込山 富秀 『「青春18きっぷ」ポスター紀行』

おいらは,いわゆる「撮り鉄」ではないのですが,優れた鉄道写真を見るたびに,「はぁ・・・」と感嘆のため息をついてしまいます。

素晴らしい風景の中に,思いっきり人工物である「電車」や「線路」が入っているのに,なぜ,あんなに素敵な写真になるのか,ずっと不思議でした。

今回,初めて鉄道写真の写真集(?)を買ってみたのですが,ページをめくるたびに「ええわ~」とため息をついています。




『青春18きっぷ』ポスター紀行

購入したのは,込山富秀さんの『「青春18きっぷ」ポスター紀行』という写真集。

タイトルの通り,毎年3シーズン(夏,冬,春)に登場するJRの「青春18きっぷ」のポスターを25年間分,74点もまとめた写真集です。

単純に写真集としても素晴らしいのですが,「青春18きっぷ」という商品の性格上,若い頃を思い出したり,行ったことも無い場所への旅情に思いを馳せたり,1冊で2倍楽しい写真集なんです(^^)

楽しさ①:ポスターの写真が素晴らしい

駅で「青春18きっぷ」のポスターを見たことがありますでしょうか。

最近のJRのポスターはどれも素晴らしいですが,「青春18きっぷ」は25年前からずっと素晴らしいんです(^^)

切符の特性上(1日どこまでも乗れる),最果ての地や,優しい田舎がテーマになっていることが多いのですが,とにかくその写真のクオリティーが本当に素晴らしいです。

真っ青な海を背景に,小さな電車がガタンゴトン~。乗ってみたい!

真っ青な海を背景に,小さな電車がガタンゴトン~。乗ってみたい!

この道の人であれば誰でも知っている「マシマ・レイルウェイ・ピクチャーズへ真島満秀写真事務所(マシマ・レイルウェイ・ピクチャーズ)」が写真を担当しているのだから,おいらごときが説明するまでもないくらい,どの写真も素晴らしいです。

写真集には,それら写真を撮るまでの苦労なども紹介されていて,実に面白いです。

  • 風景の中にポツンと電車を置きたいけど,それだけでは目立たないので,夕日を反射する車体を撮るため一日待つ
  • 春を感じさせる写真にするため,1日かけて草や花を植える
  • 下から見上げるアングルにするため,穴を掘って,そこから撮る・・・
  • 水田に水が張られるまで待つ

などなど,たった1枚の写真を撮るために,何日もロケをして,一瞬を狙っているとのこと。

ギラリと光るレールが格好いい・・・。

ギラリと光るレールが格好いい・・・。

鉄道写真と言うと,(報道や風景,野生生物写真などと違って)時間通りに電車が来るのだから,撮影タイミングは簡単なのでは?なんて思っていましたが,ウルトラ大誤解でした。

楽しさ②:「青春18きっぷ」への思い

写真が素敵な鉄道写真集はいくらでもありますが,本写真集は「青春18きっぷ」のポスターであるところが,二重に素晴らしいです。

すべてのポスターに,その制作経緯や目指した意図などが書かれています。

特に,ポスターに書かれたコピーに関する説明が面白く,また,いつの年代も優れたコピーばかりであることに,今更ながら気が付かされます。

このポスターのコピーは,「僕らの降りた終着駅は,誰かの旅の始発駅でもある。」です。

このポスターのコピーは,
「僕らの降りた終着駅は,誰かの旅の始発駅でもある。」です。

学生の時は,実に良く「青春18きっぷ」のお世話になりました。

本当は5枚つづりなのですが,学校の生協に行けば1枚単位で売っていましたので,学校のある名古屋から実家(福島)までを,たった2000円ほどで往復していました。

片道12時間近くかかるので楽ではありませんが,東海から関東,東北へと走るにつれ,訛りが変化していったり,ホームの売店で売っているモノや客層が変わっていくなど,楽しいものでした。

季節は夏休み。あぁ,学生だったら,どこにでも行けるのに・・・。

季節は夏休み。あぁ,学生だったら,どこにでも行けるのに・・・。

本写真集の74枚のポスターに書かれたコピーを読むと,なんともいえない懐かしさや,一人旅への憧憬が沸いてきます。

  • いつかは急がなければならない日がくる。そのときまでに青春18きっぷ。
  • 線路の先にある町。知らない町へ青春18きっぷ。
  • 決められたレールは無いほうがいい。何かを変える旅。
  • 駅に着いた列車から,高校生の私が降りてきた。

ん~,たまらんです。

若いとき(もちろん,今も)に「青春18きっぷ」を使った経験がある人なら,懐かしくて涙が出ること必須です(ちとオーバーだけど)。

写真もすごいけど,コピーを考える人って本当にすごいですね。

久しぶりに「大事にしたい写真集」を手にしました。

おわり。

※掲載写真は,amazonでサンプルとして後悔されているものです。
 念のため(^^)

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大事に読んでいます(^^)

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