チューブラーの救世主? パンク予防のシーラント剤です。おいらは,NoTubesを使用。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
おいらは,2年半前の富士山死の行軍でのパンク以来,連続29ヶ月無パンク記録を更新中です。
しかし,パンクする・しないは,「運」にも左右されるため,どんなに注意して走っていても,パンクするときはするものです。
レイノルズMV32T導入を機にチューブラー生活に入ったおいら。出先でのパンク修理対応はどうしていいのか,まったく五里霧中なのですが,とりあえず,パンク対策大綱(オーバー?)をまとめてみました。
チューブラーとクリンチャー(とチューブレス)では何が違うの?
チューブラータイヤの接着を,セメントではなくテープ(TTP-1)でやっているという前提で話を進めます。
まず,チューブラータイヤでのパンク対応は,クリンチャーやチューブレスと何が違うのか,超初心者ながらも列挙してみました。
基本的に「タイヤ丸ごと交換」となる
クリンチャーであればチューブだけの交換で済むし,チューブレスも新たにチューブを入れればとりあえず走れるようになります。
しかし,チューブラーの場合は,タイヤとチューブが一体モノですから,パンクしたときには丸ごと交換となります。
よく調べてみると,チューブラーもタイヤの縫合箇所をばらし,内部のチューブを引っ張りだしてパッチ修理することも不可能ではないことが分かりました。
しかし,べらぼうな手間と集中力(と時間)を要するため,出先でこの方法でのパンク修理は事実上不可能です。
やはり,タイヤ丸ごと交換が一般的のようです。
ただ,こう書いてしまうとデメリットのように感じてしまいますが,「タイヤ交換後は完全に新品♪」という大きなメリットがあります。
クリンチャーでありがちな,パンク原因(異物,リムテープ不良等)を除去しきれないで修理完了→2連発でパンク,という悲劇は起こらないというメリットにもなっています。
タイヤが簡単に外せないことが多い(らしい)
クリンチャーやチューブレスと違い,チューブラーはホイール(リム)に「タイヤを固定する機能・能力」はありません。
ツルーんとしたリムに,丸いタイヤが乗っているだけです。
これでは危なくて走ることができませんから,接着剤や両面テープでリムにタイヤを固定する必要があり,おいらは両面テープ(TTP-1)を使っています。
出先での修理に備え,タイヤ1本(約2m)分のテープを小分けして持って行きます。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
しかし,その目的・用途からして分かるように,接着力はきわめて強力。ちっとやそっとじゃ剥がれません。
タイヤを外すときは,タイヤレバーを使ってこじるみたいですが,最悪の場合,テープがちぎれながらもリム側に残ってしまうことがあるようです。
こうなると,リム側に残ったテープの残骸をきれいに除去するという別の作業が発生しますし,勢いよくやりすぎると,カーボン繊維がばらけてしまう,という恐ろしい二次災害に発展することまであるようです(怖)
というわけで,パンク時に限らず,「タイヤを外すのが簡単ではない」というのがチューブラーの特徴の一つのようです。
※まぁ,冒頭に登場した富士山死の行軍の時のパンク修理では,クリンチャータイヤを外すのに1時間もかかっているので,大変さは同じかもしれませんが・・・(笑)
破裂(バースト)しない,しにくい
タイヤの内部にチューブがしっかりと縫い込んであるため,小さな穴があいた場合は,小さな穴のままでいてくれる可能性が高いようです(チューブレスも同じ理由で,基本的にはスローパンクチャーですね)。
クリンチャーの場合は,タイヤとチューブは完全に別物ですから,たいていの場合はチューブの穴は一気に拡大して,「ズバーン!」と逝ってしまいます。
チューブラーの場合は,前述のように,タイヤとリムは強力に接着してありますから,どんなにパンクしてもリムにタイヤが残るという保険もあり,これもまたありがたいことです。
逆に,パンクしていないのに外れてしまう(セメント劣化?)という恐ろしい事件も起こりえますが・・・(2007年のベロキのように)
「シーラント」という秘密兵器がある
どういう物質なのか分からないのですが,タイヤ(=チューブ)内部に入れておくと,微少な穴によるパンクであれば自動的に塞いでしまうという,魔法のケミカルがあります。
おいらは,NoTubesというシーラント剤を購入。1本630円でした。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
