初の試作品はコレ!
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
前回の記事では,負荷装置の無い3本ローラーで簡単に負荷を増大させる,画期的な技術を発案したことまで紹介していました。
今回の記事では,いよいよ,その画期的な負荷増大技術を紹介しましょう(^^)
非エアロ化,空気抵抗増大でいこう!!
ローラー台の負荷を増やすには,タイヤの空気を減らしたり,流体や磁力によるブレーキをかけてやるなどの方法がありますが,結局,メカニカルな方法でやろうとすると,どうしても発熱の問題が付きまといます。
昨年はHIIT(High Intensity Interval Training)を頻繁にやったのですが,最大(瞬間だけど)パワーは500~600Wにも達していて,そのほとんどが負荷装置で熱になりますから,巨大なヒートシンクは触れないほど熱くなっていました。
こんな巨大なヒートシンクが熱くて触れなくなるのですから,相当の熱量です。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
同じ仕組みを素人工作で作るのは難しそうなので,視点を変えましょう。
負荷装置は発熱することが目的ではなく,要するに「ホイールを回りにくくする」ことが目的ですから,空気抵抗を極端にデカくさせることで回りにくくさせる方法を考えてみました。
ホイールの空気抵抗は,スポークによるものが大きく,太古の昔(?)から,バテッドスポークや翼断面(きしめん)スポークなどが開発され,また,本数を減らす工夫もされてきました。
これら,先人達の技術開発努力に真っ向方対抗する,空気抵抗増大スポーク開発に挑戦してみましょう!(^^)
空気抵抗増大スポーク開発の条件は以下の3点。
- お金をあまりかけない(MAX:1000円)
- ホイールはローラー台専用とする(屋外走行を考慮しない)
- とはいえ,一応安全性も考慮する
ここからが茨の道の始まりでした・・・。
実験台になったのは,右端の一番奥のホイール。ローラー専用で使っている,A-CLASS AKX2.0です。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
【開発1号】スポークの間に「激落ちくん」 → やる前から断念
アイデア
スポークとスポークの間に,メラニンスポンジ『激落ち君』を挟み込むことで,空気抵抗を増大させようというアイデアです。
そもそも,空気抵抗云々を思いついたのが,年末大掃除に向けて『激落ち君』を買いに100円均一ショップに出かけていた時なので,実現性や見た目も考慮していない,完全に思い付きです(笑)
1号機の開発に向けて用意された,各種『激落ち君』。結局,開発には生かされず,ふつうに年末大掃除に使われたのですが・・・(笑)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
開発結果
大小,様々なサイズの『激落ち君』を用意してみたのですが,結局,ホイールに装着することなく開発を断念。
- そんなに空気抵抗が増大するように思えない(笑)
- スポーク間にスポンジを挟み込むのが意外と難しい
結局,開発1号(激落ち君)は,108円×3=324円の研究費を投じるも,アイデア倒れに終わってしまったのでした。
ちなみに,使われなかった『激落ち君』は,本来の目的通り,年末大掃除で大活躍しました(^^)
【開発2号】スポークに配線カバーを装着する → いまいち風が弱い
アイデア
床や壁の電気配線によく使う,「配線カバー」。
これを半分に割ってスポークに取り付けることで,膨大な空気抵抗を生み出せるのでは?というアイデアに基づいた技術開発です。
「開発」とか言っていますが,配線カバーを適当な長さに切って,両面テープでスポークに貼りつけるだけなので,写真を撮りながらも,15分ほどの開発期間で完成(笑)
またも100円均一ショップで購入(108円)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
本来は,こんな風に,配線をカバーする用途です。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
開発結果
使用した練習用ホイール(A-CLASS AKX2.0という安ホイール)は28本スポークですが,そのうちの14本に配線カバーを取り付けてみました。
なぜ14本という中途半端な数かと言えば,ケチって配線カバーを1セット(108円)しか買わなかったので,全部使っても,コレしか付けられなかっただけです(笑)
切った配線カバーの内側に両面テープを張り,こんな感じでスポークに巻き付けます。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
材料の許す限り,端から順番に取り付けていきます。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
完成! かつて,こんなバカバカしい工作をしたロード乗りがいただろうか・・・?
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
さっそく,配線カバーだらけの不気味なホイールを回してみたところ,ある程度の風を巻き起こしてはいるのですが,そよ風程度で,あまり負担が増えた感じはしません・・・。
そこで,実際に3本ローラーにセットして,負荷の増加量を測ってみました。
以前,同様の測定をしたときは前タイヤの空気圧がべらぼうに低かったのですが,今回は前後ともに8気圧に統一して測定してみました。
■工作前の普通のホイール
工作前の状態。200Wを出すのに,約50km/h必要でした。
縦軸がパワー(W),横軸が速度(km/h)ですが,目標とする200Wを出すのに約50km/hの速度が必要なことがわかります。
■開発2号(配線カバー)ホイール
これが開発2号(配線カバー)の実力。約45km/hで200W出せるようになりました。
配線カバーの空気抵抗のおかげで,45km/hで200W出せるようになりました。つまり,10%ほど負荷が重くなった計算です(50→45)
でも,もうちっと,せめて20%くらい負荷が重くなってくれると,極端に高速に回す必要がなくなる(=なんせ3本なんで怖い)ので助かります。
開発2号(配線カバー)は,108円の尊い研究費を投じ,「風で負荷を増やす方法は間違ってなさそうだぞ?」という感触を得ることができました(^^)
またも続く!
開発1号は企画倒れでしたが,開発2号では技術開発の糸口が見えてきました(笑)
予想より小さい10%の負荷増大でしたが,この後,より負荷を増大させるべく,抜本的な改良を行いました。
最終回となる次回は,ついに成功!空気抵抗激増ホイールの紹介です。
つづく(^^)
開発3号は本気だ!!(笑)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
なぜか,半田ごてまで登場します(^^)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
Shiroさん:
昨夜の遅くにデリーへ戻ってきました。
真冬の日本から ⇒ 過ごしやすい時期のデリー、
過ごしやすい時期のデリー ⇒ 2000km以上南でかなり暑いコインバトール、
またデリーに戻る、で気温の変化がかなり負担です。
今日、明日は休日なので、これから現地駐在の後輩とショッピングに出掛けます。(ツマから持たされたお土産リストがスゴイんです(ーー;))
ではまた。(写真を添付できないのが残念です)