しかし,この山の中腹まで登るとは。すごい人達です・・・(^^)
RICOH Caplio GX100
過去2回にわたり,「前日編」「スタート直前編」と引っ張りに引っ張り,「こいつ,本当はレース出てないんじゃないのか?」と疑われてもおかしくない状態でしたが(笑),ようやく,レース本番編です。
お待たせしました~(^^)
今回の作戦
初めてヒルクライムレースに挑戦するにあたり,こんな作戦を立てていました。
- 【作戦1】とにかく高いケイデンス!
- おいらは脚(っていうかカラダ全体)が細く,筋力は全くありません。なので,必然的に「回して上る」という走り方になります。しかも,今回は左脚がすごく痛むので,間違っても高いトルクをかけてはいけませんから,75rpm以上を死守して走ることにしました。
- 【作戦2】緩斜面を攻める!
- 先日の試走の時に5合目でお会いしたMOWさんともお話したのですが,緩斜面を積極的に活用してタイムの向上をねらいました。富士スバルラインは,5~7%くらいの比較的急な上り坂と,0~4%の緩斜面区間が交互に現れます。急斜面の区間は,もともと速度が低いですから,どんなに頑張ってもタイムの短縮の効果は高くありません。一方,緩斜面は頑張らなければ15km/hのところ,うんと頑張れば30km/hで走れますから,区間は短くてもタイム短縮の効果は大きいはずです。
そう,ちょうどこんな感じ! 緩斜面ではダンシングでスピードアップ!!
RICOH Caplio GX100
具体的には,緩斜面が始まる直前にダンシングを始めて加速します。緩斜面になってから加速してもダメです。「高速で走れる区間を少しでも長くする」ために,斜度が緩くなる前に加速し始めます。緩斜面区間では比較的軽い負荷で,でも25km/h以上で走り抜けます。
そして,次の急斜面が来る頃には一気にギアを下げ,脚の疲労を除去してから次の坂に挑む,というパターンです。
この2つの作戦を,前回の試走からず~っと考えていたのですが,果たしてどういった結果になったのでしょうか・・・?
スタート~序盤
富士ヒルクライムでは,北麓公園のスタートからしばらくはパレード走行区間になっています。タイム計測の対象ではありませんから,一番軽いファイナルロー(34T×27T)でぐるぐる回し,脚と体を温めました。
スタート直後の様子。どこまでも続く車列。レースというより遠足に近い雰囲気(^^)
RICOH Caplio GX100
それにしても,ものすごい大混雑です。パレードの終わりに交差点を左折して計測が始まるのですが,これだけの大人数でコーナリングできるのか,心配になってしまうほどです。
計測開始ポイントを過ぎると,いきなり8%の急斜面があり,それを越えると料金所。このあたりでの混雑ぶりはかなりすごく,本当は「左側走行」がルールなのですが,とてもじゃないですが守れません。というか,道幅いっぱいでも足りないくらいです。
さすがに,料金所付近はほぼ0%の平坦区間になります。よ~し,がんばるぞ~♪
RICOH Caplio GX100
料金所を過ぎると,5~6%くらいの良心的な(?)上り坂に入ってきます。
funride誌を初めとした各種自転車雑誌のヒルクライム特集では,「とにかく序盤は体力セーブ!」一辺倒です。そのせいかどうかは分からないのですが,1合目に至るまでは,ものすごい低速集団走行になっていました。おいらはコンパクト×27Tだからまだマシですが,あんな低速では,低ケイデンス・高トルクでかえって脚が疲労してしまわないか心配になるほどです。
道幅いっぱいにみんなでゆっくり走ります。緩斜面なのにもったいない~
RICOH Caplio GX100
「このままではいかん!」ということで,道路の右端に出て,目標である1時間30分から割り出された16km/hになるように調整しながら上ることにしました。が,なんせ混雑しているので,道路の一番右端まで行ってもまだ自由に走ることができません。