もともとはチューブレス用なのですが,チューブラーでも同じように使用できるようです。
クリンチャーの場合は,前述のようにチューブがあっと言う間に破裂してしまうことが多いので,この手のケミカルの出番はありません。
常日頃からシーラント剤を注入しておいてもいいですし,パンクしてから注入しても,同じように穴を塞いでくれるようです。
ただ,シーラント剤によるパンク修理・回避は100%ではなく,失敗すると,路上に大量の白いケミカルをぶちまけるだけになることもある模様です。
(この辺は,3姉妹パパさんのブログに詳しく載っていました)
Shiro家のパンク対策大綱
「Shiro家」といっても,おいらだけですし,MV32Tを履いているときだけの話です(笑)。
普段はSHAMAL+FUSION3ですから,チューブを入れるだけです。
で,MV32Tを履いて出かけるときのパンク修理方針を考えてみました。
まず,MV32Tは完全に山登り決戦用と決め込んでいるので,100kmを越えるようなツーリングや普段の鎌倉一周ポタリングなどでは使用しません。
出番はヤビツTTと富士ヒルクライムくらいです。
これを前提にパンク対策を考えてみました。
【案1】何もしない
実に男らしい!(笑)
パンクしたら,潔く切腹。侍のようなパンク対策方針です。
まぁ,ヤビツなら押して下山すればいいのですが(最長でも10kmしかないわけだし),富士ヒルクライムではこの作戦はしんどい。
前日泊も含めて万単位でお金を使っておきながら,「パンクしたから,潔く帰ってきたゼ♪」が許されるほど,Shiro妻は優しくないでしょう。本当に切腹させられかねません(笑)
本当は侍っぽくいきたいところですが,もう少し,保険をかけた対策にしないとまずそうです。
【案2】シーラント剤にすべてを託す
これには2種類あります。
最初からシーラント剤を注入しておく案と,パンクしてから注入する案です。
最初から入れておくとなると,タイヤ1輪あたり,シーラント剤は30ccほど注入する必要があります。つまり,前後輪で60cc入れておくことになり,重量増加がちょっと気になります。
一方,パンク後に入れるとなれば,もっと少なくても対応できそうです(そもそも1輪ですし)。しかし,パンク→バルブコア取り外し→薬剤注入→ポンピング,となると15分くらいはかかってしまいそうな感じです。
まとめると,こんな感じです。
最初から注入 | パンク後注入 | |
---|---|---|
必要量 | 30cc×2 | 30cc |
微小パンク対応 | パンクしないで走り続けられる | パンク穴探査→薬剤注入 →エア注入で15分はロスする |
重量増加 | 回転部であるタイヤに60gも(!) | ツール缶に30gだけ |
結局,「重量」を取るか,「時間」を取るかの問題のようです。
しかし,よくよく考えてみると,タイヤに注入したシーリング剤は「液体」の状態で留まっています。
つまり,タイヤ内でリムと一緒に回転しているわけではありませんから,よく言う,「リム重量」には影響を及ぼさないのではないでしょうか(または,影響が小さい)。リムや車体が60g重くなるだけ,と思えばそんなに気になりません。
というわけで,「シーラント剤に頼るなら最初から入れておく」という方針になりました。
この方式(シーラント剤事前注入+予備タイヤ)で行くことに一時は決めたのですが,EXEさんから,「シーラント剤は劣化して硬化してしまうことがある。しかも半年で・・・」という恐ろしいコメントいただきました。
MV32T ULは決戦でしか使わないので,ごく稀にしか使用しません。おそらくタイヤは大変長持ちする模様。となると,タイヤの寿命より先にシーラント剤の寿命が来てしまう可能性が高くなります。また,めったに回さないため,偏ったまま固まってしまう恐れすらあります。
これはいかんです。
MV32T ULはスプロケも外し,もう倉庫に片付けてしまっていますが,幸い,まだシーラント剤は注入していません。
MV32T ULの出番は,3月or4月ごろのヤビツTT再開までありませんから,それまで,もうちょっと考えてみることにします(^^)
【案3】やっぱり,交換タイヤを持っていく
最初に書きましたが,チューブラーのパンク修理は,基本的には「タイヤ丸ごと交換」です。
なので,交換用のタイヤを持っていくことになります。
こんな感じで予備タイヤを持っていきます。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8
ただ,ツーリングならまだしも,タイムを競うヤビツTTやFHCで,タイヤを背負っていくのはどうなんでしょう?
