フォトポタ電子工作部、ついにCADに手を出す

最近のフォトポタ電子工作部の様子。いったい何を・・・?

最近のフォトポタ電子工作部の様子。いったい何を・・・?

先日、格安ヒーターをインテリジェント化した、フォトポタ電子工作部

次なる製品(?)として、サカナ・カメの水槽制御装置を作ろうと準備しております。

前回は図面もろくに書かずにやってしまって、最後のケース加工でてこずったため、今回はちゃんと、サラリーマンらしくパワポで描こうとしたのですが・・・。



真面目に図面を書こう!

今回作ろうとしているのは、我が家のリビングにある、サカナ水槽&カメ水槽の各種制御装置

  • 照明のタイマー制御
  • エアーポンプのタイマー制御
  • CO2添加装置のタイマー制御
  • ヒーターの空焚き防止制御
  • フィルターの空運転防止制御
  • 冷却ファンの温度制御

こんなことを、ワンボードマイコン(Raspberry Pi)を中心に作ろうとしています。

回路図の方はそんなに難しくないので、簡単に手書きで描いてみました(実際は各種LED回路や運転切替SWなどが面倒ですが・・・)

精密な回路図。完璧だ。

精密な回路図。完璧だ。

内蔵プログラムも数百行程度の短いもので簡単にできそうだし、後からどうにでも編集できるのですが、一番の難関は全体を収めるケースの作成。

前回は、図面もなしにアクリルケースに穴あけを行ったせいで、とても精度の低いモノができてしまい、いまだに心のトラウマになっております(オーバーな)

なので、今回は、まずはちゃんとしたケースを作るところ、いつもとは逆の手順から作ってみることにしました。

現物合わせで線引いて、適当な作業・・・。

現物合わせで線引いて、適当な作業・・・。

SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G

真面目に図面を書こう!

使うケースは決まっていて、タカチというメーカーの「YM150」という、横150mm×高さ40mm×奥行90mmの小さなアルミケース。

この中に、結構多くの部品を押し込むことになります。

  • マイコン(Raspberry Pi Zero)
  • 操作スイッチ(自動・手動)×6個
  • 動作表示LED×12個
  • AC回路制御SSR×8個
  • A/Dコンバータ、NORなどのゲートIC数個
  • 各種センサー用コネクタ×4個
8回路のSSR(1000円)。これが結構でかくて、横幅140mmもある。

8回路のSSR(1000円)。これが結構でかくて、横幅140mmもある。

SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G

事前に試してみると結構な密度になりそうなので、一度、ちゃんと立体的に図面を描くことにしました。

と言ってもCADを使えるわけではないので、サラリーマンの秘密兵器、パワーポイントで描いてみました(いつもコレだ)。

レイヤーも採寸機能もないのに、ひたすらオートシェイプを並べ続けて描いたのがコレ。

制御装置全体図。まさかのパワポで(^^;

制御装置全体図。まさかのパワポで
寸法線の入れ方がいかにも素人っぽい(^^;

おぉ、いかにも「図面」っぽいよ!

まさか、これがパワーポイントで描いたとは、ビル・ゲイツもびっくりだと思います。

早速、この図面をもとにアルミケース加工を始めようとしたのですが・・・、致命的なミスが発覚!

ケースの横幅を150mmで描いていたのですが、よく考えたらこれは外寸であって、内寸は146mmしかないことが判明!

どび~ん、描き直しかよ・・・。

ド素人なのに、無理やり3D-CADに挑戦!

CADだったら、部品寸法が変わったらその数字を書き込むだけで、ちゃんと部品寸法が変わってくれると思います(使ったことないけど)

しかし、パワポでこんなに複雑にシェイプを書きまくった上にグループ化までやっている図に対して、「全体を4mm詰めてほしいんだよね」と言われても、どこをどうしたいいのか・・・。

途方に暮れること3日(うそ)、修正はあきらめて、CADで描いてみることにしました。

選んだのは、個人利用(やスタートアップ企業)では無償利用ができる、Autodesk社の「Fusion 360」。

初めて聞くCADですが、なんだか格好よさそうだし、なんたって無料ですから、これで行きましょう。

しかし、3Dどころか、2DのCADすら使ったことが無いわけですから、あまりにも独特なインターフェースが全く分かりません。

適当に箱や丸を書いて、適当にスイスイ~っと配置すればいいのかと思ったのですが、平面を選んで、部品を書いて、寸法を指定して、幾何拘束をかけて、3次元化して、ジョイントして・・・、めちゃくちゃに難しいです。

