作業完了後、湘南国際村に行ってきました。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
先週の土曜日から開催されている、フルメンテ2017 in 藤沢。
せっかくの夏休み(今頃!)5連休でしたが、幸運にもずっと雨だったため、のんびりと作業できました(涙)
分解作業はわずか半日で終わりましたが、組立作業はやはり手間がかかり、2日かけてようやく完成です(^^)
フレーム内ライナーの交換作業
今回のフルメンテ2017最大の目玉(?)作業がこれです。
経年劣化のせいで、年々折れて短くなっていた、フレーム内を通るシフトワイヤー(FDとRD)用のライナー。
長年、何という名前のパーツなのか分からず、購入することもできず悩んでいたのですが、どうやら、「ライナー」という名前であることが判明し、JAGWIRE社の『SPEED LUBE LINER(ブレーキ用)』という商品を試しに選んでみました。
もともと、595号に内蔵されているライナーと比較すると、こんな感じです。
- 強度が少し低い(595号純正は、小さいRで曲げるのが難しいくらい固い)
- 末端はラッパ上に広がっていて同じ形状(これは凄く助かる)
- 色が白い(595号純正は黒)
強度については、以前購入して失敗したシマノのライナーよりはかなり固く、こんな関係です。
595号純正 > JAGWIRE >> シマノ
嬉しいのは、末端部分がラッパ状に広がっていて、アウター受けを接続する際には必須の形状なので助かります。
こうやって、アウター受けを通すので、末端の「ラッパ風加工」は必要なんです(^^
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
交換作業は、フルメンテ2013の時のように、ライナーを完全に引き抜いてしまい戻せない(涙)というトラブルにならないように、以下の手順で作業します(ふつうの人はこうすると思います・・・)
- インナーワイヤーを旧ライナーに通す
- インナーワイヤーだけ残して、旧ライナーを引き抜く
- インナーワイヤーを頼りに、新ライナーを通す
あと、新ライナーを通す前に、アウター受けを付け忘れるとやり直しになるので注意します。
まず、インナーワイヤーを旧ライナーに通します。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
旧ライナーを引き抜きます。インナーワイヤーは残しておいてネ
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
新ライナーをインナーワイヤーに通し、フレーム内に入れていきます。
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JAGWIREのライナーは強度が少し低めなので、ちょっと力をかけるとそこを起点に折れ曲がってしまうので気を付けながらですが、10本もあるので失敗しても大丈夫でしょう(1本失敗しました・・・)
作業結果は写真の通り。
ライナー交換完了! 白くて目立つけど、気にしないでおきましょう。
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初めてライナーが折れてから4年も悩んでいたのですが、あっさりと解決です!(^^)
「ブレーキ用」となっていましたが、なんの問題もありません(シフトワイヤの方が細いので当たり前ですが)
ただ、商品名に「LUBE」とある通り、ライナーの内側には摩擦低減用のグリスが注入されていたことは盲点でした。
新しいインナーワイヤーを通したら、白いグリスが付いた状態で出てきて気が付きました。
インナーワイヤーを通すと、白いグリスが出てきました。ポリマーコーティングワイヤにはいらないような気も・・・?
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
今回のメンテでは、シフト・ブレーキともにポリマーコーティングワイヤに戻したのですが、もともと十分に低摩擦なのに、素性の分からないグリスが塗り込まれてしまい、チト残念。
次回やるときは、事前に洗浄してから通しましょう。
唯一の破損部品
例年、フルメンテでは何かしらのパーツが破損していたりするのですが、今年は、分解作業の中では何一つ異常がありませんでした。
初のノーミス(?)かと思ったのですが、組立作業時に、ISP(インテグラル・シート・ポスト)の高さ調節用スペーサーが割れていることを発見しました(無駄にカーボンです)
たぶん、接着剤で治るレベルかと思いますが、少し高くなっても大丈夫そうなので、3mmほど厚いスペーサーに交換です。
右側れていたスペーサー。左が交換した後のスペーサー。
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赤い帯(エラストマー)の下側にあるのがスペーサー。少し厚くなりました。
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そのほか
フルメンテも今回で5回目ですので、たいていの作業は慣れてきました。
アウターカップの出口を電動ドリルで面取り加工。意外とマメです(^^)
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ポリマーコーティングワイヤは、固定部はやすりでコーティングを剥がします。
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しかし、単身赴任が始まってから、バイクをいじる時間が極端に減ってしまったため、割と基本的なことを忘れていたりして、そのことにびっくりさせられました。
そんな時は、一読者になってフォトポタ日記を開き、過去4回分の記事を読むと、結構参考になるのでこれまた驚きでした(笑)
例えば、ブレーキのワイヤ固定の際、アーレンキーやトルクレンチだけでぐいぐい締め付けると、固定金具も時計回りにずれてしまい、ワイヤの固定力が下がってしまいます(気のせいレベルですが)
悪い例。固定金具が斜めになっていて、全面積を使いきれていません。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
なんとかならんかな?と思いつつ、フルメンテ2015の記事を読むと、隙間の部分にマイナスドライバを差し込んで締め付けると、固定金具は回転せず、全面積で固定できるとのこと。
ためになりますなぁ(笑)
マイナスドライバーを挟み込んでから締め付けると・・・。
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こんな風に、曲がらず固定できます(^^)
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
こういう、クランプを使うとラクチンです(^^)
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まとめ
自分の過去記事に教えてもらったりしながら、なんとか無事に終わったフルメンテ2017。
長年の懸案だったライナー交換ができ、一安心です。
今回購入したのは1.6m×10本パック(567円)ですので、5年に1回交換(2本)したとしても、あと20年くらいは使えそうです(笑)
なんせ大量、豊作なんです。
SONY α7II + FE 90mm F2.8 MACRO G
バイクに触る時間が少なくなったせいもあり、作業品質は以前よりさらに低下していますが、各所適正トルクで絞めて、必要なところはロックタイトしておいたので、まぁ、大丈夫でしょう(^^)
また、シフト・ブレーキワイヤは、今まで赤と白しか使ったことが無かったのですが、今年は初めて黄色を採用しました。
ペダモニオニギリ、SIDIシューズに合わせてみたのですが、完成してみると、もともとワイヤーが表に露出している部分が少ないので、「ほとんど違いが分からんな・・・」という悲しい結果。
バーテープを真っ黄色にするくらい、思いきらないとダメですね(^^;
シューズ、ペダモニオニギリと合わせて、ワイヤも黄色にしたのですが・・・。
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あんまり、目立たないですよね・・・(^^;
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作業時間もたっぷりあったおかげで、比較的平和なうちに終わったフルメンテ2017。
ワイヤの引きが格段に軽くなり、精神的にとてもいい感じ(^^)
それでは、また来年、フルメンテ2018でお会いしましょう!
おしまい。
ライナーがブレーキ用ということで"何か"が起こるのでは、と期待?していたんですが^^;、何事もなく終わって目出度でした。