どこの誰だよ,こんな整備不良のチェーン! ロード乗りの風上にも置け・・・?
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
先週末,久しぶりにNoguさんと一緒に走った際,ぼそりとこんな一言が。
「あンた,チェーンが錆びてるぜ」
どび~ん! なんてことでざんしょ~!
Shiro家最強のヒルクライマー(自称)として,日々1グラムでも多く車重と体重を削り,転がり抵抗が低い決戦タイヤを履き,もちろん,富士ヒルクライム前日にチェーン洗浄&注油までして,限界までフリクションロスを減らしていたというのに・・・!
なのに,それなのに,チェーンが錆びているとは・・・不覚!
最強ヒルクライマー(自称)の盲点
Noguさんに言われて,すぐにチェーンを見たのですが,おいらには錆は見えません。
しかし,よ~く目を凝らして見てみると,確かに,インナープレートに赤い錆び模様がありました。
確かに,よく見ると,インナープレートが錆びている・・・(泣
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
なぜ,こんな簡単に見つけられるような赤錆に気が付かなかったのかといえば,ひとえに,おいらの「目」のせいです。
以前,どこかの記事でも書きましたが,おいらは比較的重い「赤緑色弱」でして,特に赤の認識がかなり苦手です。
さすがに,シャア専用ザクと量産型ザクのように大きな物体は区別ができますが,対象物が小さかったり,微妙な色合いの「赤」だと自発的に気が付くことはまずありません。
なので,今回のチェーン錆びも,Noguさんに言われるまで,まったく認識していませんでした・・・(T_T)
Shiro家最強ヒルクライマー(自称),唯一の弱点です。
うそです。弱点はもっとたくさんあります(笑)
家内制手工業(錆び取り)開始!
今回,赤錆が浮いてしまったチェーンは,2月のRD自爆大破事故で購入したものなので,まだ半年しか使ってないチェーンです。
なので,この程度の錆で新品チェーン(CN-6701は約3,000円もします)に交換するのは,財布もココロも激しく痛みます。
そこで,とりあえず,ダメもとで錆取り作業をすることにしました。
【手順1】チェーンを完全に脱脂する
どんな作業をするにも,チェーンにオイルが残っていては何もできないので,まずは脱脂作業。
いつかのように,鍋で煮込んでみようかとも思いましたが,錆びたチェーンを鍋で煮込むのは,傷口に塩を塗るように思えて断念(CN-6701はシルテック加工ではないのでその点は安心ですが)
そこで,上海問屋で購入した超音波洗浄機に少量の灯油を入れ,そこでグツグツ煮込みました。
まだ詳細紹介できていないのですが,超音波洗浄機はそこそこ強力で,見た目には(錆び以外は)そんなに汚れていないチェーンでしたが,洗浄を始めるとすぐに汚れが浮き出てきて,最後には灯油も真っ黒になってしまいました。
この状態で,ほぼ完全に脱脂できましたが,このままだと灯油臭いので,ママレモンで洗って乾かしました。
洗浄前。イノテック105のおかげで,数百km走ってもそこそこキレイです。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
洗浄後。アウターはピカピカになりましたが,インナーの錆がよりハッキリと。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
【手順2】ナイロンパッドでゴシゴシゴシゴシゴシゴシ・・・・
見出しの通りです。
家にあった,スコッチのナイロンパッドで,ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ・・・と,丹精込めて磨き続けます。
スコッチのナイロンパッド。お嬢さんの髪質が気になる・・・。ヅラ?
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
アウタープレートはまったく錆びていなかったので,ターゲットはインナープレートだけです。
しかし,インナープレートだけを狙ってゴシゴシするのは意外と難しく,また,ナイロンパッドだけでは錆落としパワーが足りません。
いろいろと試行錯誤した結果,以下のような工法(?)でやると確実&効率的であることを発見しました。
- チェーンをバイス(100円均一!)で固定する
- ナイロンパッドを細く切り,ラジオペンチに巻き付ける
- 患部(=錆)にクレンザーを少量つける
- 気が済むまで,インナープレートをゴシゴシする
クレンザーじゃなくてピカールでもと思ったのですが見つからず,やむなく,台所にあった「オレンジクレンザー」なる物をツマから借りてやってみました。
ゴシゴシ前。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
オレンジクレンザーとナイロンパッドのおかげで,ここまで綺麗に(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
予想に反してオレンジパワー(?)がすごくて,錆はどんどん落ち,室内にはオレンジの優しい香りが広がり,幸せな気持ちいっぱい(うそ)でゴシゴシし続けます。
この作業(1~4)を約100コマ×両面=200回,1コマ当たり30回はゴシゴシしますから,トータルで6,000回くらい,約2時間に亘ってゴシゴシし続けました。
日曜日の夜は,これで終わりましたよ・・・。
数千回のゴシゴシの成果。クタクタで,写真も投げやり(笑)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
【手順3】カスを取り去って作業終了!