自転車の運転と、飛行機の運転くらい違います(おぉ、ちょうど2Dと3Dの乗り物だ)

しょうがないので入門書を買って、土日いっぱい勉強して(外走れよ・・・)、なんとか、所望する絵がおおよそ描けるようになってきました。

まずは、土台となるゴム足から。無駄に凝った作りにしてしまった・・・

まずは、土台となるゴム足から。無駄に凝った作りにしてしまった・・・

可変抵抗器メーカーの図面(→)から、3Dモデルを作る(←)

可変抵抗器メーカーの図面(→)から、3Dモデルを作る(←)

慣れてくると、これほど便利なものはないですね。

部品メーカーのデータシートで寸法を入手するか、自分でノギスで測るかして、使用予定の部品たちを3次元化していきます。

で、これらをケースの絵の中に押し込んでいくのですが、本当にモノを作る時のように、ケースに穴をあけて、そこの部品を嵌めこんで、という手順でやっていくのがとても楽しい(^^)

ケースの穴あけの状況。ここから採寸付きの図面も起こせる。

ケースの穴あけの状況。ここから採寸付きの図面も起こせる。

全部の部品を押し込んでみる。なんとかは入り切りそう。

全部の部品を押し込んでみる。なんとか入りそう。

電源入力、出力、LED、リセットボタンなどがひしめく。クリアランスはぎりぎりか?

電源入力、出力、LED、リセットボタンなどがひしめく。クリアランスはぎりぎりか?

カットモデルも1クリックで。いや、3クリックくらいだったカモ。

カットモデルも1クリックで。いや、3クリックくらいだったカモ。

出来上がった図は、3次元的にぐるぐる回したり、カットモデルも簡単にできるので、あらゆる部分で接触が無いことを事前に把握することができます。

あまりに楽しいので、「モノ作らなくてもいいや、図面だけで満足♪」と本末転倒になりかけるくらい面白いです(笑)

つづく

油断していたら、「DC電源ユニット」を内蔵することをすっかり忘れていました・・・。

しょうがないので、手元にあった、iPhoneの充電器(古き良き時代のやつ)を入れることにして、とりあえず作図してみました。

手元のiPhone充電器をノギスで測って再現。こんな感じ?

手元のiPhone充電器をノギスで測って再現。こんな感じ?

げっ、意外とデカい。もうちっと配置を練らねば。

げっ、意外とデカい。もうちっと配置を練らねば。

が、予想以上に大きいんですね、iPhone充電器。

うまく入れられるよう、試行錯誤中です。あ~楽しい。

つづく・・・

にほんブログ村 自転車ブログ ロードバイクへ
 
記事下用336×280
記事下用336×280
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

パーツ紹介記事(一覧比較)

おかいもの情報



木工作業が題材という変わったCAD本

コメント

  1. 名前:通りすがりのトライク乗り 投稿日:2021/02/20(土) 01:07:31 ID:650487c3d 返信

    3Dモデリングそのものが楽しくなる気持ちは良く分かります(笑
    トライクには「普通の自転車用のライト」などの小物が「普通に」積めず、マウントをどうするか悩んで市販のマウントやアダプターを何段も重ねて使っていましたが、3Dプリントで標準のマウントを置き換える形で自作マウントを作ってスマートにマウント出来るようになりました。

    • 名前:Shiro 投稿日:2021/02/20(土) 01:27:33 ID:fd33fec97 返信

      分かっていただけますか!(笑

      これから、ケースを変更したり、パーツを変えたのですが、それに伴いモデリング作業が増えて、うれしい日々です。
      いつまでたっても、実物の工作に入れません(^^)

      最近では、まったく意味なく、ヒートシンクなんかモデリングしています。
      工作検討する上では単なる直方体でいいのですが、もはや、モデリングのために工作やっているような、本末転倒感が漂っています。

      これで、3Dプリンタで実物ができちゃったら、もう病みつきになりますね。
      そんなにお高いものではなくなってきていますし、いつかは・・・!

