自分のダンシング写真ってほどんど無い。これは数少ない,ヤビツでの写真byツマ。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8
ダンシング(Dancing)。
たぶん英和辞書には載っていないと思いますが,日本語に訳すと「立ち漕ぎ」。
読んで字のごとく,サドルからケツを上げて漕ぐことですが,実に奥が深く,いろんなダンシングがあります。
おいらは長身・軽量という体型のせいもあり,日常的にダンシングをすることがすごく多い方だと自負しています。
さすがに日常生活ではダンシングはしてなく,ロードバイクに乗るとき限定ですが,いろんなダンシングについて分類整理してみました。
いろいろなダンシング
自転車雑誌なんかでは,たいてい「加速するダンシング」「休むダンシング」の2種類に分類して,その具体的やり方やメリット・デメリットを紹介したりします。
しかし,おいらの6年にわたるロードバイク人生で無数に繰り出したダンシングを分類してみると,もう少しいろんな種類のダンシングがあることが分かりました。
種類 | やり方 | お気に入り度 |
---|---|---|
緩斜面でのダンシング加速 | ヒルクライム時,勾配が緩い区間で立ち上がり,グイグイと加速するとき。 | ★★★ |
平地ダンシング加速 | 平地で加速するときのダンシング。次々と重いギアに掛け返る快感。 | ★★★ |
丘越えダンシング | 緩く,短い丘をダンシングだけでひょいっと越える。その「ひょい感(?)がたまらんです。 | ★★★ |
自意識過剰ダンシング | 沿道で見ている人がいる時,必要・不必要かまわず繰り出すダンシング。前方を走る女子ライダーを抜き去る際にも多用。 | ★★★ |
信号スタートダンシング | 青信号発進時,比較的重いギアで,軽くダンシングしながらスタートする。 | ★★ |
お休みダンシング | ロングライドやヒルクライムで飽きてきたときなんかに,緩くやるダンシング。速度はシッティングと変わらず。 | ★ |
ケツ痛み回避ダンシング | ケツが痛くなってきたとき,立ち上がることでその痛みを回避しようとするダンシング。たいてい,効果はほとんどない・・・。 | (-1)×★★ |
悪あがきダンシング | ヒルクライムで置いていかれそうになった時,やけくそ気味で発動するも,やる前より遅くなってしまう悲しいダンシング。 | (-1)×★★★ |
緩斜面での加速ダンシング(★★★)
なんといっても,このダンシングが一番好きです(^^)
ヒルクライムでの緩い勾配区間で,ひと漕ぎごとにギアを重くしながらグイグイと斜面を駆け上がるのは,もうたまらんです(←病気かも)。
去年のFHC。ダンシングが気持ちよすぎて集団の前に出てしまったところ。
この病気ブリが分からない人は,過去のツール映像でコンタドールの山岳コースでのダンシングを思い浮かべもらえれば分かるかと思います。
身軽に立ち上がり,そのまま,ひょいひょいとリズム良くライバルを置き去りにして登っていってしまう。たまらんです(←やはり病気かも)。
丘越えダンシング(★★★)
これも大好き。
たとえば,R134の稲村ケ崎付近の丘とか,北鎌倉から鶴岡八幡宮に抜ける切り通しとか,そういう,緩い&短い勾配をダンシングだけで越えちゃうときです。
平地とほぼ同じ速度(25~30km/h)で坂を上りきっちゃうのは,すごく気分がいいです。
ちょっとした,パンチャー気分が味わえます(^^)
悪あがきダンシング(-1×★★★)
別名,「手遅れダンシング」。
自転車に乗っていて,これほど辛く,切ない状況はありません。
しかも,年中,味わっています(涙)
ヤビツでも,富士ヒルクライムでも,脚が限界に近い領域で頑張っている時,横をライバル(例:o-donくん)がスイスイ~っと抜き去っていく。
