ほっそ~。スリムタイプのドロヨケ,TOPEAK DeFender RC11です。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
久しぶりに,自転車パーツの紹介を。
ご存知の通り,フォトポタ日記では実にコマゴマと色んなジャンルの自転車パーツを紹介してきましたが,今回紹介するのは,フォトポタ日記初登場,ドロヨケさんです。
2006年7月のLGS SIX号から始まったフォトポタ日記ですが,実に8年目にして初のドロヨケ紹介です。
(注1)用語について
ドロヨケ,泥除け,マッドガード,フェンダー。色々と呼び方がありますが,本記事では「ドロヨケ」さんに統一します。変な方向で統一ですが・・・。
(注2)DeFender RC11のモデルチェンジについて
本文中でも触れますが,今回紹介するのはモデルチェンジする前のDeFender RC11(ベルクロ固定タイプ)です。
気に入った点
- 雨中走行時,ウォッシュレット状態を防ぐにはドロヨケが必要
- タイヤに沿うように設置できるので,ドロヨケ効果は大きい
- 折りたたむとかなりコンパクトになる
- ISP(Integrated Seat Post)でも簡単に装着できる
イマイチな点
- フレームにバンドで固定するので傷が心配
- ランニングモデルチェンジで,アタッチメント式になってしまった
ドロヨケの必要性
一般車に付いていてロードバイクに付いていない物の代表として,「スタンド」と並んで2大巨頭をなすのが「ドロヨケ」。
一般車と違って,趣味で乗ることが多いロードバイクの場合,わざわざ雨の日を選んで乗る人は少ないでしょう。
しかし,雨天走行を望んでないのに,なぜか,1年で数回は雨走行になってしまう不幸な人も居ます(こんな人とか,こんな人)。
2年前の土砂降り甲府ライド。ずっとウォシュレットでした・・・。
SONY DSC-TX10
実際に土砂降りの中を走った経験からすると,前輪から跳ね上がる泥水の大部分はダウンチューブにぶつかって砕けます(そして,両脚を濡らします・・・)
一方,後輪は,跳ね上がった泥水が背中というか,ケツに直接吹き付けられるウォシュレット状態になり,かなり切ない思いをします。ケツが乾くまでは,店舗や電車に乗るのもためらわれます・・・。
なので,せめて,リア用のドロヨケがあれば,「尻が猛烈に濡れている」という悲しい状態を避けることができます。
また,(こちらの方が遭遇機会が多いのですが)例えば,明け方まで降っていた雨が朝には止んでいるような状況。
天気は晴れたので走りたいのですが路面はまだ濡れているので,ドロヨケ無しで走り出せばやっぱりウォシュレット洗浄が始まり,「尻だけが猛烈に濡れている」という,ある意味,雨の日よりも過酷な状況になりかねません。
ドロヨケを持っていなかった頃は,路面が乾くまで,ひたすら超低速で走るという原始的な対策しかできませんでした・・・。
TOPEAKのロードバイク用ドロヨケ,DeFender RC11
一口にドロヨケと言っても,サドルに貼るだけの簡易なものから,フレームのダボに取り付ける本格的なものまで,まさにピンキリです。
おいらは,本気で土砂降りになったときは諦めが付くので(涙),先ほどの例で示したような,「ちょっと路面が濡れている時」に,尻だけが濡れないように役立てば十分と考えています。
そこで選んだのは,TOPEAKのDeFender RC11というドロヨケさん。
DeFender RC11の特徴は,以下の通りです。
- 2箇所の関節を調節して,タイヤの直上に這わせられる
- タイヤ2本分くらいという細さ・スタイリッシュ(?)なデザイン
- トップチューブにベルクロで巻きつけて固定なので,ISPでも大丈夫
ただ,どうも2013年7月頃にランニングモデルチェンジしたようで,いつの間にか,取り付け方法が「トップチューブにベルクロ巻きつけ」から,「シートポストにアタッチメントを経由」に変更になったようです。
ちょっと記事を書くのが遅かったのですが,しょうがない,旧モデルのベルクロ方式のまま説明しちゃいます。
この点については,最後の方で触れておきましょう。
今回紹介するのは,こういう形状の「旧型」です。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
幸か不幸か,土砂降り状態では使ったことが無く,小雨や,路面だけウェットというが今までの使用実績。
そのような,「ライトな使い方」を前提に,およそ1年の使用結果を紹介します。
気に入った点
まずは,いつもどおり,気に入った点から紹介。
十分なドロヨケ効果
冒頭写真の通り,DeFender RC11はとても細身で,幅は4cmしかありません。
最初は「こんなに細くてドロヨケになるのか?」と心配でしたが,ちゃんと機能してくれていて,泥が尻や背中に飛んでくるようなことはありませんでした。
これは,2つの関節をうまく調節すれば,タイヤ上面に這うように設置することができるからだと思います。
2箇所の関節をうまく調節して,タイヤにピッタリ沿わせます。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
タイヤとの距離が離れたタイプのドロヨケだと,拡散して飛んでくる泥をキャッチしきれないことがあるようですが,DeFender RC11だと,リアタイヤの直上(あんまり接近させると擦るので注意)にセットしているので,確実に泥をキャッチしてくれています。
見た目は頼りないけどけど,ドロヨケ率高しです。
折りたためばコンパクトに!