2時間に亘るゴシゴシ作業の結果,インナープレートの錆はほぼ落とせました。
ゴシゴシ作業完了!!
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
しかし,油汚れを落としたのとは違い,チェーンの表面そのものが錆びて酸化鉄に変化し,それを強引に削り落としたわけですから,完全に元に戻ったわけではないのですよね。
いくら土下座して不義理を謝っても,出会った頃の二人には戻れないのですよね(意味不明)
近づいてよく見れば,インナープレートの表面は傷だらけになっていますし,なんとも痛々しい漢字感じ。
拡大すると,インナープレートはゴシゴシの傷跡が・・・(>o<)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
まぁ,来年の春まではヒルクライムもやらないだろうし,この部分がフリクションになることもないでしょうから,あまり気にしないで行きましょう(^^)
無数のゴシゴシ作業で発生した「カス」がプレートの隙間に入り込んでいて動きが悪くなっていたので,再度,ママレモンに登場いただいて,徹底的にカス洗い落とした上にドライヤーで乾燥させて,とりあえず錆落とし作業は完了です。
【手順4】イノテックを再塗布してすべては元通りに!
完全に脱脂された状態で放っておくとまた錆びてしまいますから,夜中にもかかわらず屋外でイノテック105を塗布し,朝まで干しておきました。
これで,週末にはピカピカのチェーンで乗ることができます。
イノテック105を再塗布して,輝きを取り戻しました!(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
まとめ
結局,トータルで5時間くらい作業をしたので,「3,000円のチェーンなら買った方が早かったんじゃないか?」という意見もありますが,コツコツ苦労して稼いだ3,000円は,イノテック105の補充にでも使いましょう。
それにしても,何年もロードバイクに乗っていますが,チェーンが錆びてしまったのは初めてです。
土砂降りライドもたくさんしているのにも関わらず,です。
ただ,無限錆び落とし作業地獄では,チェーンの右側(シマノのロゴがある側)が集中的に錆びていることに気が付きました。
また,最近のおいらの(チェーンに関係しそうな)行動は以下の通りです。
- 富士ヒル用に注油した際,かなり丁寧に拭き取った
- 最近,海に何回か出かけ,波打ち際の壁に595号を立てかけていた(毎回1時間程度)
- バイクの右側が海になる向きで立てかけていた
- 海からかなり強い潮風が吹き付けた日があった
- 赤緑色弱である
1時間もこの場所に置いたら,潮風を浴びますわな・・・。
SONY α7II + Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA
これらを総合的に判断すると,かなり薄い油膜となっていたチェーンに,海からの潮風が当たり続け,塩分が付着して錆が加速した,ということではないでしょうか。
そして,おいらの目が盲点となり,錆の進行に気が付かなかった・・・と。
極端に拭き取りしすぎたり,海辺に長時間放置したりしてはいけなさそうですね。気を付けましょう!
特に,おいらと同じ赤緑色弱の方はご注意を~!
おしまい(^^)
(おまけ)
冒頭のNoguさんの「あンた,チェーンが錆びてるぜ」は麻雀放浪記のパクリで,本物のNoguさんはもっと穏やかなしゃべりです(^^;)
格好いい~! 哭きの竜です。
にしても,麻雀やる人少なくなった気がします。
学生時代,大好きなマンガでしたが,「麻雀マンガ」というジャンルは今もあるのでしょうか・・・!?
Shiroさん:
Shiro家の赤緑色弱のルーツはShiroさんの代で終了ですね。
我が家の場合、私で終了にしたくて産み分けを試みたにもかかわらず、何故か?失敗し娘が生まれてしまいましたので、孫に遺伝する可能性を残してしまいました。
娘には小さい頃から「これは何色だい?」って色の事を良く聞いていましたので私が色弱と言う事を知ってはいますが、将来産むであろう自分の子供にも同じ可能性が有る事は知らないでしょう。
最近思うんですよ、何かの機会に話さなくては、ってね。