      いいなぁ、3Dプリンタ(^^)

      • 名前:通りすがりのトライク乗り 投稿日:2021/03/08(月) 21:09:24 ID:2464c3aa9 返信

        私はDMM.makeの3Dプリントサービスを使っています。モデリングや3Dプリンタの使い方を勉強するのではなく、「使えるモノを用意する」ことが目的でしたので。
        最初のうちは。
        今はモデリングが楽しくて、明らかに出力しないであろうものもモデリングしまくって、あっという間に編集可能な10個に達してしまいますが。

        • 名前:Shiro 投稿日:2021/03/13(土) 14:25:35 ID:db3279dbf 返信

          こちら、実際に作り始めていますが、やはり、事物となると色々問題が起きたりして、いまだに完成になっておりません。

          CAD、回路図、電子工作、ケース加工、プログラミング。
          あまりにも多岐にわたり過ぎてる気がするなぁ・・・。

          3Dプリントのように、ケースだけでも誰か作ってくれないかなぁ~(^^;

          • 名前:通りすがりのトライク乗り 投稿日:2021/03/13(土) 22:04:22 ID:5b0f8cf93

            記事中の画像を見てすぐに配線の体積が設計に入っているのかなと心配はしていましたが、その辺りでしょうか。
            ケースを変更されたということで今お使いのケースが分かりませんが、ミツミというサイトでタカチケースの加工ができるようです。フチから10mmは加工不可と自由度は高くないし、20mmの丸穴が350円、キー溝付き穴あけが500円程度とソコソコするようです。
            内部が空洞の「ケース」は部品の体積に対して容積が非常に大きいので、3Dプリントサービスを使うと割高になってしまいますし、150mmにもなると反りも出るのでケース作りにはあまり向いてなさそうです。

          • 名前:Shiro 投稿日:2021/03/15(月) 19:01:32 ID:c9ff55e32

            ケース加工サービスなんてあるのですね。
            ・・・が、高い~!ですねえ。

            今回はアルミ2mmでしたが、ドリル・リーマ・ニブラ・ヤスリでなんとかなりました。
            ヤスリは10万往復くらいした気がしますが・・・。

            ケースの変更は別の理由がきっかけです。

            温度設定用のボリュームを付けるべきところ、設計段階から忘れていました。
            ソフトで設定(リモートログインでもいい)可能といえばそうなのですが、せっかくハードウェアを作っているので、ボリューム(VR)で設定したいところです。

            それを忘れて配置&加工を始めてしまったので、残念ながら失敗作に。

            そこで、もう1回同じタカチ(YM150)を買おうと思ったのですが、Amazonで格好いいタカチのケース(HIT18-6-13SS)が格安(6000円→3500円)で売っていたので、そちらに変更した次第です。

            実際に内部に押し込めようとすると、おっしゃる通り配線関係が大変。

            AC周りはAWG18とかなり太めにしていて、その分のスペースを用意していたので大丈夫でしたが、細線関係がかなり苦労しました。

            外れると大変なので、今回はすべてXHコネクタで接続しましたが、20個くらいでしょうか、くたくたでした。
            大き目な箱に変更しておいて正解でした。

            ほぼ完成してからも、サージ対策でバリスタやパスコンを追加したり、ラズパイのドライブ能力不足(16mmしかない)のためにトランジスタ駆動に変えたり、悩みが尽きませんでしたが、昨日の夜から安定稼働をするようになりました。

            指定した時刻に、カチカチと熱帯魚水槽のライトやポンプなどが作動し、定期的にスマホに「ちゃんと動いてまっせ」というメールも届きます(^^)

            すっかり、電子工作日記になりつつありますが、近日中に紹介してみますので、ご意見お願いします!!

  2. 名前:_toshi 投稿日:2021/02/17(水) 19:19:32 ID:549088a0b 返信

    Shiroさん:

    しかし何でも器用に熟しますね、さすがです。

    私も仕事ではCATIAやXVLをイジる事が有るのですが、老眼ゆえ非常に厳しい処もあります。(もう出来るなら扱いたくない、後輩よ、早く肩代わりしてくれ~)

    P.S. GIOS PULMINOを友人からもらったのでレストア、フレーム以外は全部交換して完成させました、大事に乗ろうっと。

    • 名前:Shiro 投稿日:2021/02/17(水) 23:03:52 ID:37ae6122a 返信

      実は、仕事では全くつかえず、部下が書いた図面を印刷することすらできないです・・・(AutoCADかな)
      今まで10年以上やるチャンス(というか義務?)があったのに、ずっとやらずに誰かにやってもらっていました。

      が、自分の遊びとなると猛勉強でなんとかなるもんですね(←なんとかした方がいい)

      ミニベロ、意外といいですよね。
      うちのルイガノ号も、簡単に車に積んで持ち歩いています。すごくいいです。
      フレーム以外全部交換ってのもすごいですねぇ・・・。

      • 名前:_toshi 投稿日:2021/02/18(木) 14:17:46 ID:2f24eecf0 返信

        Shiroさん:

