TrainingPeaks(有料)によるPMC。これが描きたかったのよ・・・。
パワーメーターはいろんな使い方ができます。
ヒルクライムでのペース配分や日々の練習強度の測定なんかが最初に思いつく使い方。
使い込んでくると、長期的な練習量の管理にも使いたくなってきます。
TrainingPeaks(有料版)を使えば、疲労・体力・調子をPMC(Performance Management Chart)というチャート一つで把握することができて、とても便利です。
しかし、TrainingPeaksは月1000~2000円(契約期間により変動)もするので、ZWIFT(1500円)と合わせると結構な額になり、財布が軽量化されてしまいます。
ところが、無料でPMCを描ける方法があることを知りました!(^^)
やたらと長いですが、要はこんな話です
- トレーニング量の把握に大事な、TSS/ATL/CTL/TSB
- これらを一発で把握できるPMCを無料で描きたい
- GoldenCheetahという無料ソフトでできた
- もっと簡単な方法もあるかも(続く)
心拍→FPT→TSS→PMCへの長い道のり
トレーニングでは、その負荷(強度)が自分に合っているのかが気になります。
ロードバイクを始めたころは心拍計を使ってましたが、「反応が遅い」「体調に左右される」「必ずしも出力と比例しない」という欠点があり、パワーメーター(ペダモニ)を使うようになると、より正確に運動強度を測ることができるようになりました。
しかし、パワーメーターをつければそれで解決かというと、ここから先が結構難しいのですが、書きだすと猛烈に長くなりそうなので簡単に列記するだけにして、詳細はこちらの本を参照ください(^^;
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パワーメーターで「200W」とか「150W」と表示されても、それは単なる瞬時値なので、定量的なトレーニング量の把握ができません。
そこで、『パワートレーニングバイブル』のコーガン博士他が、素晴らしい指標や管理方法を編み出してきてくれましたので、超手抜きで概要だけ。
①FTP(Functional Training Power)
これは有名(?)ですよね。
「1時間、全力で出せるパワーの上限」のことで、長時間にわたって続けられる有酸素運動の上限パワーです。
ファイル転送プロトコルのことではありません(File Transfer Protocol)。
②TSS(Training Stress Score)
「どれだけの負荷(ストレス)を体に与えたのか」を定量化する数字。
人によって限界パワーは違うし、インターバルや一定など負荷パターンによって負担感は大きく変わるので、これらの違いを取り除くためにTSSという数値が登場しました。
平均パワーと時間、FTPから求めるのですが、FTPで正規化することで選手同士の差をなくし、平均に4乗根NPを使うことで、負荷パターン変動も反映してくれます。
フルームの100TSSも、自分の100TSSも同じ苦しさ(負担感)となります。回復力は全然違うでしょうけど(笑)
③ATL(Accure Training Load、Fatigue)
ハードなトレーニングをすれば、当然疲れます。
その「疲労度合い(Fatigue)」を示すのがATL(Acute Training Load)で、毎日のTSSの累積値です。
しかし、昨日のトレーニングの疲労は残っていますが、1か月前のトレーニングの疲労はもう抜けているでしょう。
そこで、「最近の疲労は重めに評価、昔の疲労は軽めに評価」するために、累積対象期間を1週間に絞り、かつ、指数加重移動平均にしているのがミソです。
④CTL(Chronic Training Load、Fitness)
ATLの6週間版(42日)です。
6週間前まで遡って毎日のTSSを、指数加重しながら積算することで、「長期的(Chronic=慢性的)なトレーニング量」を示します。
「トレーニングすれば強くなるであろう」ということで、CTLが練習量、ひいては強さ(Fitness)を示しています。
⑤TSB(Training Stress Balance、Form)
練習をすれば強くなりますが(CTL)、同時に疲労もします(ATL)。
レースなどの本番には、「強くて疲労していない状態」が望ましいのですが、それを数値化したのがTSBで、計算はウルトラ簡単でTSB = CTL – ATL。
マイナスなら疲労、プラスなら疲労が抜けています。
⑤PMC(Performance Management Chart)
TSS、ATL、CTL、TSBを一目でわかるようにしたグラフ(チャート)。
まぁ、本当に、グラフにしただけです(笑)
TSBを-20くらいに抑えながら、長期的にはCTLを上げ続けるのが良いそうです。
去年のPMC。ヤビツにめがけてCTLを上げていく予定が・・・。
PMCを無料で描こう!