結局,序盤は前を見て,少しの隙間を見つけては小刻みに加速を繰り返す,という走りになってしまい,今思えば無駄な体力をずいぶん使ってしまっていたカモと反省です。
しかも,この区間で,探そうと思っていたTOMMYさんとすれ違ってしまっていたことが後日判明。直前の隙間だけを見て走っていたせいです・・・。
中盤(2合目~4合目)
2合目を過ぎたあたりから集団がばらけてきて,左側車線内にギリギリ収まるようになってきました。このころになると,心理的にもだいぶ落ち着いてきて,サイコンやラップタイム表をまじめに見ながら速度調整をすることができるようになってきました。
ようやく集団がばらけてきました。
RICOH Caplio GX100
そして,急斜面・緩斜面が交互に現れる,スバルラインの特徴的なコースレイアウトになっていきます。ここで,例の作戦2が発動です!(^^)
緩斜面が視界に入ってくると,よっこらしょと立ち上がってダンシング。25km/h以上を目標にど~んと加速します。多くの人は緩斜面では一休憩していますから,その横をかなりの速度差で走ることになります。
正直言って,「俺こんなにとばして大丈夫か? バカじゃないのか?」という思いが強く,とっても心配でした・・・。が,試走の時もほとんど同じように走って好結果だったため,それが自信になって作戦を遂行し続けました。
お先に失礼します! ちょっと右車線はみ出てるけどごめん。
RICOH Caplio GX100
でも,走っているときの心理状態を思い出すと今でも笑えます。
緩斜面が近づいてくるたび(しかもかなり回数が多い),「げぇ,また緩斜面かよ・・・」とゲンナリし,腰を上げてダンシングに入ります。癒しのはずの緩斜面が来るたびにゲンナリです(笑)
ただ,緩斜面区間の終わりに27Tや23Tまで下げるとかなり疲労が取れますし,それでもダメなときは,高速走行の惰性を活用してペダリングの脚を止めて休んだりもしていました。
緩斜面ではかなり頑張っていたのですが,逆に急斜面は手(脚?)を抜いていて,写真を何枚か撮ったり,ボトルドリンク(CCDの2倍液)を飲んだりしていました。
また,ルイガノ自転車を見つけては声をかけたりしていました(そのうちのお一人がcenさんです♪)。本人は爽やかに「頑張りましょう~p(^^)q」という感じでやっているつもりでしたが,実際には「が,が,がんば,げほっ,り,ま,げは~。ではでは~」という状態ですから,かえって迷惑だったかもしれませんね(笑)
気分はかなりハイになっていましたから,給水所の方や(止まりませんでしたが),太鼓の方などの大会関係者の方々にも,同じように「げほげほ挨拶」を爽やかにとばしながら,上っていきました。
太鼓のみなさん,ありがとうございました! 気分がとっても和みました(^^) 安心したら,この後,急坂でしたが・・・。
RICOH Caplio GX100
4合目~
こんな風にして,「緩斜面で全力疾走し,急斜面で休み」ながら上ってきましたが,気が付いたらゴールまであと3kmmの地点まで来てしまいました。
サイコンやラップタイム表を見ながら上っていたのですが,あまりに軽快に,楽しく上っているうちに,もう富士ヒルクライムの終盤を迎えてしまっていたのです。正直言って,そんなに全力で頑張っていたわけではなく,「後で挽回するぞ~~!」と思っていたのに,気が付いたら残りが無くなってしまっていたのです・・・。
さらに,サイコン表示をラップタイムから合計タイムに変えてさらにビックリ。なんと,1時間25分と表示されており,目標である1時間30分まであと5分くらいしかありません!!!
あほ~! 写真撮っている場合じゃないぞ。脚残したまま終わりになっちゃうぞ!!