通勤用自転車ならば普段から付けっぱなしでいい(LGS SIX号はそうです)と思いますが,趣味のロードバイクの場合,普段はドロヨケなんかは付けておきたくないもの。
天候が不安なときは外して持っていけばいいのですが,DeFender RC11は2つの関節をうまく折りたためば,なかなかコンパクトに収納することができます。
2箇所の関節を,こうやって折り曲げれば・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
極小のDEUTER RACEだと,ちとハミ出ちゃうけど,我慢できる範囲かな?
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
関節の調整にアーレンキーが必要ですが,その手間さえ惜しまなければ,こんな小さなバッグ(DEUTER RACE)にも収納して運ぶことができます。
意外と便利な固定方法
多くの(リア用の)ドロヨケは,何らかの形でシートポストに取り付けています。
しかし,ISPの場合には,ポストの断面が扁平になっていたり,やたらと直径が太かったりして,ドロヨケの装着が困難な場合があります。
もともと,DeFender RC11のウリの一つは,このような場合(ISPとか)でも問題なく取り付けられるよ♪というものです。
どのように取り付けるかというと,ドロヨケの根元から出ている2本のロッドをトップチューブに這わせ,丸ごと,ベルクロで巻いて固定するという方式です。
言葉では分かりにくいかもしれませんが,写真を見れば分かるかと思います。
こうやって,ロッドをトップチューブに沿わせて・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
こうやって,ベルクロで巻きつけちゃいます。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
さらに,ゴムバンドでシートポストにも固定します。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
他メーカーでは見たことが無い,ちょっと変わった取り付け方法ですが,これでも十分な強度が出せます。
また,かなり太いベルクロで固定するため,左右のガタも最小限ですし,見た目がとてもスッキリしていてロードバイクに似合うと思います。
ドロヨケにしてはスマートな仕上がりだと思います。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
意外と取り付けの自由度も高くて,595号では説明書どおりに取り付けていますが,普段の脚として使っているLGS SIXではヘンテコな角度で取り付けていますが特に問題はありません。
ちょっと関節の向きを変えれば,こんな変則的なフレームにも問題なく付けられます(付けっぱなしです)。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
イマイチな点
基本的にはとても気に入っているドロヨケなのですが,要改善点もチラホラ。
フレームへの傷が少し怖い
上で説明したとおり,トップチューブに這わせたロッドをベルクロで縛るという方式なので,トップチューブに傷が付かないか,少し心配になります。
ロッドの接触面にはシリコン素材が貼られているのですが,万一,これが剥がれてしまっていたら,と思うと夜も眠れないし,朝も起きられません。
いかにも,あちこち傷が付きそうな感じですよね・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
ただ,これは,フォトポタ日記でおなじみの「3M 表面保護テープ」を貼れば一発で解決するので,あんまり大した悩みではありません(^^)
リアブレーキワイヤとの干渉
ブレーキワイヤを内蔵するフレームの場合,ちょうど,DeFender RC11の固定用のロッド付近に,リアブレーキのワイヤが出てくるので干渉する場合があります。
リアブレーキワイヤ(赤)と干渉してしまうのです。ケーブル出口に無用な力がかからないか,心配です・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
フレームの設計にもよりますが,595号の場合,ワイヤーの出口は特別に強化されているわけでもないので,DeFender RC11のロッドが入り込んでくることで,無用な力が加わってしまうのが心配です。
もうちっと,うまく避けられるといいんですけど・・・。
新型はシートポスト固定式になってしまった・・・
どうも,昨年7月頃から,ランニングモデルチェンジをしているようで,他社のドロヨケと同じように,シートポストにアタッチメントを付け,そこにドロヨケ本体を連結する形に変更になっています。
ワンタッチで着脱ができて便利かと思いますが,旧モデルのデザインの良さ,どんなに太いシートポストでもOKという,気前のよさが失われてしまいました。
他社と同様,シートポストに装着するタイプになりました。
逆に,これによって,他の「イマイチな点」(フレームに傷が付く,リアブレーキワイヤと干渉する)が一気に解決できてしまうので,まぁ,新型の方がいいのかな・・・? 痛し痒しです。
まとめ
冒頭にも書きましたが,通勤用でもなければ,ロードバイクにドロヨケを常設している人は少ないでしょう。
DeFender RC11はコンパクトにたため,簡単に取り付けができる割にはドロヨケ効果は十分あるという,なかなかのスグレモノです。。
実際,先日のCCCF(サイクルチャレンジカップ藤沢)でも,明け方までの雨が路面に残っていて,ドロヨケ無しなら徐行運転しなければならないような状況でしたが,DeFender RC11を装着して通常走行することで,朝の集合時間に間に合うことができました。
先日のCCCFで会場入りしたときの様子。もちろん,この後すぐに外しちゃいました。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
悩みどころは,新旧の装着方法の違い。
ネット上で見る限り,店舗在庫で旧型もまだ残っているようですので,ご自身の使用頻度,フレームの特徴などとご相談いただき,お選びいただければと思います。
(ご不明な点はコメントください。写真追加してお答えいたしますよ~♪)
それでは,素敵なレインライフを!(嫌だ)
>sramredさん
そう,最近ではテールライト内蔵モデルもあるそうですね。
確かに,サドルバッグやリフレクターなどをつけていると,シートポストは満員になっちゃいますね。
その点,今回紹介した,トップチューブ巻きつけタイプは,シートポストにはほとんど関係ないですから,心配御無用です。
ただ,どのドロヨケもそうと思いますが,走行中に微妙にずれてくることがあるので,たまに確認してやる必要はあります。
でも,たぶん,土砂降りのときに限って,持ち合わせて無いんだよなぁ・・・。
(ヤビツもそうでした)