おぉ~,ついに完成! Dedaステムの清楚さ(?)もあり,とてもすっきりしました(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
過去3回にわたって先延ばしてきた(いや,LOOK号が完成した3月からずっと先延ばしだ)ステアリングコラムのカット。
「一度カットしたら戻れない」というアヘッドの宿命と,「ハンドルポジションがまだ不確定」というおいらのダメさぶりが原因ですが,ここにきて,ようやくコラムカットする決断をすることになりました。
問題は,うまく切れるかどうかです・・・。
カット位置を確定しよう!
コラムをカットするためには,カットする位置を決めなければいけません(当たり前)。
小心者のおいらは,結局,標準状態(富士ヒルクライム記念の8mmスペーサー1コ)に加え,フレームに多数付いてきたカーボンスペーサーの中から4mmの奴を入れました。
こうしておけば,将来,「あぁ,もう少し高くしたいんだけど」となったときも安心ですし,本当に最低ラインまで短くしたくなったら,スペーサーを外して固定すれば大丈夫です。
さっそく,この状態でカット位置を鉛筆でマークしたのですが,ヘッドのトップに入れる純正のカラーを付け忘れてマーキングしてしまいました。危ない,危ない,5mmも短くカットしてしまうところでした。ふぅ・・・。
危ねぇ!! この状態でマーキング(けがき)してしまったよ・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
正しくは,こうです。トップ側にカラーを入れてあげないといけません。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
フロントフォークを引き抜こう!
作業を始めるにあたり,まずはフロントフォークを引き抜く必要があります。
シマノのBB着脱工具TL-FC32を使って,HEAD-FITのトップキャップを外します。
が,フォークは全然外れてくれません・・・。
HEAD FITをバラすのには,シマノの,BB工具を使うのです。それにしても厳重な養生(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
てっぺんのキャップを外すも,フォークは外れず。Shiro破れたり・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
普通のアヘッドなら,ステムを外せばすぐに抜け落ちるのに,HEAD-FITは特殊な構造で固定されています。
その構造については,よく分からない(^^;)のですが,どうも,コラムにはめ込まれたリングで抜け防止としているようです。
ラジコンなんかでよく使う「E-リング」みたいな感じではまっているのですが,専用のプライヤーが無いと外せないことがマニュアルに書かれていました。
というわけで,フォークを外してコラムカットすることを断念し,フレームに付けたままカットすることとしました。
大丈夫かな・・・。
カットのための諸準備
フレームに付けたままカットするといっても,自転車を立てたままだと,カットに伴って大量に発生するカーボン屑がLOOK号のあちこちに付着してしまいます。そもそも,室内でやった場合には,確実にツマにコロされます(笑)ので,まず作業場所は屋外になりました。
カーボンの粉末がじゃんじゃん出るので,久しぶりに外での作業です。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
また,おいらは「きこり」の経験が無いので,水平に鋸をうまく動かせる自信がありませんので,LOOK号を「横倒し」にしてカットすることにしました。
しかし,作業は「ノコギリ」などという物騒なものを使って行うことから,万一,落としたりしたら確実にフレームがキズだらけになります。
そのため,ウッドデッキに横倒しにしたLOOK号全体を毛布でくるんで作業をすることにしました。また,カットしたコラムの中がカーボン屑だらけになるのも気分が良くないので,コラムの中にあらかじめ堅く巻いた「キムタオル」をねじ込んでおきました。作業後に引っ張り出せば,コラム内部はきれいなままのはずです。
転ばぬ先の杖? 厳重すぎるくらいに包まれるLOOK号(笑)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
手術場所にあらかじめキムタオルを入れておきます。あとで引き抜けば,中はクリーン(のはず)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
最後に,カット目標位置に合わせてソーガイドをセットします。ソーガイドは,この作業のためだけに用意してある,grundgeのものですが,ものすごくしっかりした作りです。
非常にしっかりした造りの,grundgeのソーガイド。いいお買い物でした(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
コラム側に傷を付けないように,締め付け部分は樹脂でできていますし,ハンドルの回し具合も非常にスムーズです。
正直言って,一回きりではもったいないくらいの造りです。まぁ,今後,さらに切り詰めたいときに,ご登場願いましょう。
いよいよ,これで,カット準備完了です。
ぶった切る!