RICOH Caplio GX100
こりゃもうダメか? 思ったのですが,それでも全速力で走れば間に合うかもしれません。
直ちにダンシングに切り替え,ギアをどんどん重くしていきます。スバルラインの最後の区間は斜度1%程度の,ほぼ平坦な区間ですから,トップ選手は40km/h以上で走り抜けるようです。
おいらも,どんどん加速していき,フロントもアウターに切り替えます。
この区間では,さすがに周囲の人たちもラストスパートに入ってきますので,ほとんど,ロードレースのような感じでデッドヒートです。おいらは,最高で36km/hまで加速しました。
トンネルをいくつか越え,いよいよ最後の急坂が迫ってきます。が! 夢中で加速しているうちに,フロントをインナーに切り替えるタイミングを逸してしまいました。最後の坂は100mくらいですがかなりの急坂。リアはとうとうローにまで来てしまったので,今更インナーに切り替えると脱落してしまうかもしれないので,もう,やけくそで(笑)アウターのままで登り切りました。
しかし,ここまで全力で力を出すという体験をほとんどしたことがない(自転車以外スポーツ音痴です・・・)のですが,生まれて初めて,「足が攣りそう」という状態になりました。
最後の坂をデカイトルクで上り続けているうち,両足のふくらはぎが,はがれていくような不思議な感じを初体験しました。体力(心肺)としては余力があるのですが,瞬発力,筋力に思い切り欠けるおいらの両脚はもはや限界。
,,,と,はるか前方から,「パパだ~!」「がんばれ~!」という声が聞こえてきます。先に5合目で待っていた家族(ツマ+チビ×2)がおいらを発見して大騒ぎしています。しかも,長男坊はデジ一眼(D90)でおいらをねらっています(笑)
ここでへたれてしまったら父親の威厳が廃れてしまう(もともと廃れているか?)ので,足が攣るか攣らないかの限界まで出力を上げ,カメラ目線でゴールを切りました。
5合目にて
結局,目標としていた1時間30分に対し,わずか10秒余裕の「1時間29分50秒」でのゴールインでした。
脚が攣る少し手前で出力を押さえなければならず,完全に燃え尽きたゴールというわけにはいきませんでした。おいらの場合,心肺や体力よりも,脚そのものを鍛える必要があるようです。
が,目標を達成できた喜びはひとしお。
また,順位の方は,40代では「977人中286位」,全体では「4672人中1310位」。チビ達は「え~,1300番!? 遅い~!」と騒がれてしまいましたが,分母を見てくれよ~(笑)
クラス別・全体ともに,上位29%というところでした。
無事5合目到着~(^^) ここが標高2300mとは思えない,たくさんの自転車(^^)
RICOH Caplio GX100
高ぇ~~。遠くに八ヶ岳(右端),北アルプスが見えます。スゴイなり・・・。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8
5合目では家族と何枚も写真を撮り,長時間(1時間も構えていたらしい。そんなに早く来れないよ・・・)デジ一眼をゴールラインに向けていた長男に感謝しました。
作戦の結果について
今回は,高いケイデンスで走る,緩斜面で余計に頑張る,の2つの作戦で望みました。その結果,前回試走からちょうど10分タイムを短縮し,なんとか90分以内のゴールを達成しました。
ものすごく変動の激しいスピード。上限に張り付きっぱなしの心拍。改善点は多々あり?
POLARさまデータ
POLAR CS400のデータを見てみると,作戦通りの走行データになっています。
が! いくらなんでも,速度の変化が激しすぎる気がしないでもないです・・・。ラストスパートを別にすれば,10~30km/hの範囲内で無数に加減速しています。
こういう走りにした方がいいのか,もうちょっと出力を一定にする走りを心がけた方がいいのか,これからの研究課題になりそうです(^^)
ただ,このグラフでの低速部分は急斜面区間であり,ほとんどの場合,27Tで休みながら上っていました。来年,タイム短縮するとすれば,もう少し重い23Tや21Tで頑張れば(もちろん写真無し!),なんとかなるのかもしれません。
また,前回の試走から,基本的な装備に変化はありませんが,走行データを比較してみると,こんな感じです。
項目 | レース本番 | 試走 |
---|---|---|
タイム | 1時間29分50秒 | 1時間39分25秒 |
平均速度 (km/h) | 15.7 | 13.6 |
最高速度 (km/h) | 35.8 | 33.2 |
平均心拍 (bpm) | 180 | 167 |
最高心拍 (bpm) | 190 | 182 |
消費エネルギー (kcal) | 1446 | 1301 |
効率 (kcal/km) | 61 | 62 |
平均ケイデンス (rpm) | 74 | 74 |
最高ケイデンス (rpm) | 113 | 99 |
体重 (kg) | 54 | 55 |
体脂肪 (%) | 8.9 | 9.5 |
体調 | 左脚激痛 | 絶好調 |
ケイデンスは全く同じですが,妙に心拍が高いのが気になります。走っていて苦しさは感じなかったのですが,平均180bpmはいくらなんでも高すぎです。やはり,もっと走り込んで,心肺機能も向上させる必要があるのかな~。脚の筋力も付けたいし,やるべきことは,文字通り,「山のようにある」なぁ~(^^)
次回は,5合目での様子や下山について紹介する予定です~。
>keteruさん
こんばんは~
おいらも筋肉痛を引きずっています(T_T)
と,思っていたら,本日形成外科で「半月板損傷」と診断されました。
どおりで痛いわけだ・・・。
損傷したまま上ってしまったのはいかがなモノか・・・?
ジャージの方は,,,あまりにたくさん居たので,誰が誰やら(笑)
覚えているのは,TOMMYさんと,だいこんのかぶり物と,ママチャリくらいです。
ごみんなしゃいです。(^^;)