ウォルター・アイザックソン『INNOVATORS』I / II

2冊セットで初めてわかる、カバーデザインもかっこいい!

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経済学や生命(特に進化やウイルス関係が昔から大好きです。時期的にどうかと思いますが・・・)の書籍を読むのが好きですが、それらと同じくらい、計算機の歴史関係の本もよく読みます。

先日も『IT全史』を紹介しましたが、もっともっと、計算機の発展に関わった個人に強く焦点を当てた歴史本、『INNOVATORS I/II』の紹介です。

やっぱり、計算機歴史は面白いなぁ・・(^^)



INNOVATORS(I、II)

INNOVATORS』は、計算機の短い歴史の中で、個人やチームがどのように考えて何を成し遂げてきたのか、タイトル通り、イノベーター達に焦点を当ています。

夢見がちな一発屋、電子回路マニア、なんでも起業家、単なる天才、ウルトラ楽天家、山師、もういろんな人たちが登場してきますし、黎明期のスタートアップ企業の中でどのような葛藤や戦いがあったのかなど、泥臭い話がたくさん出てきます。

計算機の原理や進化についてはあまり語られていませんが、その分、人間の歴史として楽しく読むことができます。

計算機の黎明期にはかなり破天荒な人が多く、みんなが知ってる有名人もほとんど出てきます。

アラン・ケイ(ダイナブックのおじさん)
  • 「予算ってなんだ?」。新プロジェクトを進める際に上層部に対して
  • 未来を予言する最善の方法は、自らそれを創り出すことだ(これは有名)
ビル・ゲイツ(Microsoft)
  • 「30歳までに1万ドル稼いでやる」(実際には3億5000万ドル稼いでしまった)
  • 現在のスマホの400万分の1のメモリにBASICを実装して会社を興す
  • 西和彦(MSの副社長、のちのASCII社長)もちょっとだけ登場
スティーブ・ジョブス(林檎のおじさん)
  • XEROXのパロアルト研究所でMacのアイデアを盗み、それをビルゲイツに盗まれる
  • 「マクロソフトには美的感覚が無いんだ。足りないんじゃないんだ、無いんだ」(確かに、笑)
シリコンバレーのお兄さんたち
ラリー・ペイジ&セルゲイ・ブリン(Google)、ジェリー・ヤン&デビッド・ファイロ(Yahoo!)などなど、みんなスタンフォードでとにかく起業優先の面白い大学。

計算機の歴史偉人たちの楽しいエピソードが満載で、なぜかII巻から読み始めてますが、II巻だけで約100人の偉人が登場します。

それこそ、スティーブ・ジョブス(個人的にはあまり好きではないけど)のような超有名人も出てきますが、同じAppleのウォズニアック(マイコンマニア)やビル・アトキンソン(たった一人でQuickDrawのを作った天才プログラマ!)が登場したので驚きでしたし、とても嬉しかったです。

また、最終章では未来も見据えてAI(人工知能)も取り上げており、これまた非常に面白いです。

自が大学にいたころから「あと20年で完成する」と言われ続け、いまだに人間の知能には遠く足元にも及ばないAI。

脳内で行われる炭素ベースの化学反応を、シリコンベースの論理回路で模擬できるはず、と明るい希望を持って始まったAIは、いまだに「ワニはバスケができますか?」のような、馬鹿みたいに簡単な質問にすら答えられない。

脳のリバースエンジニアリングだけでは、脳には到達できないのではないか。脳に並ぶのではなく、脳の補助をしていく、知識の増幅装置としてAIの未来を語っています。

これから、I巻に移行ですが、もっとハード寄りの話が多くなるようで、これまた楽しめそうです。

つづく(^^)

最初にII巻を読み終わってから、I巻を買いました。順番逆でも問題なし。

最初にII巻を読み終わってから、I巻を買いました。順番逆でも問題なし。

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(おまけ)なぜ計算機の歴史本が好きか?