ここまで丁寧に書いてきた割には,いきなりなタイトルですが,これくらいの勢いが必要です(笑)
よっしゃ,ぶった切るぞ! あ~,もう後戻りはできない。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
カットに使うノコギリは,ISPの時と同じHOZANの「K-129S」。ソーガイドの隙間にそっと当て,あとはギコギコするだけです。
が,固いです。バカ固いです。
HEAD-FITを採用しているコラムは,内部にアンカーを埋め込む必要がないため,カーボンを分厚くすることができます。
軽量化と高強度を両立したヘッドシステムですが,本当に固いです。カーボンの材質こそ違いますが,ISP部分と比べると2倍くらいの厚さがあります。
カタログ文句通りの固さに驚きつつも,気長にギコギコし続けること15分ほど。ようやく,コラムを切断することができました。仕上がりはごらんの通り,非常になめらか。K-129Sは別に高いノコギリではありませんが,切れ味は抜群です。
固ぇ~。黒い微粉末は大量に出るものの,なかなか進まない。根気よくギコギコするのみ。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
キムタオルごと,すっぱりと切断完了!! 千枚通しでつついてキムタオルを引き抜けば,なかはピカピカでした(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
また,grundgeのソーガイドもとても使いやすく,ISPの時のようにガイド側が削れしまうこともありませんでした。
カット後は,ふたとして使っていたキムタオルを引っこ抜き,切断面をヤスリ掛け。最後に,吸湿防止用にエポキシ接着剤を薄~く塗って切断作業完了です!
切断面はこんな感じ(ヤスリ掛け前)。K-129S,いい仕事をしてくれます。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
エポキシ接着剤を塗布後。全然,薄くないか(笑)
でも,力がかかる所じゃないので,こんなもんでよかろう。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
今回は,吸湿対策としてエポキシ接着剤を使ってみましたが,本当は瞬間接着剤の方が良いようです。繊維の内部まで浸透して硬化するそうです。エポキシだと簡単に剥がれてしまうとのこと(涙) 近々検証,修理する予定です。
やっぱり,エポキシはダメでした。爪で触ると簡単に剥がれてしまいました。瞬間接着剤でやると,ぐんぐんと繊維の内部に浸透していって硬化してくれました。改善処置の様子はこちらをどうぞ~。
できあがり状態
ステムを取り付けた後は,ステムの上部に専用のキャップを填めて完了です。
前述の通り,HEAD FITではフォークだけでもフレームに固定できているため,コラムのてっぺんに付けるキャップにはなんの意味もありません。
が,LOOKロゴの付いたキャップを填めてみると,「ようやく完成したか・・・」と感無量です(笑)
てっぺんのキャップが少し分厚い気がしないでもないですが・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
スペーサーは色違い2個だけど,まぁ,良しとしましょう。FHC記念ですし。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
いつもの場所で(笑)。お~,すっきりしたぞっ。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
ずいぶん手間をかけてしまった気がしますが,作業は3時間ほどで完了(写真撮影含む。笑)
カット位置さえ決まっていれば,そんなに大変な作業ではありません。ただ,鋸やらソーガイドやら,割とデカイ(=重い)工具を使うので,自転車に傷を付けたくない人は丁寧に養生してやった方が無難と思います。
また,ソーガイドは絶対にあった方がいいと思います。「真っ直ぐに切れているかどうか」を全く気にしないでギコギコできますし,切断面も完全に水平でした。HEAD FITは力がかかりませんが,普通のアヘッドはコラムのてっぺんにも力が加わりますから,水平になっていることは大事だと思われます(たぶん)。
もし,ご近所お住まいで,ソーガイド貸してくれ~という方は,どら焼き1個でレンタルします(笑)ので,お気軽にお問い合わせ下さいませ。
さて,4回にわたってお伝えしてきた,コラムカットシリーズも今回で最終回です。ご静聴,ありがとうございました~。あとは,バーテープ巻き直しだけだ!
【おまけ】
切断したコラムは約5cmほど,重量は13グラム。
約5cmほどのカットです。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
重さは13グラム。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
これについては,ある再利用案を検討中です。
この直径,この長さ。noguさんなら分かるかも。むふふ・・・(^^)
- 【2010.5.21追記】
- コラム切断面の吸湿対策について,エポキシは適していないようなので,近々,瞬間接着剤にてやり直してみる旨,追記しました。
- 【2010.5.24追記】
- 切断面のエポキシを爪で触ると簡単に剥がれてしまいました。内部まで染み込んでくれる,粘度の低い瞬間接着剤じゃないとダメのようです。改善処置の様子はこちらをどうぞ~。
>Seleさん
586いいなぁ・・・。やっぱり(^^)
586の方が100gほど軽いんですよね。
586と比べて595の方で気に入っているのは,
チューブの細さです。
586は現代車っぽく,太い肉薄チューブ。
595はトラディショナルな感じすら漂う(?),
細いチューブをラグでつないでいます。
586は来年も継続するみたいですから,
ご検討はゆっくりどうぞ~(^^)
595は・・・(涙)