仮復旧作業,順調に進行中!(^^) ・・・ん?
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
大好評(?)の「RD自爆大破シリーズ」。
前回(事故発生・帰宅困難編)に続いて,「仮復旧工事編」をお届けします。
こちらも,また,いろいろ気が付かされることが多い出来事でした・・・。
普通に転倒した時には,ディレイラハンガーは機材を守る役割を果たしてくれますが,走行中にディレイラハンガーが折れると,機材にも人体にも重大なダメージを与える可能性が高いです。
チェーンやスポークに絡まって破損し,転倒して大けがをする可能性がありますので,一度曲がってしまった(または疑いのある)ディレイラハンガーを再利用することはとても危険です。
おいらは,本格復旧までの間,ローラー台練習用として再利用していますが,屋外走行は怖くてできません。
実際に,再利用品で重大な事故になっている方もおられるようです(ワイズのHPなんかで紹介されています)ので,再利用品で屋外走行はしないようにしましょう!!
一刻も早く595号を復旧せねば!!
595号は自爆転倒によるリアディレイラ(RD)周辺の破損によって,まともに走行できない状態になっています。
しかし,来月(3月6日)にはチャレンジカップ藤沢(CCCF)への参加やヤビツシーズンが迫っているので,それまでには直す必要があります。
さらに,ロードバイクは595号しか持っていないため,日々の練習(ローラー台)を継続するためには,今日にでも直して走りだせるようにしなければなりません。
果たして,そんなすぐに走り出せるように直るのでしょうか・・・?
まずは被害状況を確認しよう
修理するには,いろんなパーツを用意しなければならないので,まずはどこが壊れてしまったのかを把握しましょう。
命からがら帰宅した翌日の日曜日,早朝から595号を調べてみると,以下の部分が被害を受けていることが判明。
ディレイラハンガー
これは見たまんま,ディレイラハンガーがポッキリ折れています。
見事に二つに割れたディレイラハンガー。ここまで行くと,むしろ清々しい(?)
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
LOOKのハンガーは,いろんな世代があるのですが,どうも595号のハンガーはかなり弱い部類に入るようです。
フレーム保護の観点では素晴らしいのですが,お財布保護の観点では厳しいものがあります・・・。
リアディレイラー(RD)のBテンション調整用金具
と言っても,分かりにくいですよね・・・(^^;
「Bテンション」とは,チェーンをピーンと引っ張るテンションのことを指します。
「Aテンション」が存在するのかは不明ですが,少なくともシマノではそう呼んでいるようです。
RDの後ろ側に,テンションを調整するボルトがあるかと思いますが,そこの部分が折れてしまいました・・・。
RDを外して,フレーム側から見たところ。このパーツが折れてしまったのです・・・。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
RDをハンガーに取り付けられたとしても,Bテンションが調整できないので,おそらく,小さいギアに入ったときにチェーンとスプロケがゴリゴリしちゃうと思われます。
なんであんたが! STIのユニットカバー
これは,今回の事故で一番の謎ですが,なぜか,右のSTIユニットのカバーが破損していました。
右STIのユニットカバーが破損していて,バーテープを剥がしたら,内部メカがコンニチハしていました。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
ユニットカバーとは,STIユニットの内部へアクセスするための小窓ですが,そもそも,STIユニットの内側(ハンドルの内側)についているものなので,転倒の衝撃が加わるところではないと思うのですが・・・。
RDシフトワイヤー
これはしょうがない(^^)
25kmにわたって,チェーンガイドとして働いてもらったので,再利用は不可能です。
これはしょうがない。外したRDのシフトワイヤで「ガイド」を作って帰ってきたのでした。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
とりあえず,仮復旧しよう!
壊れたパーツのうち,シフトワイヤ以外(ハンガー,B軸,ユニットカバー)は入手が難しそう。
仮に入手できたとしても,入手→即日修理完了→夜のローラー代練習再開,とはいかないと思われます。
そこで,とりあえずは手元の在庫パーツで仮復旧しておいて,パーツ手配は後回しにすることにしました。
家じゅうを探して発見したパーツをまとめるとこうなります。
破損パーツ | 仮復旧用資材 | 備考 |
---|---|---|
ディレイラハンガー | 過去に曲げてしまったハンガーのうち,一番マシな奴で代用 | 破損する可能性もあるので,屋外走行はやめておいたほうがいいでしょう |
RDのB軸 | RD丸ごと,TIAGRAに換装(RD-4500) | DURA(2万円)→TIAGRA(0.3万円)に大幅コストダウン! |
ユニットカバー | 開けっ放し | 室内で使用する分には大丈夫そう。バーテープで巻いちゃうし。 |
シフトワイヤ | コーティング無の鉄ワイヤー | ポリマータイプ(1800円)→鉄(150円)と,驚異のコストダウン。 |
チェーン | 当日購入の10速ULTEGRA(CN-6701) | DURA(CN-7901)は生産完了なんですね・・・。 |
動かないDURA-ACE(左)と,ちゃんと動くTIAGRA(右)。究極の選択である・・・(^^;
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コスト1/10以下! 鉄ケーブルで行こう! (なぜか,家庭内に5個ほどありました・・・)
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驚いたことに,10速用はDURAは生産完了し,最上位グレードはULTEGRAです。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