悩ましいところです・・・。
よ~~やく決定!
悩みに悩みましたが,ようやく,決まりました。
Shiro家パンク対策大綱は,【案2】+【案3】になりました!
- シーラント剤を最初からタイヤに入れておく
- 交換用タイヤを持っていく(レバーやテープなども一式)
これだけ長々書きましたが,昔ながらのパンク対応に,「シーラント剤」の保険をもう1個かけただけです。
せっかく出たFHCなんかで,シーラント剤で防げないパンクに遭遇したときのことを考えると,やっぱり,予備タイヤは持っていかざるを得ないということで,この案になりました。
本当は,献身的なアシストや,おいら専用のニュートラルカーが付いていてくれるとうれしいのですが,そっちのほうが膨大な費用になりそうなので断念(笑)
パンク修理のために持ち運ぶ物品は,下記のとおり。
- ポンプ(TOPEAK マイクロロケット マスターブラスターAL)
- 予備タイヤ(Vittoria STRADA)
- タイヤレバー×2
- リムテープ(TTP-1)×1m
- バルブエクステンダー(TOPEAK プレスタバルブエクステンダー )
チューブラータイヤ修理セット。右端はシーラント剤なので,実際にはタイヤに入れてしまいます。
Nikon D70 + Nikkor 35mm F2D
これは普段の,チューブレスタイヤ修理セット。予備チューブ+パッチキットまで持っていっています。
Nikon D70 + Nikkor 35mm F2D
品目数は,チューブラーのときとあまり変わらないのですが,予備タイヤが重たい。
チューブラーの【案2】+【案3】は合計で420g+シーラント60g=480g。チューブレスの方は石鹸水込みで220gですから,ほぼ2倍です。
もんのすごい重さですが,朝にでかいう○こをして走れば帳消しです(いや,それじゃ,軽量ホイール自体も意味が・・・)。
ただ,ヤビツのときは,距離も短いので【案2】だけという選択肢も考えています。悩みは尽きないにゃ~。
長文,お付き合いありがとうございました!
おしまい(^^)
- 【2011.2.11追記】
- EXEさんのご意見により,シーラント剤(NoTubes)の事前注入に黄色信号が! MV32T ULを本気で使い始めるであろう3月まで,もう少し悩んでみることにしました。
>梅本誠司さん
実は「ご指導」と言えるほど,
チューブラーの経験が無いのでなんともかんとも・・・。
今回,カーボンホイール導入に伴うチューブラーが初なんです。
おいらのVELOFLEXのRecordは,猛烈にエア漏れが激しいです。
今度グラフでも作ろうかと思っているのですが,
3日もすればペッちゃんこになっています。
ただ,エアを入れればいつでも満タンになってくれます。
漏れて使えなくなる,というのはなんなんでしょうね?
乗ってないのにダメになるというのは,
バルブ近辺とか,そういうところの破損でしょうか・・・?
あんまりお役に立てずにすいませんです。