。
      いやいや,もしかすると,ミッシングリンクでもフックを使うとより簡単になるとか!?

      明日にはプーリー交換作業が待っていますので,また試してみます~(^^)

      特殊油脂(イノテック105)も,3か月も使っていると汚れは出てきますねぇ。
      ただ,基本的にはさらさらしているので,たいしたことはないですが,やっぱり素手は嫌ですね・・・。

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