幸か不幸か,とりあえずは家庭内のパーツで0円で修復できそうですが,DURAからTIAGRAとは・・・(涙)
然るべきパーツが集まった時点で,フルメンテを兼ねて作業をやり直すつもりなので,とりあえず,日曜日の午後半日を使って,以下の作業手順で仮復旧を完了しました。
- 新品チェーン(CN-6701)を脱脂洗浄して,Innotech 105でコーティングする
- RDシフトワイヤを取り除く
- ハンドル右部分のバーテープを剥がす(後で再利用)
- 新品(無コーティングだけど)のRDシフトワイヤを通す
- 折れたディレイラハンガーを外す
- 比較的マシなディレイラハンガーを装着する
- TIAGRA RD-4500を装着する
- 新品チェーンを適切な長さでカットする(せっかくなので,HEXUS IIを使用)
- RDにチェーンを通し,SIS調整をする
- バーテープを巻きなおす
- 各部の保護テープを貼りなおす
- 妻とスーパーに晩ご飯の食材を買いに行く
- 風呂を洗う,布団を敷く,宿題の面倒を見るなど,家事多数
- ローラー台練習再開!(23時半だけど)
面倒だったのは,チェーンの洗浄とシフトワイヤの接続。
Innotechでコーティングする前には完全な脱脂が求められるのですが,さすがに妻が見張る中で,鍋で煮込む<わけにはいきません。
しょうがないので,パーツクリーナーと歯ブラシで延々と磨くことになりました。
チェーンを洗浄して,Innotechを塗り,これから乾燥工程へ。面倒臭ぇ~,オイルも臭ぇ~
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
また,シフトワイヤについては,抜き去るのは簡単だったのですが,新ワイヤをSTI側から通していくのは至難の業でした。
フルメンテの時は,アウターごと張り替えているので問題はありませんが,アウターを残したまま,インナーだけを通すのはかなり難しいことを知りました。
一番大変だったのは,STI内部から出てすぐの場所に付けてあるダストカバーの入り口をワイヤが通ってくれなかったこと。
ここからがすごく大変! 各種アウターキャップやダストカバーにワイヤを通すのは,「針に糸を通す」ような作業でした・・・。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
ただでさえ,STI内にインナーを通すのは大変なのに,ほぼ同径のダストカバーにさすのはとても難しく,ピンセットを使っての作業を繰り返して,ワイヤを通すだけで30分もかかってしまいました。
そのほかの作業は,いつもの(?),ワイヤ接続・SIS調整なのでそんなに難しくはありませんでした。
一番マシそうなハンガーを選ぶ。左端は論外(笑)として,右から2番目がよさそう。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
普通に転倒した時には,ディレイラハンガーは機材を守る役割を果たしてくれますが,走行中にディレイラハンガーが折れると,機材にも人体にも重大なダメージを与える可能性が高いです。
チェーンやスポークに絡まって破損し,転倒して大けがをする可能性がありますので,一度曲がってしまった(または疑いのある)ディレイラハンガーを再利用することはとても危険です。
おいらは,本格復旧までの間,ローラー台練習用として再利用していますが,屋外走行は怖くてできません。
実際に,再利用品で重大な事故になっている方もおられるようです(ワイズのHPなんかで紹介されています)ので,再利用品で屋外走行はしないようにしましょう!!
TUFOのカッターは持っているけど,少しでも多くHEXUS IIを使って,元を取る(?)
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チェーンをこすったりしてボロボロでしたが・・・。
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保護テープ(3M)を剥がせば,まったく無傷です♪
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予想以上に手間がかかったけど,夕方には完成! 渋いゼ,TIAGRA RD4500!!
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次は補修パーツ探しだ!
予想以上に手間がかかりましたが,なんとか,事故の翌日には仮復旧工事が完了しました。
ハンガーが再利用品なので屋外を走るのは心配ですが,とりあえずは,ローラー台練習さえできれば,精神衛生上一安心です(^^)
リアエンド4個。しかし,よく壊したもんだなぁ・・・。
Nikon D90 + Nikkor Micro 60mm F2.8
次回は,RD-7900のBテンション軸,ST-7900のユニットカバー,そして,LOOK595のディレイラハンガーを探す旅に出ましょう。
(つづく)
- 【2016.2.12追記】
- ディレイラハンガーの再利用はとても危険なので,室内限定で,屋外走行はしないことを注意書きで追加しました。気を付けましょう!(^^)
復旧作業お疲れさまでした。
かつて僕が車体を転倒させた時にSTIブラケットが簡単に内側に向いたんです。
で、組み立てたお店の人になぜ確実に固定されてないの?と聞いたら、
がっちり固定すると高価なSTIメカを破損する可能性があるので、強い衝撃があったらずれる程度のトルクで締め付けてます、と店の人いわく。
話を聞いてなるほどーと思ったわけです。
メンテ関連本には「確実に固定するように」とシンプルに書いてあるだけだったりします。
そのような施工をしたら、カバーが飛ばなかったのかな?思ったり。
shiroさんはいかがされていますか?
9速ティアグラRD、メッキがキレイですね。。
今の105コンポ群のメッキの方がよほどチープな感じがするのですが。
お写真がキレイだからそう思うだけですかね。