衝撃の瞬間! どうなってんの!?
SONY アクションカム AS-15
お待たせしました(?)
いよいよ,サイクルパークフェスティバル(CPF)第2スティントの3周目で発生した,おいらのロードバイク人生初の落車事故です。
おいらの,いや,我がShiro一族数千年の歴史で初の落車事故はどのようにしておこったのでしょう?
まずは動画から
「百聞は一見にしかず」ですから,まずは事故時の車載動画を見てみましょう。
事故前後の数十秒の動画ですが,この動画からは,
- おいらは左側(インコース)を走ろうとしている
- アウトコースのライダーが右前方に近づく
- おいらも,前走車のラインと比べると,微妙にアウトに膨らんでいるようにも見える
- 接触を避けようとして,左にバイクを傾けている
- 1秒もしないうちに地面に叩きつけられている
- 立ち直りがすごく早い(笑)
なんてことが読み取れます。
さてはて,なんでこんなことになったのでしょう・・・?
Shiro家自転車落車事故検証委員会
いつも,何か起きるたびに何かしらの「委員会」が立ち上がるShiro家ですが,初の「自転車落車事故検証委員会」が召集されました(落車が人生初ですから,笑)
委員会による綿密な動画鑑賞,おいらへの執拗な事情聴取の結果から,事故当時の関係車両のコース取りは以下のようなものだったと推定されます。
関係者の証言から再現された,関係車両のライン取り。
初めに断っておくと,CPFでは走行ラインに関して次のようなルールになっています。
- 遅い人は右側走行
- 速い人は左側から追い抜く
- コーナーではキープライン(車線を変更しない)
これら大会ルールと照らし合わせると,相手車両はいわゆる「アウト・イン・アウト」で走ろうとしているので,よろしくないライン取りです。
一方で,おいらもヘアピンで若干膨らみかけているので,こちらもあまりよろしくないライディングです。
この,ふたつの「よろしくない走り」が不運にも一点に集中して接触しそうになり,それを避けようとしたおいらが急ハンドルで転倒したという状況かと思われます。
事故の瞬間,相手に近づきすぎていることは認識してたので,小声で「ごめんね~♪」と声をかけつつハンドルを切り,そのまま転んでました。客観的にみると,良く分からないおじさんですね(笑)
そんなに簡単に滑るものなのか?
「急ハンドルを切った」と書きましたが,ロードバイクで曲がるときにハンドルを曲げる人はいませんから,「より左に車体を傾けた」が正しい描写。
しかし,たかだか14km/hの速度でこれくらい傾けただけで転んでしまうのは,正直オドロキでした。
これについては,Shiro家自転車落車事故調査委員会のタイヤ分科会で驚くべき事実が発見されています。
この日の路面は,写真・動画の通り,ウェット状態が続いていました。
濡れてテカテカでしたからねぇ・・・。
SONY アクションカム AS-15
特に,この最終コーナー付近は路面が凸凹していて接触面積が少なく,特別に滑りやすくなっていました(オフィシャルもずっと注意していました。路面拭いてほしかったけど・・・)
そんな最悪の路面状況で,おいらのタイヤ空気圧は前後共に約9.0気圧に設定していました。
EliteJetなどの超高圧タイヤに比べれば普通に感じますが,Vittoria CORSA CXの推奨空気圧はもっともっと低くて大丈夫。
推奨空気圧は,ケーシングTPI,重量(車体+人体)で決まりますが,路面状況(ドライ・ウェット)にも大きく左右されます。
Vittoriaの推奨空気圧計算アプリ「iTire Pressure」で計算してみると,おいらの場合,推奨空気圧は以下の通りです。
路面状況 | フロント推奨空気圧 | リア推奨空気圧 |
---|---|---|
ドライ | 8.7気圧 | 9.0気圧 |
ウェット | 7.6気圧 | 8.0気圧 |
諸条件から適正空気圧を推奨してくれる,VittoriaのiTire Pressure (驚異的に安直なネーミング・・・)
普段はドライの9.0気圧を基準に増減させていたのですが,この日はドウェット。
前後共に9.0気圧でセットしていたということは,フロントは推奨空気圧よりも9.0-7.6=1.4気圧,約2割も高い空気圧に設定していたことになります。
これも,フロントがあっさりとグリップを失ってしまった要因の一つではないかと思います。
この日の様子では7.0くらいでも良かったんだろうな,と悔やまれるところです。
被害の状況
人生初の落車事故による車体・人体への影響については,現地入りしたShiro家自転車落車事故調査委員会によって,以下のようにまとめられています。
被害部位 | 被害程度 | 備考 |
---|---|---|
太もも(左) | 擦過傷(10cm×10cm) | レギンスを履いていた部分は無傷 |
ひじ(左) | 擦過傷(10cm×5cm) | 前周回でアームカバー外してた(!) |
ケツ(左) | 打ち身 | 現在も継続中(涙) |
小指(左) | 爪に内部出血 | STIをカバーした模様 |
シューズ(左) | バックル破損 | 固定できず |
バイク | 無傷 | 命より大事(^^) |
ヘルメット | 無傷 | 中身より大事(^^) |
げっ,バックル壊れちゃ固定できないじゃん! ま,もともと左脚は働いてないからいいか!?