上の⑤で書いたように、要はPMCを描けばすべて見えるのですが、そうは問屋が卸しません(死語?)
TSSについては、ZWIFT、GARMIN Connect、PIONEER CycloShpere、STRAVAなどのサービスのほか、サイコン単体でも表示してくれます。
しかし、どういうわけかATLやCTL、TSBについてはTrainingPeaks(有料版)でしかできません(と、BiCYCLE CLUBに書いてありました)
有料会員でしかできないため、昨年はPMCのためだけに、月1000円を支払って有料会員となっていました。
昨年の4月29日、長年の夢がかなってヤビツ40分切りを達成できました。
今年も2月に入ってしまい、2019年のヤビツ・ハイシーズンまで3か月を切っています。
昨年は思い付きで日々の練習をしていましたが、今年はTrainingPeaksというサービスで目標(レース・イベント等)に向けたトレーニングプランを構築することができます。
昨年末に思いついてプランを立ててみたのですが、予想通り、順調に目標未達状態が・・・(>o<)
しかし、ひょんなことから、GoldenCheetahというフリーウェアでもPMCの表示ができるということを知りました。
GoldenCheetahというのは、バイク用のトレーニング管理ソフト。
フリーとは思えないくらい超高度なのですが、反面、とっつきにくいのが正直な感想。
GoldenCheetah。高度過ぎるのか、難しそうです・・・。
実はGoldenCheetahでPMCを描けるというのは以前から知っていたのですが、手動で走行データをサイコン等からアップロードしてやる必要があり、その手間が面倒ですぐにやめてしまいました。
しかし、バージョン3.5からSTRAVAと自動連携できるようになったとの情報を得て、さっそく試してみました。
家に帰ると、勝手にCycloSphereにアップされ、STAVA経由でGoldenCheetahに転送されてこうなるまで、全部自動。すごい!
自分のSTRAVAアカウントを1回だけ認証作業してあげれば、あとは、STRAVAにデータが来るたびに自動連携してくれます。
我が家では、単身赴任先(ローラー台)、自宅(屋外走行)でこんなデータの流れとなっています。
- 自宅(屋外走行、LOOK号)
- サイコン(CA600)→CycloSphere→STRAVA→GoldenCheetah→PMC
- 単身赴任先(室内走行、RHC号)
- サイコン(fenix 5s)→GARMIN Connect→STRAVA→GoldenCheetah→PMC
結局、STRAVAが各種トレーニングデータのハブ的な位置づけになっています。(で、STRAVA自体は全く使っていませんが・・・。すまぬ)
走り終わってサイコン(CA600、fenix 5s)を止めるだけで、勝手にSTRAVAまでアップロードされ、GoldenCheetahを起動すればすぐにPMCが見られます。
素晴らしい!
無料への旅は続くよ、どこまでも
GoldenCheetahを使うことで無料でPMCを見ることができるようになりました。
TrainingPeaksも解約したので、あと5年もすれば、S-Worksあたりが買える計算です(本当か?)
・・・が、やっぱり、GoldenCheetahはあまりにも高度過ぎて、なんとも、とっつき難い感がぬぐえません。
なんか、すごそうなんだけど、よくわからないのです・・・(T T)
そこで、さらに簡単な方法を編み出してみましたので、次回紹介しましょう。
まぁ、そこまで引っ張るほどの話ではないですが、あまりに長くなってしまったので・・・。
shiroさん
さては・・・あれですね・・・
次回楽しみにしています!