たいてい,スタート地点でハンデを貰ってこっちが先に出ているわけだから,その差を追いついてきた相手についていけるわけがありません。
冷静に考えれば,ここで頑張っても無駄なことは分かるのですが,脚(いや,ケツ?)が黙ってなく,自然とダンシングに切り替えて強引に追いつこうとします。
この瞬間の心境を一言で表せば,「ぬぉりゃぁ~!」です。
スバルラインでo-donくん(←決してダンシングしない)に抜かれていく瞬間・・・。
SONY DSC-TX10
しかし,ド根性で立ち上がって漕ぎ始めるものの速度はぜんぜん変わらず,数秒頑張った後にシッティングに戻した後は,やる前よりかえって速度は遅くなり,「一桁km/h」になってしまう結果に・・・(涙)
世にこれほど悲しいダンスは無いでしょう。
一人だけ置いてけぼりのダンス。相手のいない社交ダンス。男と組んでしまったオクラホマミキサー。切ない限りです・・・。
ケツ痛み回避ダンシング(-1×★★)
おいらは体重が軽いせいか,ロードに乗り始めた初期以外,ケツが痛くなったことはほとんどありません。
しかし,一眼レフ+交換レンズを背負って走る時は,背中のドイターは軽く(重く?)5kg以上ありますから,かなりケツへの負担が増えます。
一日中,体重の10%にも相当する重量をケツに集中させて走っていると,さすがに痛くてたまらなくなってきます。
そんな時,ほとんど本能的に痛みを回避するためにダンシングをすることになるのですが,ケツが楽になるのはほんの一瞬。サドルに戻れば,またケツの痛みは復活してしまいます。
そう,以前の,「痛くなかったケツ」には永遠に戻ることができないのです。
これまた,悲しいダンシングです・・・。
自意識過剰ダンシング(★★★)
やり方の種類を問わず,ギャラリーが見ている(と思い込んでる)前でのダンシングは,無駄に気合が入ります(笑)
おいらが多発させているのは,ヤビツ峠の菜の花台地点の大きな右カーブ。
若干勾配が緩くなる上,展望台ということで観光客がちらほらと居て,たまに素敵な女子がこちらを見ている(と思い込んでる)と,もう,体中の全てのATPを総動員してダンシングを発動してしまいます。
明らかにがんばりすぎて燃えすぎたおいら。アホである・・・。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8
もちろん,カーブを曲がりきった直後に完全に燃え尽きますが・・・。
いいんです,それで(笑)
まとめ(?)
以上,ロードバイクにおけるダンシングに関する,戦略的にも,戦術的にも,学術的にも,まったく役に立たない情報でした。
総じて,余力があるときのダンシングは最高に気分がよく,苦し紛れのダンシングはこの上なく切ない気分を味わえます。
今までの経験では,1回のダンシングで7~8秒くらいであれば,その後の上り坂でも多発できる気がします。
しかし,10秒を超えるような長いダンシングになると疲労が一気にたまってしまい,その後は「やけくそダンシング」や「手遅れダンシング」「形だけダンシング」「焼け石に水ダンシング」「やらされ感ダンシング」のようなネガティブなダンシングしか繰り出せなくなります
そうなる前に,素直にサドルに座りなおし,横を抜いていくライバルを「あいつも頑張ってるな,よしよし」と余裕の上から目線で見送れるようになりたいものですね。
某雑誌に書いてあった「ダンシングは計画的に」。けだし名言です(^^)
おわり。
>_toshiさん
おいらと,まったく逆だ~(^^)
上りの苦しさが楽しくてガンガン上るのですが,
頂上から先は苦行のダウンヒルが待っています。
「上りで楽しんだんだから,しょうがないよな」とあきらめていますが・・・。
楽しみを先にやるか,後に取っておくかのちがいですね(笑)
明日は,箱根で楽しみ,苦しんできます~(^^)
おいらもヘルメットなんとかしたいなぁ。7年目だし・・・。