普通、「歴史の本が好き」といえば、戦国時代(や戦国武将)の歴史本を指すのではないかと思います。

自分の場合はその辺には興味がなく、昭和史や計算機関係の歴史が好きです。

情報工学出身ということもありますが、おそらく、「手が届きそうな過去」「自分も参加できたかもしれない過去」という感覚だと思っています。

今からほんの数十年前の出来事ですから、身近に、実感をもって読むことができます。

まぁ、この辺は個人の好き嫌いなので、もっと遠い昔に思いを馳せたい、という人たちの方が主流ではないかな?と思います(^^;

本書ではLINUXのリーナス・トーバルズも出てきますが、彼は学習用OSであるMINIXで勉強して、ここからLINUXを作り始めたとのこと。

もちろん、自分も学生時代はタネンバウムのMINIXを勉強していました。

最近は、GitHubを使い始め、どこでもプログラムを書けるようになってきました(^^)

最近は、GitHubを使い始め、どこでもプログラムを書けるようになってきました(^^)

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学内の検索システム構築に協力したし、研究室メンバーの日記掲示板みたいなものを作ったりもしましたが、GoogleやFacebookにはなれませんでした。

同じような時代に、同じようなことをしていたのに、天才と凡才ではこんなにも違うんだなぁ~、ということを肌で感じ取ることができます(笑)

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こちらはII巻。アランケイから現代まで。


こちらII巻。ラブレス夫人からスタート。

コメント

  1. 名前:sramred 投稿日:2020/07/26(日) 23:12:16 ID:f626134a4 返信

    ◆其の壱
    ウィルスが収束するには3年を要し、収束したとたんに一段と強力な悪性のウィルスが出現するために、リオデジャネイロが人類史上最後の夏のオリンピックとなる。

    ◆其の弐
    西暦2030年までにメタンガス解放を伴ってシベリアの永久凍土が完全に融解することにより海面が10m超上昇して地球上全ての港湾都市が水没し、実質的に人類文明が崩壊・消滅する。故に、
    (1)西暦2045年にはシンギュラリティは実現しない。
    (2)西暦2050年までに海洋中のマイクロプラスチックの重量の合計が全海洋生物の体重の合計を上回る事象も起こらない。
    (3)人類滅亡は今後50年以内よりも相当早くに実現する。

    ◆余談
    自分が大学にいたころに研究室の教授がボロクソにけなしていたAIですが、むしろそうだったからこそ、そちらの道に進んでおけばHABU永世7冠・名誉NHK杯選手権者と手合いができるようなプログラム(AI?)を作れていたかと思うと一生の不覚、痛恨の極みであります。

    • 名前:Shiro 投稿日:2020/07/27(月) 00:37:48 ID:b8fc5f8e2 返信

      お~、幅広いですね。

      コロナに関しては、よく「ワクチンや抗ウイルス薬ができるまでの辛抱だ!」みたいな寝ぼけたことをいう人がいますが、ワクチンも薬もあるインフルは、毎年数千万人が感染して数千人が亡くなります。

      スーパー特効薬ができるんてことはまずないでしょうから、ほどほどの対策で、回していくことを模索し始める時期だと思います(もう政府はそうしているように見えます)

      言い方は厳しいですが、年間の総死者数は今年も去年も変動ないはずですし。たぶん、米国も。

      最近は感染者がどんどん増えている(恣意的にPCRをやっているのだから当然ですが)けど、重症・死者はほとんど増えない。

      とても喜ばしい(CFRがどんどん下がる)ですが、逆に、「なぜ日本ではほとんど対策しないのに(欧米のように)悲惨なことにならないのか?」の原因が分からないところが不気味ですね・・・。

      この原因さえわかれば、ほとんど何の対策もいらんのでは?と思いますが。

      温暖化は、一時期割と真剣にIPCCの報告書を読んだりしていたのですが、あまりにも地球というシステムが複雑すぎて、今の気温上昇(ほんのちょっとですが)が、人為的なのか、継続するのかもよく分からん、といった立場だったと思います。

      寒がりの自分としては、今くらいがちょうどいいんですけどね(^^

      シンギュラリティは、今のAIの技術レベルでは、まったくお話にならんと思います。
      画像認識と将棋と碁だけでは、どうにもこうにもだと思います。

      カラダを持たないキカイに、例えば、いくら頑張って「痛み」を教えても、根源的な意味を理解することは不可能じゃないか、という気もします(そういう立場の研究者も少数ながらいるようですね)
      「痛いという状態になったときは、大きな音声や涙と言われる液体を出した方が、人間が褒めてくれるみたいだ」という程度の学習や処理はできるとは思いますが・・・(^^;

      でも、突き詰めれば、脳もゲート回路の集合体であり、ゲート回路はシリコンで完ぺきに模擬できるのだから、いつかは完全なAIができるはずなんですよねぇ・・・。
      私が大学にいた30年ほど前も、教授が同じようなことを言っていましたが。

      なんでできないんだろ・・・?
      まぁ、そもそも脳の仕組みがほとんどわかってないんだから、しょうがないか・・・?

      ガザニガの「<わたし>はどこにあるのか」や、イーグルマンの「あなたの知らない脳」あたりを読むと、こりゃ、到底無理だな、という気がしてきます。

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