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
命より大事なLOOK号と,中身より大事なヘルメット(KASK MOJITO)は無傷でしたが,カラダの左側をあちこち傷めました。
落車時の速度は14km/hと低速,かつ,完全に単独転倒で誰にも接触していないのですが,地面とぶつかった左側面は予想外に被害をこうむっています。
擦過傷+打ち身+バックル破損,さらには持病のガングリオンもあり,左脚まったく出力が無い状況です。
ただ,幸か不幸か,「左脚がダメ」なのはいつものことなので,意外なことに走りにはほとんど影響が出ず(笑),あと1周し,選手交代後にはさらに30分を走って無事にゴールすることができました。
やっぱり,いつも右脚だけで走っているんだ・・・
落車事故のまとめ
今回の落車事故の原因はShiro家自転車落車事故調査委員会長によって,以下のようにまとめられています。
- 他の選手のラインを予想できなかった
- タイヤ空気圧が高すぎ
- カーブ進入速度が高めだった
2と3は自分でコントロール可能な要素ですし,1についても,悪天候時は最初からインコースは諦めて外側のコースをのんびり大回りする方が得策のようです。
終始,「事故」と書いてきましたが,超低速でほとんど「立ちゴケ」みたいなレベルではあります。
幸い,自転車にもメットにも被害は無く,擦過傷や打ち身は一週間もすれば治ります。
壊れたシューズバックルも,幸いにも予備が残っていますから,週末にでも復旧させます。
また,これが一番ですが,他のライダーやオフィシャルにもほとんど迷惑をかけることが無かったのも幸いです。
というわけで,人生初の落車事故は多少の痛みはありましたが,お安い授業料で済みました。
左脚は回らないけど関係ないぜ! 落車から40分ほど走り続けました(^^)
Nikon D600 + Nikkor 70-200mm F4 VR
この日の最終コーナーでは周回のたびに新たな落車を見かけましたから,イベント全体では相当数の選手が落車していると思われます。
みなさんも,雨の日の横浜スタジアムヘアピンコーナーには十分気をつけてください~(^^)
雨天走行でドロドロになったLOOK号。超久しぶりに水洗いです(^^)
SONY NEX-5T + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZA
こんな立ちゴケで痛いんですから,ツールドフランスで「TVクルーの車両に押されて有刺鉄線に突っ込んだ選手」なんて,どれほどの痛みだったのでしょう。
このときのフーガーランドは,血だらけの脚でゴールまで走りきり山岳賞を取りましたが,表彰台で大粒の涙を流すフーガーランドを見て,感動した記憶があります。
おいらも,1回くらいはTDFに出見ようかと思っていたのですが,今回の落車の予想外の痛さに,誰に誘われても出場はお断りすることにしました。
緻密な分析ですね。
ほんと骨折とか無くて良かったです。
今回のレースは落車多かったと思います。
ヘアピンでは何人も転んでました。
石畳に出る前のコーナーでは前の人がはらんで外側の人と接触して結局二人落車してました。
斜行も多い上に路面が滑りやすくちょっと怖かったですね。
来年は晴れると良いですね。
お大事にしてください。