自転車好き,自転車バカにはある程度共通の傾向があることは,うすうす気が付いてはいました。
本書は,自転車好き(著者はランドナー好き)のおじさん達に共通する傾向,というか「症状」を書いた本で,どの章を読んでも,「あぁ,やはり,おいらは病気だったのか・・・」と妙に納得してしまいます。我が身に思い当たる症状ばかりです(笑)
自転車好きの人に共通する現象として,どうも「やり過ぎてしまう」という現象(というか症状?)があります。
本書では,著者と友人達が繰り広げる様々なやり過ぎ現象が書かれています。いつの間にやら自転車が10台を超えてしまったり,ついにオーダー車まで作ったり,しまいには自分で溶接してフレームを作る強者まで登場したりします。また,友人宅まで100km近くもあるのに,気軽に自転車で来たりする人とか。
おいらは,10台以上の自転車を所有するのは財力的に無理(涙)なのですが,遠くまで行くのは比較的簡単にやってしまいます。
別に,「よっしゃぁ~ 遠くまで行くでぇ~!」と気合いを入れるわけではないのですが,ごく普通に70kmくらいはひょいひょいとLGS SIXででかけてしまい,周りの人に驚かれてしまいます。
著者は自転車の面白いところは,あくまでも人力なのにスピードも航続距離も大幅にアップする点,つまり,「自転車=増幅装置」というところにあるのではないか,と分析しています。
思わず,「がってんがってん」してしまいました。まさにそう思います。おいらは,数年前までモーターサイクルにはまっていましたが,今ではこの増幅感(?)がたまらなくて,すっかり自転車バカになってしまいました。
また,本書の後半では,自転車に近い趣味として,カメラ,モーターサイクル,電車をあげて紹介しています。
これまた,おいらの周りの人(もちろん,おいらも含む)と同じなのです。電車好き,は残念ながら居ないのですが,みんな,自転車+カメラ+モーターサイクルをセットで趣味にしています(または過去形)。単なる機械好きじゃん,という噂しもありますが・・・。
この後半部分は,「自転車の本じゃないじゃん!」と思われてしまう人もいるかもしれませんが,典型的な機械好きなおいらとしては,とっても面白く読むことができました。
ノウハウや技術解説は全然無く,技術的にはなんの役にも立たない本(失礼)ですが,これから永~く自転車趣味を続けて行くには,とても参考になり,面白い本でした。
(^^)