        スモールホイールは運転に少し癖が有り慣れが必要ですね。
        実はこのPULMINO、5年前に友人から「なにか便利に使える自転車を教えて」と頼まれた時に紹介して買わせた物なのです。
        便利に乗っていたようですが、去年に「腰を痛めて乗れなくなったので引き取って欲しい」と言って来たので引き取りました。
        無事故車でしたが、雨にあたっていたようでフレームに錆びこそないもののアルミは白くくすんでしまっていて少し磨いた程度では光を取り戻す事は有りませんでした。
        フレームは磨いたらキレイに光ったのでレストアを決意し、ヘッドセットまですべての部品を交換しました。
        ホイールは20inの完組で気に入るのが無かったので、久しぶりに手組しました。
        もう700Cでは手組するメリットは無いので手持ち全部が完組ですが、かなり久しぶりでも身体で覚えた事は忘れていなくてキチンと組めました。
        現行SHIMANOハブを使いたかったので、32H、3クロスのイタリアン組です。
        もう組みあがって試走はしましたが、あとは乗りながらポジション、ワイヤーリング、変速の調子を詰めていこうと思っています。

        あ、STIはShiro Total Integration では?

        • 名前:Shiro 投稿日:2021/02/20(土) 01:24:08 ID:fd33fec97 返信

          そう、慣性は働かないし、直進性はイマイチだし、乗りこなしはなかなか難しいですよね。
          自分も3年近く乗っていますが、下りは怖くてとても30km/h出せません(^^;

          で、驚いたのが、20インチで手組されたのですか!すごいですね!!

          確かにあんまり選択肢がないんですよね、20インチ。
          自分のはディスクだったりするので、ほとんどないです。

          あの小さなサイズに32H、スポークがギューギューで大変じゃないですか?
          いつも、エアーを入れるときにポンプヘッドの操作にてこずります。

          でも、こうやって、小さいながらもちゃんと走れる自転車をいじり倒すの、楽しいですよねぇ。
          シロ総合統合。もはや何がなんやら(笑

          • 名前:_toshi 投稿日:2021/02/20(土) 18:53:19 ID:ef7bb41ff

            20inは小さい分、リムの剛性が高いので組むのは楽です。
            で、24hで充分だったのですが、今のSHIMANOのロードハブだと32h以下の物はDURAACEのみ、ハブだけで自転車より高額となってしまうので現実的ではなく仕方なく32hに。
            確かにスポーク密度は高いですが、リムブレーキなので余裕です。
            今日は暖かかったのでポジション、ワイヤリング、変速を決めましたよ。
            大事に乗りますわ。

          • 名前:Shiro 投稿日:2021/02/23(火) 22:59:45 ID:6662f25e6

            あ、なるほど、確かに小さいから頑丈なんですね。

            自分のも、どう見てもゆがむようには見えず、ただひたすら頑丈なホイールという感じです。

            今日もチビ自転車で近所を散歩しましたが、乗り始めると楽しいんですよね。
            あかん、どんどんロードが遠のいていく~。

  3. 名前:ヘリコッピ 投稿日:2021/02/16(火) 22:25:43 ID:294b44fd9 返信

    こんにちは。
    ケースはシートメタルですか?私はライノセラスという3DCADから始めましたがフュージョンのほうが面白味があるというかわかりやすかったです。とはいえ結構時間がかかりましたが。短期間でフュージョンここまでできるってすごいですね。

    • 名前:Shiro 投稿日:2021/02/17(水) 23:00:21 ID:37ae6122a 返信

      そう、その「シートメタル」というのがすごく興味があります!

      なんとなく名称から想像するに、鉄板のような物体を造形して、それを折り曲げる感じでしょうか?
      買った参考書が、なぜかCADで「木工」なので、そういうテーマ・作業が載ってなく、板を作って削って合体、みたいな作業の繰り返しです。

      なので、今回のアルミケースも、「鉄板」じゃなくて、「アルミのインゴット」を削り出して作った感じです。
      実際の工業製品ではありえない作りです(99%が削りカスに、笑)

      なれるとすごく面白いですね、3D。癖になりそうです(^^)

  4. 名前:sramred 投稿日:2021/02/16(火) 21:02:42 ID:e77941aa0 返信

    装置の名前はSTIにしましょうwww

    • 名前:Shiro 投稿日:2021/02/17(水) 22:57:37 ID:37ae6122a 返信

      なぜにSTI!?
      Shimano Total Integrationでしょうか。
      これも意味不明な造語ですよねぇ・・・。
      シマノの総合的な融合?(^^;

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


Warning: file_get_contents(index.php): failed to open stream: No such file or directory in /home/garneau/www/wp/wp-includes/plugin.php on line 423